身近な鉄道

鉄道の絵本もいろいろありますが、絵本に出ている列車を、実際に見たり乗ったりできるような、ノンフィクション(それに近いものも含む)ものを集めてみました。

絵本のほかに、図鑑も紹介しています。図鑑は、知る楽しみ、知識の確認をする楽しみ、コレクションをながめるような楽しみもあると思います。図鑑も、絵だけの絵本感覚で見てはいかがでしょうか。知っていることを話してみたり、知らないことは聞いてみたり…。図鑑を通じて語り合うのも、いいと思いますよ。

絵本ではありませんが、四国を中心にアンパンマン列車が運行中です。詳しくは「JR四国」サイトの「アンパンマン列車」ページをごらんください。駅弁ではアンパンマン弁当もあります。

JR全線・全駅舎 西日本編 学研の大図鑑

「JR全線・全駅舎 西日本編 学研の大図鑑」表紙

JRの駅はかなりの数なのに「全駅舎」って…。もう、これだけでおどろきです。本の厚さは3センチぐらいあるし、重さもずっしりときます。本を持った感触から、制作の気合いが伝わってきました。

さっそく、私が利用している路線を探してみました。おおっ、ありましたありました。しかも、駅舎の写真は全部カラーでうれしいです。

駅舎のほかは、駅名(ふりがなつき)、開業日、所在地、駅の簡単な説明、業務形態(無人、業務委託など)、駅のサービス(みどりの窓口、駅弁販売の有無など)、駅間距離(営業キロ)、電化や複線化の状態などが出ています。

続けて地元の路線、旅行で通った路線も見たくなり、次々とページをめくってしまいます。さらに特急で通過した駅や、乗ったことがない路線も気になり…。

あちこちと目を移しているうちに、気がついたら1時間はたっていました。ひとつひとつの駅舎が個性的で、ついつい見いってしまいますね。列車というと、発車や乗り換えなどの時間に追われがちで、ゆっくり駅舎をながめることはなかったと思います。

データを見ていると、無人駅が多い気がしました。地方の路線だと、無人駅のオンパレードはざらです。山奥などはともかく、街でも駅舎がありながら無人駅、というのも見かけます。駅舎を解体し、待合室やベンチを置くような簡易化もしているそうです。

車社会になり、鉄道の利用者が減っているのかな…。そんな無人駅を見て、哀愁ただようというより、さみしさがこみあげてきました。

この西日本編は2004年4月初版。JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州(九州新幹線も含む)の駅舎を掲載しています。姉妹本の東日本編は2003年2月初版。JR東日本、JR北海道の駅舎を掲載しています。

鉄道好きにはもちろん、列車旅行をするときや、ふる里や思い出の駅を見たいときにもいかがでしょうか。データが新鮮なうちにどうぞ。

かもつれっしゃ

「かもつれっしゃ」表紙

貨物列車を描いた、絵だけの絵本。絵は列車のアップではなく、軌道と周りの人々を描いていて、やや遠めの視線。細い線で描かれていて、リアルな方かな? コンテナ車の中身が見られるように、コンテナの一部が透けて描かれています。少し昔の「高崎駅」。これは実際にあるものを描いたのでしょうか?

そういえば、貨物列車は駅であまり見かけない気がします。この絵本に出てくる列車も、実際に見られないものもあるそうです。

しんだいとっきゅう・リゾートれっしゃでいこう

「しんだいとっきゅう・リゾートれっしゃでいこう」表紙

乗り物写真絵本。乗り物博士と語るおじさんと、男の子の会話形式で列車を紹介。列車の外装と車内の写真がでています。写真が割と多く、ちょっとした旅行気分になります。

リゾート列車って? これは旅を楽しむ列車だそうです。写真を見るとSLやトロッコ列車、ほかに内装や外装を工夫した列車が多いです。文には「定義はなく、分類は人それぞれ」とあります。まあ、一風変わった列車というところかな。1999年初版。

でんしゃはうたう

「でんしゃはうたう」表紙表紙:ちいさなかがくのとも

絵本を開いていくと、母親(?)と男の子が、駅で電車に乗るところからはじまります。ホームででんしゃがまいりまあすのアナウンスで電車が入線。さっそく先頭車両の一番前に乗り込むと、電車は走り出します。

先頭車両の一番前は、列車によっては前方をガラス越しに見られますよね。この絵本では、列車前方の軌道を眺める絵が多く描かれています。先の先まで続くレールに吸い込まれそうで、電車に乗っている気分になれます。

絵に出ている風間駅や三王寺という名はもじってあるのかな? 駅や車内、軌道などは、実在するかのようにそれっぽく描かれています。もう、鉄道好きにはたまりません。

文は1ページ1行。いや、文というより音といった方がいいかもしれません。たたっ つつっつつ たたっ つつっつつといった電車の音がほとんどです。この音がリズミカルで、書名の通りうたっているように感じます。

たたっ つつっつつは、レールのつなぎ目を通る音です。リズミカルなので、普通に読んでも雰囲気が出ますが、本物を聴いて読んだ方が、この絵本のおもしろさが伝わると思います。近くを走っている列車のうたも聴いてみましょう。

自分が聴いた列車の音を、絵に合わせて読んでみるのもいいかもしれませんね。

でんしゃの顔

「でんしゃの顔」表紙

少し図鑑に近いような写真絵本です。新幹線から蒸気機関車まで、列車の正面の写真が出ています。文はお話でなく、簡単な説明がほとんどです。列車の名前や特徴、走行区間などが書かれています。

列車の正面写真ばかりを並べてあるので、デザインや細かいところを見比べることできます。じっくり見ていると、列車にも顔があるように思えるものです。創作絵本に出てくる乗り物に顔が描かれているのも、うなずけますね。

実際には、列車の正面ってじっくり見られないと思いませんか。列車の正面を見るならば、駅で列車が入線しているときか、列車が向こうから走ってくるときぐらいでしょう。それに、全国の列車を見ようとしてもなかなか大変です。

鉄道好きなら、写真であらゆる列車を手軽に見られるのはたまらないでしょう。写真を見て、この列車は乗ったことがあるとか、乗ってみたいとか、列車の会話をはずませてはいかがでしょうか。

私はこの絵本に出ている特急「有明」を見て、今のつばめ型車両でもない、その前のハイパーサルーンでもない、古い車両を見ておおっと思いました。