ふたつでひとつ

絵本を右からめくっても、左からめくってもお話が読めるものを集めてみました。

くうちゃんとかんたのおまつり

Amazon.co.jp:「くうちゃんとかんたのおまつり」表紙

ねこの兄弟くうちゃんとかんたは、いっしょにお祭りに行きました。ところがくうちゃんは屋台に、かんたはみこしに夢中になってしまい、ふたりともはぐれてしまいます…。

絵本を左からめくれば、くうちゃん側から描いた「くうちゃんのおまつり」。右からめくれば、かんた側から描いた「かんたのおまつり」。ふたつのお話を合わせて、「くうちゃんとかんたのおまつり」というわけです。

ちゃんと表紙も2種類あるし、ページ数も「1、2、3…」「一、二、三…」と別々に振ってあります。あとは、表紙のバーコードが目ざわりなのがおしいところですが…。

絵はかわいさがあるものの、屋台などは割と描き込んであるし、出てくる動物の種類や年代が幅広いので、同じ著者の「ティモシーとサラ」シリーズとまたちがった雰囲気です。文が手描き文字なのもそう感じさせます。

お祭りに動物がたくさん集まっていたり、いろいろな屋台が並んでいるのを見ると、活気が伝わってきます。

どうしてかなしいの?/どこにいるの?

Amazon.co.jp:「どうしてかなしいの?・どこにいるの?」表紙

女の子は、ぬいぐるみのテディベアが大好きです。テディベアと公園でいたとき、犬がおそってきました。女の子は夢中で逃げましたが、後でテディベアがいないことに気がつきました…。「どこにいるの?」。

男の子は公園で、かなしそうなテディベアを見つけました。男の子はテディベアを自分の家へつれて行き、絵本を見せたり遊んであげたりしましたが…。「どうしてかなしいの?」。

右からめくると「どうしてかなしいの?」、左からめくると「どこにいるの?」のお話です。実際はどちらも右からめくります。「どこにいるの?」が上下逆に描かれているから、絵本を回して正しい向きに変えるわけです。

上下逆に描いてあるので、ページの真ん中で一つお話が終わったことに気がつかなかった、ということもありません。

背表紙の書名も「どうしてかなしいの?」「どこにいるの?」のどちらかが上下逆になります。絵本を置く向きによって、書名が変わるわけです。棚から絵本を探すときは気をつけるように。

テディベアをなくした方も、見つけた方も、どちらを読んでもテディベアを思うやさしい気持ちが伝わってくる絵本です。

どこへいくの? To See My Friend!

Amazon.co.jp:「どこへいくの? ともだちにあいに!」表紙

この絵本は「14ひきのひっこし」などでおなじみの、いわむらかずおさんと、「はらぺこあおむし」などでおなじみの、エリックカールさんの合作です。

いぬが友達のところへ出かけます。ねこを誘いました。にわとりも、やぎも、うさぎも誘いました。みんなそろって出かけます。

右からめくれば、いわむらかずおさんの日本語のお話。左からめくれば、エリックカールさんの英語のお話。本文だけでなく、表紙、作品解説、著者紹介まで、日本語と英語に書き分けています。

合作だから書名も、いわむらかずおさんの「どこへいくの? ともだちにあいに!」。エリックカールさんの「Where Are You Going? To See My Friend!」。二つが合わさって「どこへいくの? To See My Friend!」というわけですね。

どちらもほとんど同じお話です。二つの作品を見比べながら読んでも、おもしろいですよ。真ん中のページには、萩 京子(はぎ きょうこ)さん作曲の楽譜もあります。ちゃんとJASRAC登録済みのこだわりです。

ぼくらのともだちは きみのともだちさ。初めて会った者だろうが、出身国がちがう者だろうが、みんな友達に…。実際、二人の著者が友達になってできたこの作品。お話もだけど、絵本自体がそう語っていると感じました。