絵本書名あ行
「あ」で始まる絵本
アンのプレゼント
出てくるのはみんなくま。くまの絵本です。
アンは、今度の日曜日にあるナナちゃんのお誕生会に招待されました。プレゼントに、ナナちゃんの人形を作ります…。
プレゼントをあげるときは考えますよね。それに、気に入ってもらえるかどうかも心配になるし。
アンがナナちゃんの人形を作るということは、いつもいっしょにいたいぐらいナナちゃんが好きなのでしょう。アンにとっては、プレゼントでも友達でもある人形。そんな人形をあげてしまうのは、ちょっと複雑な気持ちかもしれません。
アンは月曜日に招待状をもらい、火曜日はプレゼントを選び…と、招待状をもらってからは、プレゼントのことで頭がいっぱい。相手のことを思うどきどきする感じが伝わってきます。
表紙のカバーでは、アンがプレゼントを持っている絵が描かれています。これは、ナナちゃんにプレゼントをあげる友達の列です。カバーを伸ばしてみるとわかりやすいでしょう。右から左へと並んでいます。一番右にはアン。左にはナナちゃんが待っています。
お誕生会のお話でもあるし、この絵本、お誕生日にいかがでしょうか。
2003年9月8日更新
あめのひのえんそく
雨の日に遠足なんて…、と思ったらバス旅行でした。歩かないで行くのも遠足なんだなあ。まあ、歩いて行こうが、バスで行こうが、遠足ははれた方がいいですよね。
今日は、園のみんなが楽しみにしていたぶどう山の遠足です。でも、朝から雨がふっています。とにかくみんなを乗せて、バスは出発しました。
ぶとうといえば秋。絵本でも、もみじ山、かえで山…といった風景が季節を感じさせます。道路はバスのほかにも、スポーツカー、タンクローリー、郵便配達の車…などなど交通量が多いです。
ページをめくるたびに色鮮やかな風景があったり、いろいろな車が走っていたりと、見るところがあって退屈しません。
この絵本の見どころは、ページが切り込んである仕掛けです。トンネルに穴があいていたり、ページ右上と左上の角が切り取られています。ページ右上の色に注目。これはユニークです。ぶどう山についたとき、きっとおどろきますよ。
あと、裏表紙に出ている運転手さんの気配りがほほえましかったです。
2003年8月24日更新
雨の日のふたり しんくんとのんちゃん
「しんくんとのんちゃんの絵本」シリーズ。しんくんは、心配性のリスの男の子です。のんちゃんは、のんきなリスの女の子です。といった正反対な性格どうしのお話。
しんくんは、のんちゃんと家で遊ぶ約束をしていました。約束の時間がすぎても、のんちゃんはやってきません。しんくんはあれこれ考えます。思いつくのは悪いことばかり。とうとうしんくんは待ちきれずに、家を飛び出すと…。
しんくんだけだと、なにもかも悪い方に考えてしまいます。でも、のんちゃんといっしょだと安心です。のんちゃんが、考えをいい方に持っていってあげるわけです。
いろいろ考えるより、のんきな方が気楽ではあるなあ。雨がふろうがなんだろうが、気にしない気にしない。なんとかなるさってね。
2003年8月6日更新
雨、あめ
雨、あめ。一日中、雨です。こんな日はどうしますか。普通なら家とか、雨にぬれないところですごすでしょう。
でも、この絵本の子どもたちはちがいます。雨だから外へ遊び行こう、って感じです。かっぱを着て、かさを差して、元気よく外へかけだします。
それを、お母さんが止めたりはしません。迎えにも行きません。家で、子どもが帰って来るのを待っているのです。たとえ雨にぬれても、心いくまま遊ばせるのもいいなあと感じました。
雨の日は、はれた日とちがった世界があると思いませんか? 私も小さいころ、この絵本に出ているようなことはやりました。水たまりに足を入れたり、流れる雨水を触ったり、木をゆらしてみたり…。ごうごうと流れる川を見入ったこともあります。こうして雨というものを、見て触って体験していくのでしょうね。
コマ割り文字なしの絵本です。
2003年7月21日更新
あっちゃんとエビフライ
エビフライがだいきらいな、あっちゃんのお話。
幼稚園でみんなそろってのお昼。あっちゃんは、じゃがいもも、まぜご飯も食べました。でも、エビフライはだいきらいなのです。ほかの子は、エビフライがだいすき。そこでエビフライは、あっちゃんから逃げる逃げる…。エビフライの方から逃げていきます。
エビフライがきらいとは、めずらしいなあ。きらいな物でも、みんながおいしいおいしいと食べていると、おいしそうに感じませんか?
ありんこぐんだん わはははははは
ありんこぐんだんが、砂糖やお菓子など、甘いものを探してやってきます。男の子が食べ物を、押し入れ、無人島、宇宙…、どこで食べようが…。ありんこぐんだんの追跡が、だんだん派手になっていきます。
文は手書き文字で、句読点はありません。リズムに乗って調子よく読んでみよう。
ところで、書名は「わはははははは」までしっかりついています。「は」は6つ。まちがえるなよっ。わはははははは。
あしたえんそく! らんらんらん
ふきだしであしたえんそく! らんらんらん
と、表紙から軽快なノリ。武田美穂さんの絵はメリハリがあって、文も読みやすいと思います。遠足の前は眠れない…。なにか楽しみがあったりすると、そうなるよね。
遠足によくある話で、リュックに物をいっぱい詰め込むパターンがあります。このお話では、リュックはいっぱいでないけれど…。見つかったら先生におこられるだろうな。
「い」で始まる絵本
いちばんたいせつなともだち
サブタイトルは「ひなぎくちゃんとくうのものがたり」。ひなぎくちゃんという名前は、菊の花からきているのでしょう。小さな菊の花がいっぱい咲いているページがあります。
うさぎのひなぎくちゃんと、くまのくうはとっても仲良し。いっしょに遊んだり、助け合ったり、楽しくすごしていました。ところが冬が来ると、くうは冬眠してしまいます…。
くうがいなくなっても、ひなぎくちゃんはくうのことを思い出しながら辛さを乗り越えています。くうも、ひなぎくちゃんの夢を見ながら冬眠しているのでしょうね。
そういえば、年とともに心がつながっている方を友達だと感じます。そんな仲が「いちばんたいせつなともだち」なのかも…と感じました。
2003年9月2日更新
いぬのかんごふさんベッツとタンクル
実話絵本。お母さんのベッツと、子どものタンクルは、動物病院のおてつだいをしています。ベッツは、子猫のお母さんのかわりになってあげたり。タンクルは、食欲がない犬の前でご飯を食べ、食欲をそそるようにしてあげたり。患者さんにつきっきりで看病しています。そんなベッツとタンクルは、動物病院の先生、患者さん、飼い主…、みんなの人気者です。
あとがきを読むと、ベッツとタンクルが看病するのは、指示しているのではなく、自分から行動しているそうです。動物を飼っていると、動物の気持ちがわかってきます。動物にだって、人の気持ちがわかるのかもしれません。
「う」で始まる絵本
うさぎのそり
クリスマスの前の晩。サンタクロースは、町外れにあるおばあさんの家を見つけました。おばあさんはひとりぼっち。クリスマスを祝うものは何もありません。それを見たサンタクロースは、おばあさんにうさぎをおくりました…。
クリスマスに、サンタクロースが子どものところへ来るお話はよく聞くけれど、この絵本は、大人のところにも来るお話です。サンタクロースがおばあさんにプレゼントをあげたというより、助けてあげたような気がします。うさぎと仲良くなり、おばあさんの顔がやわらいでくるのを見るとあたたかい気持ちになりました。
お話も絵も派手さはなく、しんみりとさせてくれる絵本です。
2003年12月8日更新
うえへまいりまぁす
家族そろって、デパートへお出かけです。エレベーターに乗って、各階を見てまわりましょう。エレベーターガールが、いろいろな売り場へ案内します。2階、5階、6階、45階…と。
え、45階おすもう売り場? エレベーターの階数表示がはみ出していると思ったら、そうだったのですね。表紙の内側にある広告には、かえるのおへそなどなど、めずらしい商品ばかり。ちょっと変わったデパートです。
お客の家族の方も、買ったパンツをその場ではいていたり、おすもう売り場で横綱を買ったりで、すごい買いっぷりです。
デパートも、お客も、どちらを見ても笑ってしまいます。どんな商品が売っているか、ごゆっくり店内をごらんください。PHPデパートは、あさおきてよるねるまで、休み休み営業中です。
2003年8月6日更新
「え」で始まる絵本
エンとケラとプン
「こんなとき、どう思っているのかな」というような絵本。ひろくんの心の中に住んでいる、泣くエン、笑うケラ、怒るプン。そんなエンとケラとプンの様子が、大きな吹き出しに描かれています。
例えばこんな場面。ひろくんがころびました。泣くか、笑うか、怒るか? ページをめくると…。笑うんですね。こんなふうに、ちょっとひねっているところも。ページをめくる前に当ててごらん。
「お」で始まる絵本
おおきくなりたいこりすのもぐ
こりすのもぐは、初めてひとりで食べ物を探しに出かけます。巣穴からとびだすと、木の芽を食べたり、どんぐりを食べたり…。
りすを写実的かつ、愛らしく描いているところにひかれました。もぐの毛並み一本一本がていねいに描かれて、しっぽのふわふわ感や、体の温かさが伝わってきます。動物だけでなく、植物の描写も手を抜いていません。
そこまで写実的なら、いっそう写真絵本でやれると思われるかもしれませんね。いやいや、絵でやっているからいい味出ているのです。
特に、もぐが食べ物を食べておおきくなったでしょ
のポーズ。ちょっと得意げに、こちら(読者)をむいて語りかけています。もう、愛嬌があっていいですねえ。もぐに声をかけたくなります。
もぐは、やまざくらの花も食べています。そう、この絵本の季節は春です。春は、新学期や新年度など事はじめが多い季節。もぐがおおきくなったでしょ
というように、自分が成長したことを一番味わえる季節かも知れませんね。
ほかにも、もぐのいろいろなしぐさが見られます。もぐが巣穴から駆け出すときの、にこっとした顔もすきです。普段りすをなかなか見られなくても、この絵本でじっくり見られるのはいいなと思いました。
2004年3月30日更新
おすもうさん
元力士が描いた絵本。幕下以下の力士を中心に、朝起きてから相撲を取り終わるまでの一日を描いてあります。
相撲ひとつひとつの取り組みはあっという間に勝負がついてしまいますが、土俵に立つまでの下積みや稽古の時間はかなりかかっています。見かけの華やかさとはちがうものです。
そんな普段見られない力士の横顔や舞台裏を、マンガ風のタッチで細かく描かれています。著者自身が元力士だから、相撲に詳しいのはもちろんですが、絵も自分で描いてあるところがなかなかのものです。
ページいっぱいに描かれた絵では、力士の一日を時間ごとに紹介。コマ割りに描かれたページでは、力士の舞台裏などを解説しています。相撲は力士同士の協力や、親方、おかみさんなど、多くの人に支えられているのです。
扉には、大相撲決まり手が約80ほど描かれているので、実際に相撲を観るときは参考になります。相撲のことをもっと知りたくなったら、この絵本はいかがでしょうか。
2003年11月28日更新
おつきさまでたよ
「くりのきえんのおともだち」シリーズ。
このシリーズは、園でよくやりそうな行事を取り上げています。「おつきさまでたよ」は十五夜のお話です。十五夜のとき、園では何をしますか?
くりのきえんでは、お月見をすることにしました。たぬきのおおはらぽんたが、先生にお月見のことを話したのがはじまりです。みんなで飾りの準備や、お団子をまるめたり。準備ができたら、あとはお月さまを待つだけですが…。
お月見は、他の行事と比べてあまりやらない方も多いのでは? お話のように、みんなでにぎやかにやるのはいいですね。準備も楽しそうにやっているのを見て、自分もこんなお月見をやってみたくなります。
ぽんたが目玉焼きを欲しがるシーンでは、月見うどんなどの「月見」を思い出しました。月見という言葉、いい具合についているものです。
2003年9月22日更新
おとのさま
お殿さまは、馬に乗って散歩をはじめました。困っている人に会うたび、お殿さまは自分の物と、困っている人の物を交換することで助けてあげました…。
お殿さまは、村のみんなに声をかけるし、老いぼれ馬に乗っても笑顔であるし…。地位が高くてもえらそうにしません。人柄のよさを感じました。人は見かけではなく中身ですね。
文では、お殿さまが「わしは りっぱな おとのさま…」と、何度も歌っているところがいいリズムになっています。歌が少しづつ変わるところがミソです。中盤と、最後のオチがちょっと笑えるかも。
この絵本は一般公募作品です。個人的には場所の設定や、お話の流れが斬新で、作家に負けないくらいよくできていると思います。またこういった企画があってもいいなあ。
2003年9月2日更新
おりこうねこ
ねこのシマシマが、人と同じ生活をするお話。この絵本のねこは、どちらかというとリアル系。それにユーモラスです。
いつもシマシマは、フォードさんにごはんをねだっていました。でもある日、待ちきれずに自分で食べてしまいました。しかも、手にキャットフードの入ったお皿と、スプーンを持って…。食べ方が人間っぽいなあ。
これをきっかけに、シマシマは人間社会に入っていきました。でも、自分でおいしい物を食べたり、楽しいことはできるけど、普通のねこみたいに、のんびりできないわけで…。
これは人間でもいえそうです。昔より便利になったけれど、のんびりできなくなった気がするし…。便利と引換えでしょうか?
おとうさんはウルトラマン
これはキャラクター絵本ではありません。創作絵本です。お父さんの姿を、ウルトラマンに寄せて描いています。
ノリはウルトラマンのところがあるけど、ちゃんとした父と子のお話。お父さんがうなずくところがあるし、子どももウルトラマンが出ているから、親子(特に父と子)で楽しめるでしょう。
お話をいくつかにわけてあるから読みやすいです。
おふろやさんぶくぶく
男の子が銭湯に入るお話。「おふろやさん」(福音館書店)と比べると色数が控え目だけど、この絵本も銭湯の雰囲気が伝わってきます。
表紙を見てみると、書名の「おふろやさんぶくぶく」の文字は「おふろやさん」より「ぶくぶく」の方がかなり大きなフォントです。そうあってか、文も一コマの絵にひとことだけ。ぶくぶく
、ザブバシャ
などと表現しています。
あと、丸出しのところがあるけど、そこはご愛嬌ということで(笑)。最後はそうだな…。今はお風呂屋さん、見かけなくなったなあ。
おおかみのチキンシチュー
おおかみは、チキンシチューが食べたくなりました。チキンシチューの材料はとり肉。とり肉を手に入れるために、にわとりをおそうことにしました。
ところが、やめてしまいました。太らせてから食べようと思ったのです。そこでおおかみは、にわとりにいろいろな料理を差し入れることにしました。
おおかみの作る料理といったらこれがまた、ホットケーキなどのお菓子。見かけによらない物作るなあ。作る料理で性格が出るかも。こんなおいしそうな物作るなら、チキンシチューでなくてもいいよね。
おつかいけっことこっこ
にわとりのけっこと、こっこが、病気のめーおばさんのために、きりんびょういんのせんせいを呼びに行くお話。けっことこっこは忘れっぽいです。いっしょに行っても、用事を忘れてより道したり、けんかをしたり…。
けんかのたびに、通りすがりのぶーおばさんが巻き込まれるのがおかしいな。ぶーおばさんが倒れているのを見て、ぶーおばんさんもねているよ
。いやいや、ちがうでしょう(笑)。クレヨンで描いたような絵が印象的です。
おばけめぐり
日本のおばけ解説絵本。兄弟は、おばけから、おばけのことをいろいろ教えてもらいます。
文は会話形式。前半はいろいろなおばけと、ゆうれいの紹介。後半はおばけとのつきあい方。おばけとゆうれいのちがい、おばけの出やすい時間…などなど。特に後半は現実的かな。子どもも大人も耳をかたむけるかも。
最後のページに、簡単なおばけ解説もあります。霊のところは本当!? おばけは身近にいるかもしれませんね。
おかし・な・ごはん
お菓子とご飯が入れ替わってしまうお話。三度の食事にお菓子をいっぱい食べて、おやつにご飯を少し食べます。これはお菓子がすきな子どもでも、さすがにまいるでしょう。カレーやハンバーグだってすきでしょうし。
表紙の絵はびっくり。おかずパフェです。中身はミックスベジタブル、スパゲティーミートソース、ハンバーグ、エビフライ…。はしまでそえてあります。でも、本物はちゃんと絵本に出てきますよ。
おおきいツリーちいさいツリー
ウィロビーさんのおやしきに、クリスマスツリーが来ました。でも大きすぎ。天井につかえてしまうから、先っぽを切り落とします。それをアデレードが手に入れます。でも大きすぎるから、先っぽを切り落とします。それを…。と、ツリーの先だけがどんどん誰かへわたっていきます。
ツリーの大きさなんて関係ありません。ツリーがあるだけでみんな幸せなのです。リズミカルな繰り返しが楽しい、クリスマス絵本。















