くんちゃんのはじめてのがっこう
絵本
ピキとクリより

- だいぶん前だけど、本屋でくんちゃんシリーズ全部が平積み(表紙を上にして置く)であったよ。くんちゃんシリーズって、黒とほか一色で描かれているよね。

- そうだな。この「はじめてのがっこう」を見つけたとき、黒と茶色で描いてあるから、新入学ごろに咲く桜のイメージとちがうなあと思ったよ。

- 著者のアメリカでは9月が新学期だそう。くんちゃんが、ひまわりをつんでいるのはそうみたい。

- 日本は4月だけど。まあ、絵本でそういうのは関係ないよ。というより、日本でもアメリカでもない、くんちゃんの学校だからね。

- くんちゃんの先生、いいなあ。授業のやり方がうまい。くんちゃんが教室から抜け出しても、声で呼び止めずに雰囲気でさそう感じ。先生も、くんちゃんのことを知ってるみたい。

- 授業で自分の名前が黒板に書かれると、のってくるよね。あ、忘れ物で書かれるのはだめだけど。

- あはは、そうそう。宿題忘れた人なんかは、黒板のすみに書かれるよね。

- くんちゃんの先生の授業、本当にやったらいいんじゃない?

- いいねえ。絵本知っている子から「くんちゃんのはじめてのがっこう」と同じやつだよー、といわれそうだけど。

- そうきたら「先生も、くんちゃんの絵本はすきだよ」なんて、絵本を紹介したり、読んでもらえたらいいな。そんな風に、楽しくゆとりがある授業がいいなあ。
不安から自信へ
「はじめてのがっこう」というと小学校新一年生にぴったり、と思われるかもしれませんね。それもそうですが、私は別に年齢を問わない絵本だと思います。
新一年生は小学生だけではありません。保育園や幼稚園の入園も、いい方を変えれば新一年生。子どもでなくても、社会人一年生という言葉もありますよね。新一年生というなら、二年生や三年生だって新学年といえます。
新年度は特に、子どもも大人も「はじめて」を経験することがあるでしょう? そんなとき、この絵本を読むと落ち着きます。あまりのプレッシャーに逃げ出したくなるのは、自分もくんちゃんと同じだなってね。
くんちゃんが学校の不安から抜け出したのは、先生や両親のおかげもあると思います。先生はくんちゃんの行動を理解しているし、両親はくんちゃんの絵をよろこんで見ています。そういった不安を、心から受け止める環境も必要ではないでしょうか。
