魚市場
絵本
ピキとクリより

- ちょっとこの絵本で、びっくりさせてやろうか。

- どうやって。

- うおーーっ! 市場。

- もう、いきなり大きな声で。声でびっくりしたよ。

- へへへ。この絵本に出ているの、東京築地市場だって。

- そうみたいね。ピキは魚市場へ買い物に行かないの?

- やっぱり魚は、近くのスーパーや魚屋さんで買うなあ。市場で買うにも、大きな魚丸ごと一本や、ケースに何十ぴきも魚が入っているのは多すぎるし。朝早くから買い物に行けないし…。

- じゃあ、絵本にでているのは、お店屋さんとかプロが入るところかあ。セリは、じゃんけんみたいでわけわかんないし。マグロなんて、ピキより大きいのがごろごろならんでいるし。普通のお客さんは無理だな、こりゃ。

- そうなんだ。だからいいと思わない? この絵本。普通は見られないところが見られて。セリのシーンでは、ちゃんと指の意味が書いてあったり。冷凍マグロの解体に、タコ加工場とか…。

- スーパーのタコって赤いけど、こうやってゆでるからかあ。へえー。

- ゆでダコはね。生も売っているお店はあるよ。

- 本マグロの解体もあるね。これって、たまにスーパーのイベントでやってるやつじゃない?

- でもあれ、本マグロだった? やっているようすは、スーパーのとにてるけど。でっかい魚をでっかい包丁でさばいて、大変そうだ。あっ。あまりにもでっかい魚だから、さばくというより、解体といってるな。

- そういえばそうだ。解体のようすがひとつひとつ描かれて、いいね。

- マグロもいいけど、見て見て。ほかにもいろんな魚が出てるよ。魚は70種類。カニ、エビ、貝類も入れたら100種類はある。市場の人たちの服装や道具、それにおすしもあるぞ。

- おすし? ああ、おすしのねたが魚だからか。おすしも、魚も、道具も、どれもいっぱいあるなあ。

- 魚はかがやいて新鮮そうだ。ねえ、魚の名前、どれだけ知ってる?

- んー。アジ、イワシ、サバ、サンマ…。いつも食べているのはわかるよ。でも食べたことないのは…。

- 知らない魚でも、料理したのを知らず知らずに食べているかも。

- かもね。魚丸ごとと料理したのでは、見た目がちがうし。魚丸ごとでは、あまり見ないのもあるなあ。

- そうだと、おすしから魚を思い出すこともあるんじゃないか? 文にも書いてあるけど、おすしと魚を見比べるのもいいかも。

- うん。料理する前の魚を見るのもいいね。

- 丸のままの魚が、どう料理されるかを見るのもおもしろい。ああ、おすしおいしそう。

- それにしても、市場にある魚は種類も多いし、量も多い。夜から人もいっぱい集まるし、活気があるな。

- スーパーや魚屋さんとちがったにぎやかさだ。見るだけでも行ってみたいなあ。

- 市場だと、よく行くお店とはちがったものが見られるかもね。
東京築地市場の魚市場から、もっと魚に親しもう
市場ってよく聞くけど、いったいどんなところか。私は魚をよく食べているし、お店へ買いに行くこともあるから、魚市場という書名で興味津々。というわけで、この絵本を選びました。
絵本に出ているのは、東京築地市場の魚市場(魚河岸)です。深夜や早朝なのに、人も魚もぞくぞく集まって、なんてにぎやかなのでしょう。にぎやかといっても、スーパーとはまたちがう。市場の人たちの顔は、引き締まっていて真剣そのものです。プロの熱気を感じました。
スーパーや魚屋さんには、いつも新鮮な魚介類が、旬やものに合った値段で売られていますよね。産地をよく見ると、地元だけでなく、日本各地や外国のものまであります。自分自身が漁に行かなくても、市場に行かなくても、近くのお店に行けば手軽に魚介類が手に入ります。こうして安心して魚介類が買えるのも、市場のおかげかな。
この絵本、絵だけを見ても魚市場の雰囲気が味わえますが、ページ後半にある解説で、より魚市場を知ることができました。子どもが調べ学習や社会などで使ってもいいし、大人が魚市場を知りたいときにもいいと思いますよ。
