おだんごスープ
絵本
ピキとクリより

- おいしそうな絵本の名前でしょう。スープ作りのお話です。

- おじいさんは、おばあさんが死んでひとりに。元気がありません。おばあさんのおだんごスープがのみたい。それでおじいさんは作りはじめます。

- おだんごといっても、あんこのついたやつじゃないよ。

- もうー、わかってるって。そんなの入れたらまずいよー。にくだんご入れるの。ひきにくから作って。

- ははは、じょうだんじょうだん。

- スープを作る前に、おなべのじゅんび。おじいさん一人だから、台所の一番小さいやつを。それと、市場でひきにくを買ってくる。

- えっと、スープはこうやって作ってるよ。
ぐらぐらおゆに おにくのおだんご まるめてぽとん さいごに しおとバターとこしょうをしょうしょう…。
これなら、かんたんかんたん。 
- かんたんすぎない?

- かんたんよねー。だからか、おばあさんの味とちがうみたい。おじいさんは、おばあさんの味になるまで何度も作るよ。作り方を思い出しながら…。

- 材料がたりないみたい。どんどんふやしているよ。

- 材料の絵を見たら、量がふえてるね。

- それはねずみや、ねこたちが食べにくるから。なぜか食べにくる者がどんどんふえてくる。だから、おじいさんの分がいつもたりない。おなべもどんどん大きいのにしてるけどね。

- たりないのは量もだけど、種類も。じゃがいも、たまねぎ、にんじん。どんどんふやしてるよ。

- なんかカレーが作れそう。

- バターでなくて、カレーやシチューのルウを入れてもおいしそうね。にんじんもいっぱい入れたらいい。

- それじゃあ、スープじゃなくなるよ。

- だって、クリがカレーっていうから。

- ピキも、にんじんいっぱいって…。にんじん入れるとき、絵本では「ぽとん」だけど、ピキなら「どぼどぼどぼ…」だろうな。

- まあまあ。おじいさんも量やしゅるいをふやしてるし、いっぱい入れたほうがおいしいって。おいしいもの食べると元気がでるさ。

- そういえばおじいさん、だんだん元気になってるみたい。初めは暗い部屋で頭をかかえていたけど、スープを作るたびに、部屋もおじいさんの顔も、だんだん明るくなってる。

- でしょう? 元気になるにはおいしいものが一番さ。
おいしいスープを目指して
おだんごスープ。おいしそうな書名にひかれて、絵本を手にとりました。くりかえしが楽しい、スープ作りのお話です。くりかえすたびに変わる、材料の種類と量、おなべの大きさ、スープを飲みに来る者、お皿の数…などが見所でしょう。
絵は、顔の表情がうまくでています。私は25ページのおじいさんと、29ページのドアノブをにぎってる男の子がいいなあ。ほかの子どもたちも、いい顔しています。
これは本当の料理でもそうだけど、材料や量が多いほうがおいしい。少量だとけっこう作りにくいです。それと食べるときは、一人よりみんなで食べたほうがいい。なぜかおいしく感じますよね。
あと、残さず食べてくれると作りがいがあります。作った方はうれしいよ。スープの味がよくなるのも、おじいさんが元気になるのも、みんなが食べに来てくれたからでしょうね。

