闘え。
全ての行動には動機が存在する。
私が鬼隠し編を考察するときに前提としたのは、
・オヤシロさま単独の殺人ではない→犯人は人間説を支持するが、全否定ではない。
・圭一、ならびに部活のメンバーは犯人ではない(が、例外はある)。
・圭一の体感したことは真実。しかし想像、過去の圭一の回顧は真実とは限らない。
の二つでした。一点目の条件は、オヤシロさまのパワーを全て認めると何でもありの残虐プレーになってしまい、矛盾が全て解決してしまうから論外としましたが、未だ解けない謎も多く残されているので、オヤシロさまの存在自体は否定はしません。
二点目の条件はもちろん私の勝手な願望によるものですが、例外として状況、他者、犯人によって意図的かどうかに依らず間違った想像をしてしまった場合には凶行に及ぶことがあるかもしれません。
三点目の条件はレナや魅音が豹変する、いわゆる「ひぐらしモード」は確かに存在しているが、圭一が二人を殺害したのは真実ではないと疑うためです。
また、残念ながら鬼隠し編のみの情報で書かれているため、たくさんの考察すらできない謎が未だに山積みとなっています。ご了承下さい。
まず鬼隠し編で私が最も重視したのが時計の裏に圭一が残したメモです。このメモは圭一が自分にもしものことがあった時のために、事件についてのメモを1枚のノートに記入し、それを圭一の部屋に掛かった時計の裏に貼り付けていたもので、後日大石によって発見されました。しかし、そのメモは一部分が切り取られており、さらに魅音が使おうとした注射器も圭一は共に貼り付けていましたが、それも無くなっていました。
切り取った人間には必ず一部を隠し、また一部を警察に発見させたい意図があるはずです。まずは、その全文を削除された部分を含めて転載してみます。太字にした部分が切り取られたところです。
圭一はメモと注射器をセロテープで時計の裏に厳重に貼り付けました(15日目)。時計は一見したところ何も異常がなくメモを見つけるのは困難だと思われます。では一体誰がメモの一部を切り取ったのでしょうか?その候補としては次の人たちが考えられます。
さて、魅音が「罰ゲーム」と称して圭一に打とうとしていた注射器の中身は一体なんだったのでしょうか?レナと魅音の遺体発見後には注射器は見つかっておらず、またその存在も警察に知られていないため、中身は分からないままとなっています。
しかし、ここで監督=医者(雛見沢迷所案内より)、レナや魅音が圭一の豹変ぶりを心配していたことを考えると、中身は精神安定剤、もしくは睡眠薬のようなものだったのではないでしょうか?
魅音による罰ゲームの説明は「富竹さんと同じ目にあってもらう」という一文だけでした。11日目のレナと魅音の会話を盗み聞きするシーンでは、女性が行方不明になっていること(鬼隠しか崇殺しかは不明)ともう一人の犠牲者が誰なのか、レナたちには伝わっていないことが分かります。富竹さんがどのような目にあったと認識しているのかは分かりませんが、この二人が殺害してまで圭一の自由を奪うとは考えられません。少なくとも魅音は注射器の中身が相手を死に追いやるものではないと思っていたと考えます。
(補足)圭一が寝ている間に何故注射をしなかったのかという疑問に対して。注射器を持っているのは魅音であり看病をしていたレナではありませんでした。圭一は魅音が来るまでの短い時間に偶然目を覚ましたため、たまたま寝ている間に注射を打たれることはなかっただけなのでしょう。
メモを切り取った犯人にとって、このメモには隠したい部分と残したい部分があった、これは間違いないようです。そこで切り取られた3行のうち、真ん中の「富竹さんの死は未知の薬物によるもの。」という一文に注目してみます。まず富竹さんの死因は実際警察でも分かっていないですし、また大石は(人を自傷行為に走らせる)薬物の存在を調べています。つまり、警察に知らせたいためのメモであるのに、警察は富竹さんの死は未知の薬物によるものという考えを予め持っていたのです。ゆえに、この真ん中の一文はあってもなくてもどうでもいい一文であり、切り取った人間にとってはその前後の文を切り取ることに必要があったため、たまたま一緒に切り取られたものと考えられます。
そこで、最初の一文「バラバラ殺人の被害者をもう一度よく調べてください。生きています。」について検討してみます。何故この文が切り取られたのか。その目的として最も分かりやすい答えは、バラバラ殺人の被害者が本当に生きていることを知られたくない、という理由です。が、主犯格が逃走中とはいえ、残りの5人は既に自白しており、被害者の遺体も見つかっています(唯一見つかっていないのは右腕)。ここまでされた人間が生きているはずがありません。
しかし、にも関わらずメモは切り取られている。このことから導出される答えは、バラバラ殺人を除いた被害者が生きていることを知られたくない、この部分であり、つまり切り取った人間は過去の事件で被害者となった人間の可能性が非常に高いと考えられます。そして注射器を持ち出したレナと魅音に対して圭一が抵抗をしたときに圭一の意識を落とした後に二人を撲殺、意識を取り戻した圭一がメモを書くのをどこかで見ていた後にメモに改竄を行ったのだと考えます。
以上を踏まえてメモを切り取った人間を推察してみましょう。
なお、その他の人間(悟史、ほか)に関しては情報が少なすぎるため推察に至りませんでした。
次に切り取られたメモの最後の一文「証拠の注射器はこれです。」と消えた注射器について考えます。
まず前述した通り、メモを切り取った犯人はレナと魅音は殺害したのに、同じ時に圭一は殺害しなかったということは、犯人には圭一にレナと魅音を殺害した犯人になってもらいたかったのでしょう。その後圭一は(結果的に)富竹に似た状況で死を迎えてしまったため、事件は解決を迎えないまま迷宮入りしてしまいます。つまり犯人にとって完全犯罪となったわけです。
しかし、もし最後の一文と注射器が残っていたとしたら、事態は変化するかもしれません。
圭一には注射器を入手する方法もその中身を入手する方法もありませんでした。とすると現場の状況から注射器を持ってきたのはレナか魅音(恐らく魅音)となりますが、。また富竹の事件にも再度スポットが当たり、迷宮入りしかけていた事件が再び捜査の対象となる可能性があります。犯人は自分が鬼隠しで失踪した(と見せかけた)のですから、富竹の死は「オヤシロさまの祟り」でなければならない犯人にとって避けたい状況でしょう。
さらに注射器の中身が未知の薬物ではなく、普通の睡眠薬などであったとしたらどうなるでしょうか。
圭一は二人に襲われたため、仕方なく抵抗したと警察は考えるでしょう。ここまでは問題がありません。しかし、この削除された文の前は「他にも大人が4~5人以上。白いワゴン車を所有。」で監督(?)たちを指し示しています。監督=医者と考えたときに睡眠薬などを魅音に与えたのは監督の可能性が考えられます。何しろ医者なのですから。ここからは私の妄想ですが、病院を調べていると犯行に使える何かの薬がなくなっていたとします。それを持ち出すことができたのは病院内部の人間、つまり監督以外にも看護婦である鷹野に疑いが掛かることとなります。ここから犯人は鷹野ではないかと思えてきましたが、これは行きすぎかもしれません。
以上、警察に、圭一が二人を殴ったと思わせたかったためにメモを切り取ったものと推察します。圭一が二人を殺害する動機として残されたメモにある「レナと魅音は犯人の一味。」という一文は十分すぎる説明です。
ひょっとしたら注射器は中身(殺傷能力なし)を捨て真犯人が圭一に対し再利用した可能性もあり、証拠を隠滅するために隠したのかもしれません。わかりません。
ここまでメモが存在したことを前提として話をしてきましたが、そもそもメモの存在を圭一は(大石にすら)内緒にしていました。なので、他者がメモが隠されていることを知るためには、両親に話した「もしも自分が死んだときの話」を盗み聞きしていた(その上でその言葉を正しく解釈できた)、最初にメモを隠すところを目撃していた、そして最後にメモに加筆し注射器と共に隠すのを見ていた、この3ポイントしかありません。
この3ポイントを全て逃している人間には短時間でメモを発見することはおろか、メモが存在していることを疑うことすら到底できないでしょう。さらに一回目の文章は「ただひとつ判る事は、オヤシロさまの祟りと関係があるということです。」までの記入で終えており、この時点では圭一が誰かを疑っていた様子をメモから見ることはできません。
以上の点から二回目の加筆を見ていた人間、つまりレナと魅音の殺害に何らかの形で関与(圭一が殺害したとしてもそれを止めなかった)している人間がメモを切り取りうることができたと推測します。
まず事件の前提として、極度の興奮状態にあったことから、意識喪失中に何者かによって富竹自身の手を用いて富竹の喉を切り裂いたのではないようです。
死因について警察では頭を抱えているようですが、例えばこんなのはどうでしょうか?完全に密閉された空間に富竹が監禁されたとします。富竹は壁に体をぶつけて脱出しようとしますが、次第に空気が薄くなる状況に焦りを感じ始め、ついには呼吸の苦しさから喉を掻き毟っていたところ偶然血管を傷つけてしまった、つまり本当は窒息死で殺すはずだったのに偶然失血死となった。これなら遺体から薬物が検出されなかったのも当然です。薬物を使わない方法ではほかにも首を絞める、喉を限界まで乾かせる、など考えましたがいずれも跡が残る、短時間では困難(別人なら可能?)かつ調べれば分かりそう、という欠点があります。
また、それ以外にも富竹の死には不自然な点があります。遺体から300m離れたところに彼の自転車が放棄されていました(TIPS捜査メモ)。圭一の死(およびエピローグ)を見た後ですと、何者かに追われて逃走したが、追い詰められて凶器を振り回し、喉を掻き毟って死亡した、と思いがちです。しかし、遺体付近には木材が落ちており、その木材は確かに富竹が握ったものでした(10日目)。果たして複数人に襲われた人間が自転車で逃走するときに木材を持っていこうとするでしょうか?自転車の加速には両手を使って力をかけて漕いだほうがいいのは自転車に乗る人なら誰でも知っているでしょう。片手に木材を持ったまま自転車に乗っている状況はどうしても不自然に感じます。殺された後に犯人によって自転車が置かれたのか、林道脇に自転車で行く用事があり、その後自転車を移動できず近くで死亡したのか。わかりません。
圭一は死の寸前に大石に電話をかけました。問題なのは大石に電話をしたのは電話ボックスからが最初で最後の一回きりであり、しかもそれは死ぬ寸前のパニック状態であったということです。しかし圭一は逃走の際に大石の電話番号の書かれたメモや小銭を持って出た様子はないのにも関わらず、大石に直接電話をかけています(110番通報かと思われるかもしれませんが、旧式の赤い公衆電話から110番通報をするときには緊急用に切り替えなければならないらしいので考えにくいです(参考:通信司令室ホームページ)。また大石も通話が切れた原因を10円が切れたせいかと疑っています)。これはどう考えても死の状況よりも奇妙ですが、一体どういうことでしょうか?
さらに最後の電話には大石に伝えるべき内容があったのでしょうか?圭一が電話口で伝えたのは「オヤシロさまが犯人であること」「オヤシロさまがついてくること」「話しながら咳をしてボリボリという音を立てること」「大石との電話の途中(もしくは直後)に電話ボックス内で倒れたこと」くらいしか有益な情報がないようですが、これらの情報を得ることで得をする人間がいるのでしょうか。また何故死亡までに24時間かかったのか。これもわかりません。
死んだ状況は富竹と同じようでした(「リング」とも似てるけど)。しかし、同じような死に方をした人間は実は別の方法で殺されていたというのは推理小説の定番です。
おはぎに入っていた「針のようなもの」。これが一体なんだったのか(針?キーホルダー?)はさておくとして、本当に仕掛けたのは自白したとおり魅音なのでしょうか?
おはぎが5つあってそのうち1つが小奇麗なつくりになっている。普段の部活の質を考えると綺麗なものが答えであるなんてはっきり言って不自然であるといえます。圭一に問い詰められて冗談を言える状況ではないと判断した魅音がレナをかばった虚言である可能性もあります。また魅音はおはぎにいたずらが仕組まれていたことは認めていますが、それが何であったのか(ひょっとしたら知らないのかもしれませんが)、明らかにしていません。
さらには圭一は5つあったおはぎのうち2つしか食べずに残りのおはぎを壁にたたきつけてしまったため、残りのおはぎに仕掛けがしてあったのかもしれません。
さて多くのプレーヤーをあれこれとさいなやませている「レナの豹変」について、私もあれこれと考えてみました。
まずは雛見沢への再転校の切っ掛けとなった「暴行事件」について検討してみましょう。大石がレナの事件について圭一に話したときに情報源がレナのカルテ(12日目)から個人的な聞き込み(14日目)に変わっていることは興味深いですが、私にはその意図が掴めていないので、ここでは暴行事件が確かにあったものとして考えます。
このレナの「暴行事件」ですが、圭一の事件後に警察が調べた状況に似ていることが挙げられます。レナは「親しかった友人を殴り」、「無機質なものを破壊し(レナはガラス、圭一は靴箱と壁)」ています。圭一の動機は「信じていた友人に殺されると思って」、「後ろについてくるオヤシロさまに対抗するため」と(精神状態から考えて)納得のいく理由でした。しかしレナの動機はどうでしょうか。本人いわく「オヤシロさまがついて来るから」と言っていますが、友人への暴行は何らかの危険を感じたものとしても、そのあとの器物損壊は正気をなくしていたとしか思えなそうです。
しかしここでも「オヤシロさまの祟りへの恐怖」を訴えていたことを考えると、実はレナは正気をなくしていたのではなく、自分が正気をなくしている人間であることをアピールするためにガラスを破壊して回ったのではないかという仮説が考えられます。つまり、レナにはどうしても村に帰らなければならない事情があった(オヤシロさまの祟りを恐れていたから?)。しかし親の都合で引っ越した学生が再びあの村に再び戻るためには親を説得できるだけの強い理由が必要です。そしてその理由をレナはこの狂言事件をに加えて医者への嘘のアピールによってまんまと「自律神経失調症」という病名を勝ち取ることができたという可能性が考えられます。「私は雛見沢に帰らなければならない」と両親に訴えても何を馬鹿なことをと一蹴されたレナが事件を計画的に起こしたのではないでしょうか。
斧を持って迫るレナから逃走した圭一はダム現場に到着します。バットを持ったままの圭一に、私服で手ぶらの二人組みが無言のまま近づいてきたのを恐ろしく思った圭一は走って逃げ出しますが、二人組みはそれを追い、バットで応戦した圭一に少し苦戦しながらも圭一の腹部を殴り、首を絞めて気絶させます。
しかし、その後圭一はレナの看病する自宅の布団で目覚めます(レナは圭一が肩を借りながら自分で帰ってきたと主張)。その後の顛末は「注射器はどうして消えた?」にて考察したので、ではこの二人組みは結局何の目的でダム現場にいて、正体は一体誰だったのか考えてみましたが、例によって情報が少ないので考察どころか候補すら挙がってきません。取りあえず妄想推理でいってみます。
まだ何も思いついていない「謎」の中で、検討する余地が残されているリストです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。この文章が貴殿にとって少しでも事件解決への手掛かりになれば幸いです。
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