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○花くらべ狸道中
☆珍味の中の珍味。弥次喜多珍道中をミックスした狸御殿シリーズ異色作。
狸の国で大王の選挙が行われる事になったが、文福党の策略で徳島党首領は負傷。その代わりを買って出た雷吉と新助は、弥次喜多に化けて江戸へ向かったが...。邦画史の中でも異彩を放つ狸御殿シリーズですが、その中でも更に異色なのが本作。狸のちょんまげ(茶髪)ミュージカルを「東海道中膝栗毛」をベースに珍道中コメディにしちゃったという珍味の中の珍味。もちろん時代考証や話の辻褄はまるっきり無視され、全ては最後の大団円に向かって歌い踊る。若き日の五月みどりら、当時の人気歌手の賑やかなゲスト出演はもちろん、スケベな勝新が妖艶美女のセクシーダンスで悩殺されたり、市川雷蔵と可憐な若尾文子がハリウッドのミュージカルのごとく華麗に舞ったりする。そして最後は「おいおい、そんなオチはありなのかよ!」とツッコミ無しではいられない、強引かつ無茶苦茶な手段で危機を脱した二匹の狸が、恋と成功を手にして大ハッピー、最後は豪華絢爛の大レビューショウで一巻の終わりとなるというオメデタイ映画。やはり日本のお正月には、おとそ気分でおせち料理でも食べながら「狸御殿シリーズ」を観て、この世の春を満喫しましょう。
1961/田中徳三監督作品

関連作品○初春狸御殿