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●竹取物語
PRINCESS FROM THE MOON
★いいお話が必ずしもいい映画になるとは言えないのがミソ。
昔々のある夜のこと。閃光と共に巨大な何かが竹林に落下する。翌日、山里に住む老夫婦が竹林へ行き不思議な光る物体を見つける。その中にいたのは青い瞳をした赤ん坊だった...。あの特撮の神様・円谷英二が念願の企画として温めていたのが「かぐや姫」だった。彼の死後、市川崑の手により映像化されたのが本作。ラストの「未知との遭遇」もどきの宇宙船や、東宝シンデレラガールだった頃の沢口靖子の演技など、本作の評判は芳しくない。竹から生まれ月へ帰るというあまりにも有名な昔話だが、他にも「三つの宝物」のいづれかを持ち帰ったものと結婚するというエピソードなど物語としては興味深いものだ。企画書や脚本の段階では「さぞや面白い映画になるはず」と期待したことだろうが、いいお話が必ずしもいい映画になるとは言えないのがミソ。綺麗な着物を着た美しい姫をめぐる華麗な物語より、ブサイクな中年オヤジがヘンテコリンな形の山で宇宙船を目撃する話の方が数倍感動するのだから映画の企画とは難しいものだ。
1987/市川崑監督作品
関連作品○火の鳥