| 海釣りの最中に船頭からおかしな話を聞かされる。その昔、日永村には変った人間ばかりが住んでいて、その村はずれの貧しい家に、元少年戦車兵で納屋に戦車を隠し持つ変わり者の男・サブが、頭の足りない弟と耳の遠い母親の三人で暮らしていた。彼らは村中からのけものにされており、なかでもサブと仲の悪い地主は、村会議員の力を借りて彼から土地を取り上げようと画策しているのだった...。なんともインパクト抜群のタイトルで有名な怪作。「男はつらいよ」とか「学校」しか知らない人には、なんとも意外なのかも知れないが<本来こんな映画が得意なんです、山田洋次って奴は>この年(昭和64年)に撮った他の作品「馬鹿まるだし」「いいかげん馬鹿」「続・拝啓天皇陛下様」と、題名を見ただけでもその素晴らしさがわかるはず。この手の日本映画にありがちな<陰湿な虐めにあった主人公が最後は刀で村人全員めった切り>ではなく、のどかで美しい山村で戦車に乗ったハナ肇が暴走するというなんともシュールな物語。常田富士男以下、クセもの揃いの出演陣だが、なんと言っても主役は戦車である。何故ならばビデオジャケットの出演者の欄、主演ハナ肇の横に書かれているのは「戦車87号」岩下志麻や犬塚弘より格上扱いなのだ(笑) |