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○ダンサー・イン・ザ・ダーク
DANCER IN THE DARK
☆どう見てもドヌーブとビョークが友達には見えないし...。
女手ひとつで息子を育てながら工場で働くセルマは、遺伝から極度の弱視で失明寸前の状態、息子も手術を受けないと彼女と同じ運命だと恐れていた。ひたすら稼ぐお金を息子の手術費用の為に貯えていたのだが、ある日、彼女は工場を解雇されてしまうのだった...。歌手のビョークを起用したミュージカル・ドラマ。貧乏で目の不自由な主人公は、地道に生きているのだが、どんどん不幸になっていくという、阪本監督の『顔』同様に救いのない不快な映画。しかし、彼女が辛い現実から逃れるために妄想するミュージカルシーンがあるおかげで観客は癒される。確かにそれはただの妄想であり、物語の展開上、何の解決ももたらさないのだが、このシーンがあるとないのでは大違いなのである。彼女の良き理解者で友人の女性に『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーブを起用しているのも確信犯。ただし何故に彼女が主人公をかばうのかという説明や説得力はない。歳を取っても美しく高貴な彼女は、とてもセルマと同じ境遇には見えない。それでも本作のドヌーブは素晴らしいし、唯一感情移入出来る登場人物である。ハッキリ言ってこの映画に感動はしない。かなり意地悪な映画で、結末はやりきれないほど不快だ。しかしドヌーブの出演シーンと、妄想シーンは美しい。
2000/ラース・フォン・トリアー監督作品