Gotham City Guide 2


長年住んだニューヨークから帰国するにあたり、何だか少々ボォーッとしとる。まあジャズドラマーとして30年位やってきとりますが、音楽雑誌とかに名前が出る訳でもない無名ですよ。ほいじゃがー、今はともかく生きてることが幸せなんですよ、わかってもらえますよね。生きてることの素晴しさが分かるというのは、最高、涙がチョチョギレておりますねん! あののんびりし過ぎた「スペイスカデット」とはチャイマスよっと。ただひたすらノーマルに生きて行きたいという、それだけどすなあ。この頃ひどく可笑しいのは、自分も頼って行かなきゃ生活できないコンピューターによって、音楽の面白いのが全部のうなっとります。どんどんひどい傾向となり、この頃はわーっと心を打たれる音楽を聴いたことがないんですね。

さてと、今週は親友たちに挨拶をしてまわっただけでなく、美味しいレストランにも出かけた。親友のうちの一人は、フランス人。彼女に随分とおふらんす料理を習ったし、お返しという訳ではないが、ウニの食べ方など紹介した訳ですなあ。しかしそれ以後寿司がエラい気に入って、フランス人は魚が大好きな国民ジャガね、ワテと会う度に「寿司屋」に行くというモードになるからちと困る。 今夜はブルー・リボンというヨーロッパ風レストランへやって来た。この同じサリヴァン通りには同名の寿司屋があるから、気をつけること。これはオーナーが同じだからですよ。

3、Blue Ribbon Brasserie (星2)
97 Sullivan St. NYC 10012 Tel. (212) 274-0404
数年前初めて彼女を連れて来た時、長島(ロングアイランド)はリトル・ネックで採れる小さな蛤とブルー・ポイントのカキをひどく気に入ったようだ。両方とも貝付きの「生」で食べる。ここは現在のニューヨークでは、ダントツに旨いナマの貝類が食べれる所だ。グランド・セントラルのオイスターバー何てのは、もう冴えない。この頃はカキの種類が非常に増えており、自分もよく分からないから、たまにブルーポイントが無い時に注文する場合は『ミルキイ」でないシコシコしたのが欲しいと云う。「クマモト」という種類があるが、これは日本のブヨブヨに近い。スンマセン、生まれも育ちも広島なんじゃが、あのブヨブヨの牡蠣は大嫌いジャッタけん。ところがこちらの野生の牡蠣は、シコシコしてる上に臭みが全く無い!!! でも最近は野生のが少なくなり、養殖され始めてるらしい。 しかしブルーポイントのは、養殖とは思えませんです。日本の養殖方法とは大分違うのではないかな??? 薄っぺらなシコシコな身と、貝からこぼれ出る海水の「海の香り」が凄いから、レモンを搾っただけで、ン~もう天国ジャーッ!!!

"I'm in Heaven" と思わず口ずさむ。次の蛤がこれまた凄いから今夜は、もう何度も歌った。この蛤、大きさは2、3センチの小粒で、ミルガイの独特の匂いを切って捨てた貝と思えばよいでしょう。コリコリ加減と舌触りが、薄切りのミルガイに近い。とにかく匂いが海の香しかしないわけ。ほんでいつもは、魚でも赤ワインを飲む人なんじゃが、今夜はシャブリーで迫った。 なんでか云うたら、へたな白ワインは魚の匂いがきついと、余計に鼻に突入してくるのじゃて。しかも、一緒に来た親友クロードが、胡椒をちょっとかけると、もっとこのワインに合うわよ、と云ったのである。早速試すと、もうこれがはまったとか云うのではなくて、早い話、表現しようがないんよ!!! まあとにかくフランス人のこういうイマジネーションが、さすが冴えていたという夜でした。ちなみにこのシャブリーは、酒屋で買えば、普通のやつで3千円位だろうが、何とこの店では一杯11ドルも付けとったよ。最近ニューヨークも住みにくうなっとるわいねー。また他のメインディッシュなどは、まあまあの味だから、この貝類だけ食べに寄るというのも、面白いですよ。

4. Miyagi (星3)
220 W. 13th St. NYC 10011 Phone : (212) 620-3830
あの素晴らしいアペタイザーの後、「ミヤギ」という寿司屋さんへ行く事にした。 ブルー・リボンは8時頃から、騒々しい気取ったヤッピー達で溢れ出したからなんよ。 ミヤギではまず辛口の冷や酒で始める。そしてすでに前菜はもう大満足で来ているために、一気に「うにの軍艦巻」。今夜は日本近海でとれるウニとそっくりなやつだった。これはメイン州で採れるもので、味も非常に良く、西海岸で採れる巨大で大味なやつとは全く違う。 伝統的な江戸前の寿司にはウニは使われないけれど、このような美味しいウニが、北大西洋という近くで採れるニューヨークっ子は幸せですね。 これ以外の魚は、少々生きが良くなかった。 おそらくその殆どが、築地から空輸されたものであるためか?
実は昨晩も、もう一人の親友と来ていたんよ。 彼女の場合は完全に菜食主義者だから、野菜小鉢をいくつか頼んだ。 ここは最近菜食専用の料理を出していて、これがまた非常に旨い。 ここのキッチンで作られるものは、すべて安心して注文が出来るほどの腕前だ。またこのところニューヨークでは、ヴェジタリアンのディッシュは大変トレンディになっておりますぞ。


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