本ブログの更新は停止しています。更新は新しいサイトの Travellers Tales で行なっています。
あいのり募金を考えるフジテレビの「あいのり
」で呼びかけている募金です。ちょっと時期を逸した感もありますが、かなり疑問を感じたので、取り上げてみました。
あいのり募金
には、6月6日現在、300万円を超える募金が集まっています。恐らく、NGO
などで民間の国際協力活動に関わっている人はこれを見てため息をついていることと思います。テレビの影響力は絶大だということを再認識しているかもしれません。
あいのり募金の趣旨は一見問題ありません。アフリカの貧しい人々を救おう!立派ですね。300万円の募金も善意の積み重ねで集まったものです。何か問題になることがあるでしょうか? ここでちょっとたとえ話をしてみます。たとえ話というのは物事を単純化しすぎたり、本当は理解していないのに理解した気になってしまったり、時にはよく考えると関連性のないことをさも関係あるかのように説明したりしてしまうので注意が必要ですが、あえてたとえ話にしてみます。 あなたの知り合いにとても困っている人がいます。その人は、お金がないのはもちろんですが、働ける仕事がない、ハンディキャップがあるために何かができない、等の何かしらの理由で困った状況にあります。この人をあなたは手助けしたいと思いました。さて、あなたはどうするでしょう。あなたが最初にすることは、お金をぽんと渡すことですか?いろんな手段を検討した上で、その人が今直面している問題を解決するにはお金が必要だという結論に達すれば、お金を渡すこともあるかもしれません。しかし、お金がないことは結果として出てきていることで、原因は他にあるとすれば、お金をただ渡すことは問題の解決になるでしょうか?お金が解決になる場合でも、それをそのまま渡してしまえばよいのでしょうか。もしかしたら、突然手に入ったそのお金を最悪ギャンブルなどに使ってしまう可能性はないでしょうか? 少し考えたり経験したことのある人ならわかると思いますが、このような活動に限りませんが、こういったことはお金を集めることも大事ですが、本当に大事なのはお金を集めた後です。何も考えずに実行すれば無駄になるばかりか、逆効果になることもあります。 ときどき○○のこどもたちのために学校を作ろう!というような募金活動があります。こういうケースで多いのは、お金は集まって学校はできました。しかし、その後は?というものです。後のことを考えずに進めれば、学校はできたけど先生 (人材) が確保できない、先生がいても給料を払っていくための予算がない、今後の学校の運営費を恒常的に確保していく当てがない、こどもたちの教材費がない、通うための交通手段がない等々、様々な問題が起こる可能性があります。実際に、学校はできたけどそれで終わってしまった、という活動は少なくありません。政府援助なども、いわゆる箱もの事業と言われ、建物などの箱を作って、はいおしまい、というのが多く、問題になっていますね。多くの NGO の活動はそういった援助のあり方の反省に立ち、有効で持続的な活動は何か、ということを苦労しながら模索しています。ここまでで私の言いたいことが何となくわかってきてもらえたでしょうか。お金を渡せば問題が解決するならば、NGO が高いお金を出してスタッフを雇って現地に派遣したりする必要はないでしょう。 あいのり募金は、アフリカの画一的なイメージを挙げているところも気になります。あいのり募金のサイト では「紛争、内戦、HIV/エイズ、貧困、未就学、砂漠化、慢性的な干ばつ・・・。そして、たくさんの人々が、飢餓に苦しんでいます。」と書かれています。そこに書かれていることの1つ1つは確かにアフリカに存在するでしょう。しかしそれはアフリカだけの問題でしょうか?世界中にある問題ではないでしょうか。人々が思い描く「貧しいアフリカ」というイメージを深く検証もせず、ただ言葉を並べているだけのように思えるのは気のせいでしょうか?アフリカと言っても、国や民族・文化は様々ですし、それぞれによって問題も異なります。例えば、都市には都市の問題があるし、地方には地方の問題があります。ダイヤモンドを豊富に産出することが問題の原因となっている国もあります (ちなみにボツワナ以外にもダイヤが出る国はあります)。飢餓に苦しむアフリカというのも画一的なイメージです。飢餓に苦しむのは、実際には貧しいからではなく、紛争などで分配が機能しなくなること等が原因であるということを、インド人のノーベル経済賞学者アマルティア・セン教授 が指摘しています。そもそも、ひとくくりにアフリカと言ってもいろいろあるのです。もしアジアについて同じことを言ったらどうなるでしょう。「紛争、内戦、HIV/エイズ、貧困、未就学、砂漠化、慢性的な干ばつ、飢餓」どれもアジアにだって当てはまることです。しかし、じゃあ、こうした問題を抱えたアジアのためにアジア募金をしよう!というのは乱暴な話だと感じないでしょうか。アフリカだけでアジアより多い50以上の国があるのです。 あなたが本当に何かの役に立ちたいと思ったら、その実現方法を一度ゆっくり考えてみてください。せっかくの気持ちを自己満足に終わらせないように。例えば、海外との国際協力活動に関心があるのなら、まず、国際協力NGOセンター などに問い合わせて、日本国内で活動している NGO についての情報を集めてみるのもいいでしょう。あなたのアイデアの数だけ、実現方法はたくさんあるはずです。あいのり募金をきっかけに、いろいろ考える人が増えるといいなと思います。 6月15日追記: ■ 当ブログの関連記事 ・あいのり募金を考える ・あいのり募金その後 ・あいのり募金だけでなく ・あいのり学校? Posted: 水 - 6月 9, 2004 at 01:33 AM |
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親サイトの Travellers Inn は旅に関するサイトですが、ここ Travellers Tale では、旅にこだわらず興味のおもむいたことについて書いています。ちなみに Travellers Tale という言葉は、旅行記ではなく、旅人の見てきたようなほら話のことを意味しています。
筆者ハンドル:Hiro (ハンドルネームという言い方は正確には間違いですよ!慣用化しているので、こだわる必要はないかもしれませんが。) Trackback powered by
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