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 金木犀 零れる
 
 
ぱらぱらと降りそそぐ
オレンジ色の十字星     / ジュウジボシ
軽やかに土を跳ね
思い思いの居場所に
身を委ねる
 
ただ1枚のビーズ刺繍を
土に施す奔放さは
秋を知らせた頃の自己主張を
一時の間に淡い残り香へと
変えていて
近い冬と遠い春への道程を
解き放たれていた夏の心に 
覚悟させる
 
次に沈丁花の濃い香りが
春を知らせに訪れるまで
じっと 耐えよと
言伝ながら
 
必ず春は来る

だからと
 
その襟をしっかりと立てて
生きよ と      
      

 

                萌木碧水  

「日本詩人クラブ 2002.10.05. 研究会」提出作品