もどる
  くぐり抜けて行く
 
 
ひかりの泡を
手のひらに受けて
きらきらと
さらさらと
透き間から流れてゆく
涼やかな風を
見守りながら
 
 ミドリノ紗綾 ヲ
               
たくしあげ
くぐり抜けるように
               
その綾羅のみちゆきの
揺るやかな波立ちに
ちょうちょ結びの
めじるしつけて
               
何が待つのか
 
いまは 
まだ、
わからなくとも
 
あなたと歩んできた
あの
ファンタジァを
ふわりと纏っていたならば
 
ひるがえるフレアの裾に
瞬きを讃えたままに
やがて
鮮やかな朝日を迎える日が
やって来るのだろう
 
翳ある背中を
忘れることもせず
必要なほどの明るさを
手放さないままに
 
あの日の約束のままの
変わらぬ形をこころに湛え
同じひかりの下に
 
共に
 
照らされているの
だろう
 
微笑んでいるのだろう
 
 
 
 
萌木碧水  
「日本詩人クラブ 2002.02.02. 研究会」提出作品  
(初稿 2000.04.02. 初出 OVER THE SIN (現 poenique))