1/3/04
Disc 7 A Mingle O' Rhythm & Blues
タイトルから見てもわかるように、ディランがライブで取り上げたリズム&ブルースを集めたカヴァー集。リズム&ブルースは、Disc 6で取り上げていたような有名曲よりもディランの性が合っているのではなかろうか。聴いていて差程面白くはないが、ディランとバンドは非常にはまっていて、密着しており、器用で見事な演奏を聴かせてくれる。特にサパークラブでの演奏が素晴らしい。 以前、グレイトフル・デッドがよくライブ演奏していた、Viola Lee bluesは札幌公演だけで唯一取り上げられた曲。一度限りの演奏だが、既に自分のものにしているのには驚かされる。 Hootchie Cootchie manはエリック・クラプトンがよくライブで演奏しているが、ディランの灰汁の強いヴァージョンのほうが本物のブルース・マンが演奏しているようで皮肉なものだ。ブルースを歌う時はHumbleな精神を必要とするのかも知れない。 Not fade awayは2000年のUS春のツアーでアンコールでいつも演奏されてたが、ここに収録されているのは99年の11月15日にアトランティック・シティにて演奏されたもの。1曲目のDust my broomと、12曲目のNadineを聴いていると、ボブ出演の駄作映画、「Hearts
of Fire」 を思い出させてくれる。17曲目の Blue suede shoesはヴァン・モリソンとの共演と思われる。18曲目の She's about a moverは昔、リンゴ・スターもカヴァーしていたような気が。
音質★4〜8つ、セットリスト★6つ、演奏★7〜8つ。
12/29/03
音質★3〜7つ、セットリスト★6つ、演奏★5つ。
30年代〜60年代のアメリカで流行ったヒット曲を集めた1枚。
唯一の救い?はTomorrow Nightだろう。ライブで何度も歌い慣れているだけに、上手い。音質も素晴らしい。ハーモニカを吹いていないのがチト残念である。
11/29/03
Disc 5 FOLK-ROT
音質★5〜6つ、セットリスト★7つ、演奏★7つ。
ディランがデビュー当時、もしくはその以前から歌い続けてきたフォーク・ソングをセレクトしたCDで、彼の最も得意としたカテゴリーだろう。1曲目のThe Water Is Wideから聞かせてくれる。イチオシはBlack Muddy RiverとBlackJack Daveyで、特に後者のほうは素晴らしいアコーステック演奏を聞かせてくれて、音質も抜群に良い。オリジナル・アルバムに収録されているカヴァー曲 (Pretty Peggy-O、Jim Jones等)も数曲収録されているので、聞き憶えのある人もいるのではないだろうか。有名ブート、サパークラブからの音源も数曲収録されている。12曲目のOh Babe It Ain't No Lieは2/11/97の東京公演からの収録。15曲目のHouse of the Rising Sunでは演奏後に「(歌ったのは)今日が父の日だから」というMCがあるのだが、このディスクではカットされている。中には聴いていて退屈な曲もあるが、現在でも純粋なフォーク・シンガーとしての側面を発見出来るのには評価出来るのではないだろうか。
5/4/03
Disc 4 CONTEMPORARY
COMPETITION
音質★5〜7つ、セットリスト★4つ、演奏★6つ。
比較的最近のアーティスト・カヴァー集。何でもカヴァーしてしまう、ディランの姿勢は驚異的だが、個人的には特に目を引く音源は見当たらなかった。一度聴けば十分という感じ。一体、ブート店での価格がどのくらいなのか知らないが、高い金を出して手に入れる程でもない。
でも少しだけ中身に触れてみたい。
ディランが最近でもカヴァ−する、デッドのFriend of the Devilが収録されているのだが良質な音源の選んだとは思えない。他にも良音質+良演なものがあるはず。(ひょっとして、全て初演を選んでいるのか?)ビートルズのNowhere Manもカヴァ−しているが、オリジナルと比べて聞きにくい。ライブでは88年以前に同じくビートルズのHere Comes The Sunもカヴァーしている。そして去年(2002年)のSomethingは記憶に新しい。(以上の2曲はこのCDには収録されていない)
少ないが聞き所もある。9曲目のWilling(withハープ)、
18曲目、Lady Came From Baltimore(withハープ)、そして17曲目の I'm Not Supposed To Careだろう。演奏、音質共に◎だ。
この4枚目のディスクを聴いて、ふと思った事がある。西新宿等で売られている、普通のCDプレイヤーで再生出来るブートと違って、CDR製のファン同士のトレード等により手に入れたブートには、不良品も少なくない。音が急に飛んだり、正しく録音されていなかったり、プレーヤーの機種によっては再生出来なかったりする。かといって、タダでもらった音源は中々クレームを言えない。(特に9枚組は)
4/30/03
音質★5つ、セットリスト★7つ、演奏★7つ。
ライヴで取り上げられた、ゴスペル・カヴァーを集めたCD。期待し過ぎたせいか、期待以上のものではなかった。特に99年以降の音源があまり良くない。音質が90年前半の録音より繊細に聞こえるせいもあるが、迫力で負けている。 I Am The Man Thomasなんて、もっと他に高音質なのがあるはずなのだが、収録されているヴァージョンはあまりパッとしない。でもまあ、私が見た公演から2曲収録されているので、個人的に嬉しかったりする。(Hallelujah I'm Ready To
GoとThis World Can't Stand Longで、 Hallelujahは初聴)
聞き所は前半の10曲目くらいまでだろう。収録されているStand By Meは、あの有名とは同名異曲である。Man of Constant Sorrowは最近オーブラザーという映画でヒットした曲と同曲だが、アレンジがかなり異なる。Rank Strangersは最近のツアーでもたまに取り上げられる曲だが、ここに収録されている88年の演奏のほうがディランのヴォ−カル、ギター共に、力強い。
3/22/03
録音時期は88年から92年で、ほとんどの演奏はシンプルなギター2本で演奏されている。ディランにトラッド・ナンバーを歌わせると右に出る者はいないと思わせるくらい、説得力に溢れたパフォーマンスを聞かせてくれる。RTRが最高を思っている輩は、これを聞くべし。RTRに勝るとも劣らない説得力と歌唱力で、腐った人の心も打つだろう。
前回のレヴィューで、「高い金を出して手に入れる程の物でも無い」と書いたが、とんでもない。少なくても、去年発売されたRTRより全然良い。下手な演出など微塵も感じられない、剥き出しのディランを感じてほしい。是非、公式に発売してほしいと切に願う。音質は★6だが、セットリスト、演奏は文句無しの★9。
3/17/03
これはファンが勝手に名称しているネヴァー・エンディング・ツアー(NET)からの音源。実際ボブが自らのツアーをNETと呼んでいたのはギターのG・E・スミスがバンドを抜けるまでである。(ボブによると)
ボブが歌った他のアーティストの曲だけを9枚のCDに収録している。9枚組というヴォリュームなので、何度かに別けて紹介したい。
公演場所、年代もバラバラではあるが、88年から00年までボブがカヴァーした曲をほとんど収録している。スタジオ・アルバムでは聞けない珍しい曲も多数収録されているので嬉しい。これさいあれば公演ごど収集する必要もないし、聞きたい公演を必死になって集める必要もないだろう。で、高い金を出して手に入れる程の物でも無いので、ディラン・トレード・サイト等でCDR等に焼いてもらうだけで十分だ。音質的だが、とても数字だけでは評価出来ない。何故なら公演によって音質が違うからである。まだ全部聞いていないので、9枚全部聞いてから総合的な評価を出したい。
尚、セット・リスト、各曲の作曲者等は、↓のサイトに詳しく載っている。
Bob
Dylan: The Genuine NET Covers Collection (9cd Box Set)