医者は救急患者が来院したとき、もし患者に意識がある場合には、患者から出来るだけ詳しくかつ迅速に、主訴、現病歴、既往歴、家族歴を聞き出して、今後の治療方針の決定を行います。これを問診と言って、大変重要なものです。もし不幸にして患者になった場合には、予め医者が聞きたいことを知っておくのは、自分の身を助ける術となって大変有用だと思います。
医者は以下の質問をすると思いますので、要領よく答えることが出来ればそれだけ早く診察を始めて、治療にとりかかることができますので、その分早く適切な処置が終了すれば、結果として患者さんは早く楽になれます。自分の身を守るため、要領よく答えることが出来るようにしましょう。
持病を持っていて、特別な薬を内服している人は、万一意識が無くなったときでも適切な処置が出来るように、内服中であることを他人に教えることが出来るようになにかメモを身に付けておくとよろしいかと思います。また、アレルギー体質の人も同じように何かメッセージを伝えられるようにしておくと良いと思います。
1主訴
患者が最も苦痛としている事を、簡潔に記載する(片眼 or 両眼)。いつ、どの様なときに見えにくいのか?(遠く、近く、両方)。例えば、物がゆがむ、黒い虫がたくさん飛んでいるように見えるなど。眼が痛い場合は、刺すように痛くて目が開けられない、眼は開けられるが開けていると痛みが続く、眼を動かしたときだけ痛い、眼の奥に鈍痛があるなど。もし視力は保たれているが、視野が欠けている場合には、上半分が見えない、右半分が見えないなどを聞く。
2現病歴
いつ頃からどの様な異常を感じ始め、どの様に経過したのか。それまでに他で診察を受けたのか。他の病院で付けられた診断名や、治療の経過はどうだったのか?など。薬物の飛入の場合には、その薬物のサンプルやその説明書を持ってきてもらうと早い対応が出来るので、あわてずそのサンプルも一緒に持って来る様に指導する。
3既往歴
これまで経験した重要と思われる眼や、全身疾患を記入する。特に高血圧と糖尿病については、そのコントロール状態や投薬内容を聞いておく。アレルギー体質、薬物による過敏症がないかどうかを聞いてもしそのようなアレルギーがあればカルテに大書する。妊娠可能な女性に対しては、現在妊娠中かどうかも必ず聞いておく。
4家族歴
眼科学的には緑内障、網膜剥離、ぶどう膜炎、高度近視の家族が無いかどうか聞いておく。一般には血のつながった人に糖尿病、高血圧、喘息、心臓疾患、アトピー性皮膚炎が無いかどうかも聞いておくと良い。
このスタイルが全てのクリニックで実施されているわけではありませんが、一般的な眼科医が行うスタンダードみたいなものとして見ていただければよろしいかと存じます。予め医者が知りたいことを知っておくと、現場であわてないで済みます。その結果、円滑な処置がより一層早く受けられます。それは、あなた自身の利益となります。
1997年11月16日更新 Top-pageに戻る