5日目(1/13) 名古屋〜十四村(愛知県・三重県はすぐ)

起床午後2時。
結構飲んでいたので目覚めは悪い。
友達は時間に余裕のない様子。
俺は腹の減った彼の為にもと、ドミノピザ覚王山店へ向かった。
ホントは結構無理矢理行かされたのだが。
「さっき電話したドミノピザ吉祥寺店のクルーなんですが、社割でいけますかね?」
「んー、ちょっと唱和(注3)やってみて。」
「いいですよ(笑)」
俺は唱和を冒頭の部分だけやらされた。

勿論こんなのは既に頭に入っているので、見なくても出来るのが当たり前である。
どうやら覚王山の皆さんも認めてくれた。
東京に来たらうちの店をを宜しく、と言っておいた。
やはりドミノは何処へ行っても感じが良い。
旅でドミノはサボってしまったが、佐々木MGR(注4)も許してくれた。
むしろ心配してるくらいなのだからホントに心が広い。
必ずまたドミノピザへ戻ります。

ごめんなさい、皆さん。

ピザを持って帰ると二人でLサイズを易々平らげた。
そして何故か俺は鉄拳TAGを、友達は寝こけてしまった。
もう時間はどうでもいいらしい。
高速バスで行くことにしたようだ。
と、暫くダラダラした時間が続いた。
そして午後6時、俺は友に別れを告げ、名古屋の地を去った。


とりあえず四日市市を目指す。
名古屋から少し南下し、また親しみのある国道1号線に戻ってきた。
何を考えることなく俺は走り続け、ガスト十四山店を発見。
あーどうしよう、と悩み抜いたあげく入ることにした。
やはりドリンクバーは欠かせない。
詞を書きたいし、腹も減ったし、日記も書きたかった。
二人用のテーブルにどっかり座る。
すぐ様、PCを開き、落書き帳を開き、詞を書き、日記も同時に書き始めた。

この場でiBOOKは不穏な空気をまき散らしていた・・・。

周囲の視線が気になる・・・・。
そんなに珍しいかよ!見るなー!
さらにこんな旅らしい格好してるだけあって余計に目立つのかもしれない。
その時、
「あのー、旅してるんですか?(訛」
若い男が俺に尋ねた。

「ええ、まぁ・・・。」

俺は微妙な返事をした。すると、

「おお!なぁなぁやっぱ旅の人だよー。」

と、彼はもう一人いた友達に呼びかけた。
彼は何故かもう俺のテーブルに座っている。

「いや、なんとなくその格好といい、ギターといい、パソコンなんて操ってるから、
 もしかしたらと思って声かけたんですよー!」


まぁこれで旅じゃなかったら一体俺は何者なんだろう。
「俺のうち、すぐソコなんですよー。」
なんて言ってしまったらまさしく俺は只のバカだ。
「今、うちらも放浪したいー、なんて話をしてたとこなんです。
 ところで、どっから来たんですか?」
「東京ですよ。」
「何で来たんですか?電車とか?バイクとか?」
「まぁ、自転車で。」
「マジっすか??!凄いっすね!」

彼の名前はヨウヘイ(19)。
もう一人の彼は名前を聞くのを忘れてしまったが、二人ともホントいい人でした。
三人で3時間弱、語り続けた。
ヨウヘイは俺とは結構違うタイプの人間だが、夢を熱く語れるところには同じものを感じた。
彼は、去年、推薦で慶応大学に内定していたのだが、
その後の酒騒動が教師にバレて内定も取り消しになったという、悲しい過去を持っている。
かなりヘコむと思うよ、俺でも。
でもそのおかげで今、彼は新しい夢を、「美容師」という夢を見つけ走り出している。
もう専門学校は推薦で合格していて、今はもう浪人生でもないらしい。
「世界中の道ばたで、人の髪を切りたい」という彼の夢は、
どことなく俺が音楽をやりながら旅をしたい、というのに似ている。
旅はとにかくしたいらしい。
3月に行く計画を、立てているらしいが、度肝を抜かれた。

「沖縄までヒッチハイクする」

いやぁ・・・ちょっと無理だろ。
いや、できるかもしんないけどさ・・・・。
まぁ、頑張ってくれよ。

と、音楽的な面でも結構分かり合えたし、
何より文化の違い、についた話はかなり白熱した。
日本の中でもこれだけ違うのだから、やはりもっと知らなくてはいけない。
母国なんだから、折角ここで生まれたんだからね。

熱く語り合った後には、やはり別れが待っている。
たった3時間の付き合いだったがお互い充分に分かり合えた。
一期一会かも知れないし、またどこかで会えるかもしれない。
こうやってできた友達というのは不思議なものだ。
初めてできた旅先での友達、ヨウヘイ、そしてその友達。
最後に三人で写真を撮り、俺達は別れました。

堅い握手をし、「頑張ろうぜ」「頑張れよ」と励まし合い別れました。
もう、時間は14日の午前4時になっていた。
俺は四日市に向けて走り出した。



(注3)唱和
→幾つかに分けられた「宣言」や「6大接客用語」がドミノにはある。普通は覚えてる。

(注4)佐々木MGR
→MGRは「マネージャー」の略。
 佐々木MGRは生涯私の心の父さんである。素晴らしき愛の経営者。