May 2005
あしながおじさん (Daddy Long Legs)
★★★★★
1912 ジーン・ウェブスター
今更ですが古本をたまたま見つけたので買って読んでみました。よかったです。孤児であるジルーシャは孤児院で長い年月を過ごし、18歳になった今まで子供たちの世話をしながら学校に通って暮らしていた。孤児院の生活にうんざりしていたジルーシャに月に一回手紙を送ることを条件に大学に入れてくれるという紳士が現れ、ジルーシャは大はしゃぎで大学に行くことになる。名前を明かさない紳士を「あしながおじさん」と名付けて手紙を送り続けるが・・・
この小説はほとんどがジルーシャがあしながおじさんに送った手紙でしめられているのですが、この毎回送る手紙が、彼女の視点からみたちょっと辛口なユーモアにあふれていてとても面白いです。作者が子供たちによせる愛情、そして現在でも新鮮に感じられる個性的なユーモア感覚が合わさって胸がいっぱいになりますね〜。私はちょうどジルーシャと同じ年頃なので共感しやすかったのですが、ジルーシャのような些細なことの中に面白さを見つけるという感覚やひたむきな向上心がだいぶ自分から失われている気がするのでいい刺激になりました。この本に出会えて純粋によかったなと思っています。
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女性の「オトコ運」は父親で決まる
★★★☆☆
1999 岩月謙司
BookOffで適当に本を物色してて面白そうだと思ったので買ってみました。話の誘導が少々強引なところがあるように感じましたが、著者の考え方に妙に納得してしまいました。この本の内容を鵜呑みにしてしまうのは考えものですが、知識として持っておくのによいと思いますし、自分を見つめるよい機会になると思います。女性向けに書かれた本ではありますが男性でも読みにくい本ではないと思います。むしろ男が読んでもいろいろ納得でき、鋭く突き刺さるものを感じるのではないかと思います。
嫌いを好きと勘違いしてしまう心理、家庭内ストックホルムシンドローム、ファザコンとマザコンの心理などが面白く書かれています。若者には(そういえば俺も若者か)ぜひ読んでもらいたい本です。
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なぜ「いい人」は心を病むのか
★★★☆☆
1999 町沢静夫
やさしさと弱さ、現代の日本人の抱える心の病を分かりやすく解説した本です。最後の方ちょっと強引にまとめてる気がします。この本の中での「いい人」の定義は人の立場を考えて気を使い、自分を犠牲にしてしまうようなタイプの人となっている。こういうタイプの人はやさしい人、謙虚な人などと周囲から認識され、自分の意志を無視する形で社会的ないい人という価値観に自分を当てはめてしまう傾向がある。ただ他人を傷つけず、自分も傷つきたくないが為に周囲にあわせようとするのだが、そのために自らのアイデンティティを失い、自分の意見を持てず、うつ病などの心の病にかかりやすい傾向があるという。
私自身も回避性人格障害や依存性人格障害の傾向があるので(障害というとおおげさである気がするが完璧な人格などある訳がなく、誰しもが軽くとも心のバランスの悪い部分はあると思う。回避性人格障害とは自己主張ができず自分が受け入れられない環境を極力さけようとして引っ込み思案になる傾向のあること、依存性人格障害は自己主張できずに人の後ばかりついていこうとする傾向のあること。まあ自分の中では最近はだいぶ影を潜めてきた気がするが)読んでいて自分にも当てはまるなと思える部分も多く、鬱病や不安障害などを抱える人にこういう傾向があるのかと読んでいてためにはなったと思う。いくら自我が環境によって影響を受けるからといって、結局向かい合わなければならないのは自分自信なのだから、そういう気のある人は自分の弱い部分を克服できるよう常に意識していこう。
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Missing
★★★☆☆
2001 本多孝好
本多孝好の著書はFine Daysに続き2作目。大体この人のスタイルは分かってきました。自分は「瑠璃」が一番入りやすかった。ありきたりではあるんだけど、ちょっとした描写で引き込まれてしまいます。その引き込まれてしまうちょっとした言葉が自分にとってのこの作家の魅力であるような気がします。こういう話女性はどう読むんですかね。男性からみた女性像って気がしなくもないな。「彼の棲む場所」なんかも心理の描写にリアリティがあってぞくっとしますね。
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海辺のカフカ
★★★★☆
2002 村上春樹
村上春樹の本は初めて読みました。簡単にいってしまえば家出した少年の成長物語なのですが、それにしてはずいぶんと奥深く大人びたストーリーになっています。深く掘り下げられた話題が多く、難解ではありますが、作者の考え方が面白く、また展開や物語の誘導の仕方が鮮やかで読む人を飽きさせません。まだ理解できていない部分もままあるので、少し期間をあけて再読してみようかと思います。
村上春樹は本を執筆するとき、1日に原稿用紙10枚のペースで習慣的に、また、頭の中で展開していくストーリーについていくように書き進めるのだそうです。それから自分は絵コンテを描きながらストーリーを練り上げていく宮崎駿の作法を思い出したのですが、宮崎駿は小説を書くという感覚に近い感覚で映画を制作しているのかもしれません。もう一読してからもっと掘り下げて感想を書こうかと思います。村上春樹の著書をこれからもっと読んでいこうかな。
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天使のラストメッセージ
★★★☆☆
2004 松原 ななみ
看護婦(士)をする上で幾度か人の一生の最後に立ち会った作者が、患者やその家族との患者が天に旅立つまでの出会いから得た心のメッセージを綴った作品。
詩の部分は言葉からストーリーが掴みにくく若干分かりにくい気がするが、作者が看護婦(士)としての経験を通して感じたことが赤裸々に語られているので現場で患者と対応している作者の心情がありのまま伝わってきた。人生の転機にはドラマはつきもの。特に死は本人にとっても生き続ける側としても永遠の別れ。そこに居合わせる看護婦(士)はたとえ赤の他人の死であっても、患者の生の中でも最も劇的なドラマのある瞬間に立ち会うことに、また人の死に否応なく頻繁に接するため精神的につらい仕事であるとつくづく感じました。
いつ死が襲ってくるか分からない中でその時を意識せずに暮らすのではなく、死を常に意識しながら自分と向き合って生きていくことの大切さを学べた気がしました。
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考える力をつける本
★★☆☆☆
1998 轡田 隆史
「我思う故に我あり」とは人間の本質をうまくとらえたものだ。人は常に何かを考えている。今日の晩ご飯のこと、すれ違った女性のこと、終わらなかった事務処理のこと、戦争について、家族について、爪が伸びたから切らなければなどなど・・・人は感じ、考えることによってのみ自分の存在を確認できる生き物だと思う。
考えるという行為は目に見えるものではなく、評価したり、磨いていくことが難しい。多くの場合は他人が書いたり話したりとアウトプットしたものから自分の考えと違う、または足りない部分を見出し、学んでいくのだろう。
この本自体は自分にとってあまり有益なことは書かれてなかったように思う。
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