パンの膨張についての研究である。比較試料として小麦粉のみとパン生地(ドウ)との比較を行っている。体積変化を図のように円柱部分と半球部分に分けて計測した。
円柱部分の体積をVa、半球部分をVbとしVt=Va+Vbとすると、パンの円柱部分の体積が焼き付け初期に急激に膨張し徐々に収縮しており半球部分の体積は多少膨張するだけで大きく変化しないことがわかった。
焼き付け過程の粘弾性測定結果であるが、小麦粉もパンもほとんど差が無い。
非線形性を確認するために基本周波数のトルクとその高調波のトルク(パワースペクトル)の結果であるが小麦粉とパンに差はない。
初期の膨張を捕らえる手段を探すなかで、コーンプレート型レオメーターの法線応力制御に着目した。レオメーターでは法線応力を一定にするようにギャップを調整する機能を持っている。通常は図中の法線応力をゼロ(これは制御しないと言うことでギャップは一定のままである)にするが、法線応力を1g設定とした場合パンでは膨張現象がギャップとして検出できることがわかった。
ギャップで膨張がわかり弾性が大きくなることで収縮していることがわかる。粘弾性カーブから判断するとゲル化しているとは考えられないが硬化と供に収縮するようすがわかる。