微小硬度計の測定模式図を示した。加重の増加と供に押し込み深さが深くなり設定した加重まで達すると除重に入る。加重、除重の速度は設定が可能で一定速度で動く。設定した最大加重での押し込み深さで求める硬度をユニバーサル硬さ(HU)と加重ー押し込み深さ曲線の除重時の接線からヤング率(Y)とを試料の温度を変えて測定を行った。試料温度は試料台にホットプレートヒーターを置いて試料温度を制御している。
微小硬度計は従来の傷の大きさから硬度を測定するだけでなく、加重をかける過程での加重と侵入深さを測定できる。
微小硬度計フィシャースコープH100型
左図はユニバーサル硬度、右図は除重時ヤング率、の温度依存性であるが、ユニバーサル硬さHUの温度依存性は動的粘弾性測定の貯蔵弾性率E'の形状と良く似ている。
動的粘弾性測定の結果と比較すると非常に良く一致している。ユニバーサル硬さを弾性率と同じにするためには変形率を決定する必要があるが、硬度測定の歪みは平均的には10倍の深さまで影響するのでここでは歪みを10%として弾性率を計算した。両者はオーダーまで含めて酷似しており貯蔵弾性率と同様に扱う事が可能であると考えられる
それぞれのグラフから求めた架橋密度の相関を示す。変形率10%で両者は1対1に対応している。これにより微小硬度計による測定で表面をけずり取ることで複層でも各層の架橋密度を測定することができることがわかる。