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直前に「要」稲本の欠場が決まりボランチに不安を残した日本代表。トルシエが準備したスターティングイレブンはボランチに伊東・名波が入り、柳沢・北嶋のツートップ、小野がトップ下と中盤より前はすべて五輪代表といったかなり若いメンバーだった。対する韓国は洪明甫(ホン・ミョンボ)、(崔成勇チェ・ソンヨン)、崔龍洙(チェ・ヨンス)、李敏成(イ・ミンソン)、金秉址(キム・ビョンジ)といったベテランを中心にした構成ながらトップ下に19才の李天秀(イ・チョンス)、トップにセリエAペルージャ所属の安貞桓(アン・ジョンファン)と当然ながら必勝体勢で望んできた。
試合は活発に序盤から動く。10分、伊東のスルーパスから柳沢がシュートを狙うが韓国DFがブロック。同じく10分、名波のクロスに松田が頭から飛び込んだがボールはそのわずか先をかすめる。しかし日本の積極性をあざ笑うかのように韓国が先制点を手する。14分、ポストの体勢でボールを受けた安貞桓(アン・ジョンファン)が反転して背中のディフェンダーをかわし、そのまま中央へ持ち込む。日本守備陣が詰めてこないとみるやペナルティ・エリアに侵入しそのままシュート。飛びついた楢崎及ばずボールはネット左隅を揺さぶった。ドリブルで持ち込まれたときにどんどん後ろに下がってしまうのは今や日本の守備の明らかな弱点だ。これをゴール前でやると並以上の相手だと確実に失点する。
前半は意識的に守備の最終ラインを高く維持した韓国だったが、日本はその裏を巧妙に突くことに成功する。17分、前掛かりになった韓国にタックルをしかけボールを高い位置で奪取、ボールを拾った柳沢が大きいドリブルで勝負をしかけ姜
吉吉(カン・チョル)を引き連れたままペナルティ・エリアへ。たまりかねた姜
吉吉(カン・チョル)がファールで倒してしまい。願ってもないPKのチャンスを得る。しかし柳沢自らが蹴ったボールは甘いコースへ力無く飛び、ベテランGK金秉址(キム・ビョンジ)に完璧にコース読まれてブロック......日本は貴重な同点のチャンスを逸した。
続く25分、自陣からのダイレクトパスの組み立てから小野が最終ラインの後方へループパスを配給、これに反応した柳沢を後ろから倒した金相植(キム・サンシク)に一発レッドの裁定が下る。少々厳しい裁定だがここは日本だ。ペナルティ・ライン上からの俊輔のFKは壁に当り得点には至らなかったが、日本は大きな数的優位を速い時間帯で手にした。
しかしこの後ゲームは均衡してしまう。40分、韓国はバランスを取るため崔龍洙(チェ・ヨンス)を下げて朴智星(パク・チソン)を投入、ワントップで中盤を厚くする形に移行した。
このまま前半終了かと思われたロスタイム、日本に天国と地獄がまとめて訪れた。まず45分、小野のキープから左サイドを深くえぐった俊輔がタッチラインギリギリのところから正確なクロスをゴール前へ。ヘッドでクリアされたこぼれ玉を明神が得意のミドルで狙う。GKも呆然と見送る猛烈な弾丸シュートがポストのわずか右を通り過ぎていった。惜しい!しかしこの形が今日の韓国を崩す効果的ななパターンであることに間違いはない。
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しかしその3分後の48分、崔成勇(チェ・ソンヨン)と激しくボールを奪い合った俊輔が右足首を痛めてダウン。そのまま病院へ直行となってしまう。(その後右足関節靱帯損傷で骨には異常はないと診断された。)俊輔が抜けることは日本にとっては大きな痛手であることは言うまでもない。そして間もなく前半終了。
後半日本は小野の位置に奥、今日も存在感の無かった北嶋に代えて中山、左サイドバックに中田浩をいれ服部を俊輔の位置にあげる布陣を取った。
2分、安貞桓(アン・ジョンファン)がミドルで狙うが楢崎が片手でセーブ。リードする韓国は前半と違い最終ラインを自陣に引き、かなりディフェンシブな感じだ。日本はその壁の前でボールを回させられている。9分、明神がミドル、これはGK正面。その後流れは再び硬直したかと思えた。
しかし11分、待望の同点弾が日本に生まれる。右サイドでのパス交換。伊東がクサビを柳沢へ。柳沢がはたいたボールを伊東はダイレクトで右サイドのスペースへスルーパス。そこに走り込んだ柳沢が万全の体勢でクロスをファーサイドへ。逆サイドに上がってきていた服部がヘッドで正確にミートしたボールは金秉址(キム・ビョンジ)の精一杯伸ばした手の上を通り過ぎゴールに吸い込まれていった。「サイドからの崩し」。前半ロスタイムの教訓が生きたビューティフルゴールだった。
これでますますラインが下がりだした韓国に対し日本はペースを完全に取り戻し、攻める日本、守る韓国という展開へ流れていく。
両チームのベンチが激しく動く。15分、李天秀に代わって朴成培(パク・ソンベ)。24分、明神に代わって酒井。26分、安貞桓(アン・ジョンファン)に代わって尹晶煥(ユン・ジョンファン)。30分、森岡に変えて本山。しかしこの間まったくゲームは動かず。シュートすらない。いったいどっちが一人多いチームなんだろう?
33分、得意のCKからのサインプレーでファーサイドから酒井がボレーで狙うがGKキャッチ。35分、尹晶煥(ユン・ジョンファン)の直接FKはバーの上。
38分、日本最後のビッグチャンス。右サイドを破った本山の折返しを伊東がシュート。DFに当たったボールを奥がシュート。蹴り損ねてこぼれたボールを松田が押し込もうとしたが至近距離のシュートをGK金秉址(キム・ビョンジ)が気力のセーブ、外へはじき出した。
その後も日本の攻撃を韓国が体を張った守備でしのぎきり、ロスタイム3分もあっという間に経過。韓国を早い時間の先制点を生かせず、また日本は数的優位を生かせず、結果1-1のドローとなった。
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