「吹奏楽お役立ちTips」

第2章 楽器関連



2-01. 楽器は大切に
 楽器は自分の命と同じくらい大切にしましょう。楽器を大切に扱えば、楽器も良い音で答えてくれます。楽器をぶつけたり傷つけたりしないこと、手入れを欠かさずすることは、楽器を扱う最低限の条件です。一年生にはこのことを徹底して教えましょう。

 誰しも他パートの楽器を吹いてみたくなることがあるでしょう。しかし、扱いもよく分からない他パートの楽器を触って、楽器が壊れたなんて事になる可能性もあります。そのため、学校によっては「他パートの楽器は触ってはいけない」というルールがある所もあります。いずれにせよ、他人に自分の楽器を貸すときは、扱い方をよく教えてからにしましょう。「自分の楽器は自分で管理する」ということを忘れないでください。



2-02. 楽器の修理
 楽器も長年使っていれば、あちこち調子が悪くなってきます。特に木管楽器は、細かいパーツがたくさんあり、ちょっとしたことですぐ壊れてしまいます。もし楽器の調子が悪くなったら、すぐに修理に出しましょう。

 修理を出すときには、信頼のおける楽器店を探しましょう。修理に出したら、全然治って無いのに料金だけ請求されるというひどい楽器店も中にはあるようです。近くの団体にそこら辺の情報を聞いてみましょう。また、あまりに古い楽器で修理が大変になるなら、思いきって新しい楽器を買ってしまうのも手です。

 ここで注意しておきますが、部活の予算がないからといって、楽器を修理に出さず、楽器が壊れているままで練習するということがないようにしましょう。良い音は、良い楽器から生まれます。

 また奏者は、楽器をていねいに扱い、なるべく修理に出さなくてすむようにしましょう。



2-03. 楽器の購入
 新しい楽器を購入するなら、ぜひ良い楽器を買いましょう。妥協してヘンな楽器を買うと、後で後悔します(値段が高い楽器がいい楽器とは限らないので注意)。楽器を買うときには、特定のメーカーの楽器ばかりでなく、できればいろいろなメーカーのものを比較しましょう。また、学校に楽器を持ってきてもらうか、部員が楽器店に行くなどして、試奏してから買いたいものです。そのためには、信頼できる楽器店を探しましょう。


2-04. 金管楽器
◆金管のチューニング
 金管楽器はチューニングで、音を下げるときにはチューニング管を抜きます。しかし音が合わないからといって、チューニング管を5〜6cmも抜くのはやめましょう。楽器全体のバランスが崩れます。チューニング管を2〜3cm抜いてもまだ高い場合は、音のイメージに問題があります。まず正しい音を耳で聴いて、声で歌ってみてください。そして楽器で吹いて、イメージ通りの音程に近付けるように練習しましょう。

◆バズィング
 マウスピースだけで練習する「バズィング」の時には、マウスピースを強く握らないようにしましょう。というのも、マウスピースを握って吹くと、マウスピースをくちびるに押しつけて吹く危険があるからです。バズィングの時は、親指と人差し指(+中指)でマウスピースを軽く持ち、余分な力を入れないようにしましょう。



2-05. 所有していない打楽器
 「チャイムを使いたいけど、うちの学校は持ってない…」ということはよくあります。そういうときは、近くの学校に借りるか、別の楽器で代用するかになります。

 別の楽器で代用するとき便利なのが「シンセサイザー」です。何百種類もの音が出せるので、チェレスタなど鍵盤楽器、チャイムや打楽器まで、色々な用途があります。

 しかし「ハープ」は他の楽器での代用は難しいです。ビブラフォンやシンセサイザーを使うという手もありますが、黒鍵を含むグリッサンドが表現できないという欠点があります。その団体の事情に合わせて考えてみてください。



2-06. トランペットは強くしよう
※この節は特に筆者の個人的見解が多分に含まれていますので、参考程度にしてください。
 あまり上手くないバンドは、トランペットパートが下手で目立つ場合が多いものです。なぜでしょう。理由のひとつに、木管楽器は初心者でもある程度は音が出せるのですが、金管楽器はちゃんと音が出せるようになるまでの助走期間が長いということがあります。特にトランペットは、1stに要求されるような音域が吹けるまでに2〜3年は平気でかかってしまう楽器なのです。

 下手なトランペットが目立つ理由のもう一つに、トランペットは旋律を担当することが多いことも挙げられます。旋律を担当する率からいうと圧倒的にトランペットが高いので、ホルンやトロンボーンが下手でもトランペットほどは目立ちません。また一般に低音よりも高音の方が耳につきやすいというのも理由の一つとなるでしょう。

 そこで、バンドを強くしたいなら、まずはトランペットパートを重点的に指導しましょう。もちろん、全てのパートのレベルアップができれば一番なのですが、講師の先生を呼ぶにしても全パートはさすがに呼べませんので、まずはトランペットから、としたほうが良いように思えます。

 なお、ある程度レベルが高いバンドは、トランペットは上手くて当たり前、むしろ内声を担当するホルン・トロンボーンがどれだけ上手いかによって、演奏の質が変わってきます。



2-07. 打楽器は難しい
 打楽器は誰が叩いても音が出せます。しかしその分、「人に聴かせられる良い音」を出すのは、他の楽器よりも難しいものです。そこを勘違いして「打楽器なんだからリズムを叩ければいいんでしょ」と音色の研究を怠っていないでしょうか。

 特に打楽器の場合、音色の研究をするには、やはり実際に講師の先生に教わったほうが早いです。最低でも年に2〜3回は、講師の先生を呼んで、ロールのしかた、マレットの持ち方、様々な楽器の奏法、普段の練習法などを教わりたいものです。また教則本なども大いに役立つことでしょう。正確な「リズム」と多彩な「音色」が、打楽器に求められます。



2-08. 木管楽器の用語
 【ダブルリード族】2枚のリードを振動させて音を出す楽器。Ob.やBsn.など。
 【リード】木管楽器のマウスピースにつける振動体。リードを1箱買うとその中に「当たりリード」と「はずれリード」が存在するという。本番前には「本番用リード」が奏者によって選ばれる。


2-09. 金管楽器の用語
 【C(ツェー)】Tp.においては楽器の特性上、下のC(レ)とH(ド#)は音程が高くなってしまうので、この音の時は1番管 or 3番管を抜くくせをつけたい。
 【プランジャー】金管で使用するミュートの一つ。ジャズで使う。カップラーメンのどんぶりで代用可。「○」でミュートを開けて「+」で閉める。
 【フリューゲルホルン】トランペットが少し大きくなったような楽器。Tp.とHr.を足したようなとても柔らかい音色。Tp.でたまにフリューゲル持ち替えの曲がある。

 【コルネット】トランペットが少し小ぶりになったような楽器。音色は少し柔らかい。コルネットはトランペットで代用できるが、木管に近い動きをすることが多いコルネットの特性をよく考えた上で代用すべきだ。
 【ゲシュトップ】Hr.においてベルを右手でふさいで音を出す奏法。音符に「+」が書かれる。
 【サイレントブラス】金管楽器につけるヤマハ製の練習用ミュート。ヘッドフォンから音が出て生音が消音されるので、騒音のため家で練習できない人が使用する。



2-10. 打楽器・その他楽器の用語
 【tam tam(タムタム)】tam tamは中国製の銅鑼。小さいtam tamはゴング。しかし「tom tom(トムトム)」という楽器も「タムタム」と発音することがあるのでまぎらわしい。tom tom のほうはドラムについたりしている胴長太鼓のことを指す。
 【響き線(スナッピー)】スネアドラムについているもの。ON・OFFで音が変わり、通常はONで演奏する。ONの状態だと他楽器の音が共鳴する。
 【リム・ショット】S.D.で、ドラム・ヘッドとリムを同時に打つ奏法。「カ!」という音。

 【打楽器のみのフォルテ】トゥッティでフォルテになったとき、管楽器があまり鳴らないのを打楽器でごまかして盛り上がっているようにすること。好ましくない。
 【エレキベース】エレクトリック・ベース・ギターのこと。ポピュラーの曲で使われることがある。特にニューサウンズ・イン・ブラスの楽譜ではエレキがないと成り立たない曲もある(エレキが無い場合はTub.などに書き換える)。コンクールにも出場できる。


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