ジョルダン職業訓練技術学院プロジェクト

2002年5月のコラム

いよいよ新紙幣

以前から偽造硬貨が多く、まもなく紙幣に代えられると言われていた 1JD (180円) ですが、12月のコラム(新紙幣)にも書いたように、去年後半から出回っていた紙幣が新1JDだと思っていました。しかしつい先日、その時新紙幣だと思ったものは、実は1JD硬貨が出る以前の旧紙幣だということを聞かされました。そして今日、奇しくも新聞に "1JD新紙幣の発行間近" という記事が載りました。ジョルダン中央銀行高官の談話によれば、1JDの偽造硬貨については公然の秘密であり、新紙幣が出来上がるまでの緊急措置として、すでに市場から回収し終わっていた旧1JD紙幣を放出したのだそうです。こうなると、今度はデザインが気になります。これまでペトラをはじめ国内の名所旧跡の有名どころはだいたい紙幣に描かれてきたので、次はどこだろうと、いろいろ考えを巡らせています。(by I)

ビッグマック・インデックス

外国為替レートの原理に購買力平価 (Purchase Power Parity: PPP) という考え方があります。これは、同じものは世界のあらゆる国で同じ価値を持つはず、ということです。ただしものやサービスの価格は国によって様々な事情があるため、そもそも同じものだと定義する指標の決定自体がきわめて困難です。そこで登場するのがビッグマックです。16年前、英エコノミスト誌はこの "ビッグマック・インデックス" を発案しました。ビッグマックの値段とその時の対ドル為替レートを比較すると、その通貨がドルに対して正当に評価されているのかということが見て取れる (はず) というものです。現在、米国におけるビッグマックの値段は2.49$、日本では262円、為替レート (1$=124.5円/5月21日) をもとに日本の値段をドルに換算すると2.1$になってしまうので、円は15%ほど過小評価されていることになります。中東各国のビッグマックインデックスはこちらをご覧ください。(by I)

タバコ

5月31日の世界禁煙デーを前に、現地英字紙にも関連記事が掲載されました。それによると、ジョルダンでは13〜15才の若者のうち19.3%が、25才以上の男性では実に43%が喫煙者だそうです。また、国内の年間タバコ消費量は2億5000万JD (450億円) に上ると試算されています。ジョルダン人の主な死因は心臓病 (42%) とガン (13%) ですが、いずれも喫煙との関連性が指摘されています。ジョルダンでタバコに関する初めての法律ができたのは1929年ですが、その時の法律は喫煙防止云々ではなく、タバコの栽培を奨励するものでした。現在もジョルダン北部のイルビドではタバコの栽培がさかんです。4月に訪れたときは、タバコの植え付けの真っ最中でした。植え付けの人足は出稼ぎのパキスタン人だそうで、畑の一角に彼らの住み込みテントがたくさんありました。(by I)

OJT訓練フォローアップ

OJT訓練の受入企業のひとつに国営の石油精製企業があります。OJT訓練期間中は指導員が定期的に企業訪問してフォローアップを行うことになっているのですが、C/Pの話では、国営石油企業を訪問する際には、まず政府の許可を受ける必要があるそうです。また、訪問する指導員がパレスチナ人の場合は、許可を受ける前に国家情報機関から呼び出され、訪問目的について相当しつこいインタビューを受けなければならないとのことでした。ジョルダンは全人口の70%がパレスチナ人であり、通常は何の問題もなく過ごしているようですが、政府のパレスチナ人に対する警戒感はこんなところにも表れているようです。OJT訓練のフォローアップといえどもなかなか大変なことです。(by K)

独立記念日

5月25日(土)はジョルダンの56回目の独立記念日でした(1946年独立)。当日は、首相主催による記念式典が国王夫妻も参加して行われたようですが、アンマン市内では特に大きな行事はなく意外に静かな独立記念日となりました。また、この日はたまたま預言者ムハンマドの生誕記念日も重なったため、当日の酒類販売は禁止されました。ジョルダンでは、酒類は通常は何の問題もなく購入できるのですが、宗教祭日やラマダン期間中は購入できませんし、レストランで注文したとしても酒類は出てきませんので、この点は注意が必要です。しかし、サウジアラビアやイランなど厳しい戒律により“酒類は一切禁止”という国よりは恵まれているかもしれませんね。(by K)

最低賃金

5月24日付け現地英字紙によれば、労働者の最低賃金を現行の80JD/月(14,400円) から90JD/月(16,200円) に引き上げる可能性について、ジョルダン議会が近々検討に入るそうです。これは最近の生活基本物資の値上げを受けてのことで、例えばガスボンベ(2.4JDから2.5JD→18円値上げ)、ディーゼル油(0.11JD/Lから0.12JD→1.8円値上げ)、パン(0.15JD/kgから0.16JD→1.8円値上げ)などです。また昨年はガソリンも15%値上げされました。先月、公務員の給与と年金は5JD (900円) 引き上げられましたが、国内120万人の労働者の賃金は据え置かれたままでした。労働組合総連 (GFLU) は政府に対し、労働者の最低賃金を120JD (21,600円) にするよう要求していましたが、GFLU副議長は今回の報道を受けて、"何もないよりはまし" と発言するとともに、今後も2年ごとに最低賃金の見直しを行うよう要求しました。(by I)

教育改革 (2)

会議の中でHRC議長(教育大臣)は、大学入学資格(タウジーヒ)試験については、これまで学年の終わりに受験可能だったものを、来年から特定の科目については第1学期内に受験することを許可することも発表しました。情報通信技術の底上げも、また重要なターゲットです。これは電子教育(E-Learning)に関する開発戦略を準備し、コンピュータ設置校を増やしたり教員向けにIT訓練コースを開設することなどから実現に結びつけられる見込みです。本計画書では高等教育に関し一章を割いており、特に労働市場のニーズに合致するよう、高等教育のレベルアップを図ることを訴えています。職業訓練に関しては、訓練生の男女比が5:1であることにふれています。また、職業訓練指導員のレベルアップおよび労働市場調査の実施が謳われており、やはり主目的は15%という高い失業率の改善と、外国人労働者の自国人への置き換えとのことです。(by I)

教育改革 (1)

5月22日付け現地英字紙によれば、アブドゥッラー国王は昨日開かれた経済諮問評議会(ECC)で、国家人材開発計画を承認するとともに、これらのプログラム実施にかかるフォローアップ委員会を設置することを命じました。ECCの人材委員会(HRC)によって準備されたこの計画書は、国内外のニーズに合致したクオリティーの高い労働力を生み出すため、 ジョルダンの教育制度をアップグレードすることが謳われています。天然資源に乏しいジョルダンでは、人口比で38%を占める15才以下の国民の能力開発に注力し、初等教育から高等教育におよぶ教育制度の改革を目指します。本計画の主目的のひとつには、現在24%に止まっている幼稚園入園率を上昇させることも含まれていると、HRC議長(教育大臣)は述べています。国内には公立私立合わせて150万人の学生がいますが、教員の43%が学士号(大卒)を持たないことから、教員を再教育する必要性がクローズアップされています。(by I)

携帯電話用プリペイドカード

ジョルダンの携帯電話は、プリペイド式カードの裏の一部を削り、そこにある14桁の番号を登録してチャージすることになっています。先日、裏の番号を削ったところ、大事な番号の部分まで削れてしまいました。さっそく購入した店に持っていったのですが、案の定、そこでは交換はできないということでした。次に、電話会社の支店に持っていったところ、カードの交換はしてくれませんでしたが、未使用であることをチェックした後、本社へ連絡を取りチャージしてくれるというサービスを受けることができました。ここではそんなサービスはないだろうとほとんど期待はしていなかったのですが…。あきらめずに聞いてみるものですね。(by K)

シロップとシャーベット

誰かのオフィスを訪ねたときや、もちろん知人の家を訪ねたときなど、必ず "タシュラブ・シャーイ?(お茶を飲みますか) " と聞かれます。この場合来訪者は、主から歓迎を受けた印としてお茶やコーヒーをいただくのが礼儀となっています。VTC本部に用事があっていくつか担当部局を訪ねると、行く先々でお茶をいただくことになり、終いにはお腹がたぷたぷになってきて、"悪いけどもう3杯飲んできたから" などと言い訳をするはめになります。さて、この "シャリバ (飲む)" という動詞ですが、ここから "シャラーブ" や "シャルバート" (ともに飲み物の意) という単語ができ、それが中世ヨーロッパに伝わり、それぞれシロップおよびシャーベットというものになり定着しました。このふたつは日本でも普通に使っている単語ですが、実はアラビア語起源なのです。中世アラブ文化がいかに洗練されかつ世界に影響をあたえていたのかがうかがい知れます。(by I)

スイカとオレンジ

スイカの季節がやって来ました。アンマンのあちこちで、スイカを山ほど積み上げたテントの露店が立っています。スイカの原産地は南西アフリカと言われ、古代エジプトに栽培の記録があるそうです。11世紀にはシルクロードを経て中国に伝わり、西瓜 (西域の瓜) と呼ばれました。ジョルダンバレーなどでも、その原種とも思える小玉のスイカ状の実を付けた植物を見ることができます。また、柑橘類の原産地はインド・アッサム地方を中心とする東南アジア一帯とされていますが、実はアラブ原産ではないかという興味深い話があります。こちらにはもともと "ナランジ" という苦い柑橘類がありましたが、それがヨーロッパに伝わり品種改良され、オレンジとして逆輸入されたという説です。ポルトガル伝来の果物ということか、アラビア語ではオレンジのことを "ブルトカール" と言います。おもしろいですね。(by I)

水がめ

モスクや公共施設など人が多く集まる場所で、道ばたに置かれた素焼きのつぼを目にすることがあります。木の幹に縛ってあったり、金物の台座に乗せてあったりしますが、どのつぼも底の方からポタリポタリと水滴が落ちています。つぼのふたを開けると、中には飲み水が入っています。素焼きのつぼなのでゆっくりと水がしみ出し、そして空気が乾燥しているため気化熱でつぼが冷やされます。おかげで通行人は炎天下でもひんやりとした水が飲めるわけです。異国情緒たっぷりで、またアラブの善意の象徴とも感じられる水がめですが、最近では電気冷水器に取って代わられているようです。衛生面を考えればそれも仕方のないことかもしれませんが、なんだか寂しい気持ちになることも事実です。(by I)

アラビアのロレンス(2)

「アラビアのロレンス」の映画を見た後、ロレンスのことについてもう少し詳しく知りたくなりインターネットで調べてみました。それによると、イギリス人将校、考古学者、作家、外交官など数々の肩書きを持つT.E.ロレンスが、第一次大戦中に「アラブの反乱」に関わることになった動機についてはいろいろな説があるようです。また、彼が生涯独身であったこと、<知識>として古代ギリシャ人の同性愛に関心があり、大戦前にあるアラブ人少年との親しすぎるほどの交友が評判になった時期があったこと、中世修道士の苦行としての「鞭打ち」を経験していることなど、ちょっと風変わりな人物でもあったようです。そういう背景を思い浮かべながらこの映画を見ると、確かにそれらしい雰囲気を感じさせるシーンもいくつかあり、主役のピーター・オトゥールは、映画の中で実にうまくそれを表現しているような気がしました。(by K)

アラビアのロレンス(1)

レンタルDVDで念願の「アラビアのロレンス」を見ることができました。イギリス人将校ロレンスがベドウィン達を率いてトルコ軍と戦う話を描いたものですが、ジョルダンの観光名所、ワディ・ラムが思った以上に映画のシーンの中に出てくるので感動してしまいました。実際に、この映画の大半はワディ・ラムで撮影されたらしく、ワディ・ラムの岩場の一部には撮影用カメラの三脚を固定するために開けた穴が残っていたり、撮影で使った泉などが残っています。これからジョルダンを訪れる予定の方は、一度この映画を見ておくとよいのかもしれませんね。(by K)

バルコニー

アンマンから車で北西に40分ほど走ると、サルトの町に着きます。サルトはジョルダンで最も古い町のひとつに数えられます。オスマントルコ時代後期には商業と文化の中心として栄えました。町の中に残る黄色い石造りの建物は、多くがその時代(1880年〜1920年)に建てられたものだそうです。これらはナブルス(ウェストバンク)の職人の手によるもので、アーチ型の装飾を施したバルコニーが目を引きます。なお、バルコニーをイスラム建築由来のものだとする書物もあります。オスマントルコ時代、女性が外から姿を見られないよう、格子のついた出窓を造ったのがその始まりなのだそうです。アラビア語では "バルコーン" と言います。(by I)

石油パイプライン

アブダビで開かれている中東パイプライン会議に出席中のジョルダンエネルギー省次官によれば、2004年10月にイラクとジョルダンを結ぶ石油パイプラインが完成した暁には、日量10万バレルの原油がイラクから輸入されることになるそうです。しかしパイプラインそのものは日量15万バレルまで対応でき、将来的には日量35万バレルまで拡張可能だそうです。現在、この300kmにわたるパイプライン建設のため国際入札が行われており、予定価格1億ドルの第1期工事に35社から見積もりが出されています。受注業者は今年12月に決まるとのことです。イラクからは年間500万トン以上の原油(石油精製品を含む)を、半分は無料で、残り半分は市価よりも安価に提供されていますが、これまではタンクローリーで陸送していました。直径50cmのパイプラインの総工事費用は、3億5000万ドルに上る見込みです。水およびガスパイプライン建設とともに、こちらでも技術者の確保が課題となりそうです。(by I)

ガスパイプライン

我が家もそうですが、ジョルダンでは調理用のガスはボンベ入りのブタンガスを使用します。このほどジョルダン石油精製社 (JPRC) は、今年40万本、来年28万本のガスボンベを購入する計画を発表しました。ジョルダンでは年間15万本のガスボンベ新規需要があり、また12〜15年と言われる耐久年数を過ぎたボンベの交換にも対応しなければなりません。非公式ながら、国内に出回っている300万本のガスボンベのうち、50万本がすでに耐久年数を過ぎているとの警告もあります。消費者は、新しくガスボンベを購入する際 22JD (4000円) 支払います。1本で2ヶ月ほど使えますが、次からは 2.5JD (450円) でボンベごと交換できます。現在、ジョルダンではイラク国境で日量3000万立米のガスを生産していますが、2003年4月にはエジプトからのガス輸入が始まる予定です。そのため、エジプト側のタバからアカバへの海底パイプラインと、アカバから国内を縦断するパイプラインを敷設するための技術者確保が課題となっています。(by I)

水パイプライン

この夏の国内給水プランが確定し、地域によって今夏は週に何日給水を受けられるか (これまでは週1日給水)、一両日中に発表があるそうです。水灌漑省によれば、この冬はこれまでの3年間にらべ雨が多く、現在国内のダムには総キャパシティーの40%にあたる7,000万トンの水が蓄えられているそうです。しかしこの夏ジョルダンでは灌漑用水として1億2,000万トンが必要とされており、まだ3,800万トンが不足しているそうです。ジョルダンの水源は主に国内の北部と中部に集中していますが、慢性的な水不足の解決のため、南部砂漠地帯の地下に眠る化石水をくみ上げ、300km離れたアンマンにパイプラインで運ぶという計画にいよいよ着手する段階になりました。実施時期は資金確保状況によって流動的ですが (リビアとイランからの資金提供の話は立ち消えとなりました)、パイプ敷設にかかる技術者の確保が緊急課題となっています。(by I)

交通事故

ジョルダン大学の調査によれば、この3年間に国内で起きた交通事故による負傷者は5万5000人、死亡者は1,974人だそうです。調査報告書は、ほとんどの事故は人為的ミスと交通量の多さが原因であり、20〜25才の若者の無謀運転が主要因になっていると結論づけています。これらの事故による経済的損失は4億JD (730億円)に上ると概算されており、また事故の起きる時間帯としては43%が昼の12時から3時に集中しています。調査報告書では、特に子供が事故に巻き込まれている点に注目し、夏休み中に子供が道路に出て遊ばないよう、公園や図書館などを整備していく必要があると提言しています。さらに、この調査によって、交通安全キャンペーンが事故抑止に有効であることが明確になりました。(by I)

5月15日

今日はパレスチナの人たちにとっては忘れられない日です。54年前の5月15日、イスラエルが独立を宣言したことに伴い世界各地から移住してきたユダヤ人達によって、パレスチナ人達はこれまで住んでいた土地を追われ、いつ終わるのかわからない苦しみが始まりました。パレスチナの町や村は地図上から消え失せ、何十万というパレスチナ人が難民となってしまいました。イスラエルでは、数日前に右派リクード党(シャロン現首相が属している党)がパレスチナ国家を認めないという決定を下したようですが、中東和平を願う世界の動きに逆行したこのような決定がなされている間は、和平の実現はまだまだ遠い感は否めません。(by K)

レンタルビデオ

こちらのレンタルビデオ・ショップにはDVDソフトも並んでいます。レンタル料は以下のように店によってまちまちです。(1軒目)1枚25JDで買い取り(といっても中古)後、期間に関係なく、見飽きたところで持って行き「別なのに替えてほしい」と言うと、1回3JDで交換できます。(2軒目)メンバーシップのデポジットを90JD払っておいて(後で返ってくると思いますが…)、借りる際に2.5JDずつ払って借りることができます。(3軒目)80JDを一括前払いしておいて50枚まで借りることができます(途中で店が閉鎖した時の保証はありません)。さて、どれが一番無難なのか…悩んでしまいますね。いずれにせよ、借りたDVDソフトの表面に指紋がべたべたくっついているのは覚悟しなければなりません。(by K)

ジョルダンHIV事情

ジョルダン保健相は、HIV感染の発覚を恐れるあまり血液検査を受けない人々がいることを憂慮しているとの談話を発表しました。これまで、国内では294例のHIV感染報告があり、うち171例は外国人です。今年に入り15例が、昨年は48例が報告されました。ジョルダン人のHIV保菌者のうち、70%は海外で感染したものと見られています。1986年に政府が血液の輸入を禁止するまでは、輸血によるHIV感染がもっとも多かったのですが、その後は性的接触による感染が第1位となりました。ほとんどの保菌者は19〜35才の若者です。このうち4分の1は女性で、エチオピア人のメイド14人も含まれています。現在、エチオピア人女性には就労許可がおりません。保健省のAIDSホットラインセンターの医師によれば、これまでHIV感染が発見されたのは、ほとんどがビザ取得時の血液検査か、献血時の検査によるものだそうです。この医師は、より強固な検査システムの構築が必要だと述べています。なお、このホットラインセンターは、昨年5月、アメリカの資金(72,000ドル)と技術協力により設立されたものです。(by I)

国家職業訓練プロジェクト

国家職業訓練プロジェクトの訓練生第1陣が、5月1日より3ヶ月の基礎訓練(男性は軍による職業倫理、女性は職業安全衛生)に入っています。4月中旬、新聞紙上で約2,700人の合格者が発表されましたが、その後健康診断等を経て正式に登録されたのは、男性1,730人、女性620人の合計2,350人ということです。訓練生は3ヶ月の基礎訓練を経た後、各訓練施設に振り分けられ、専門技能を習得する予定となっています。(一部女性訓練生は4月1日より基礎訓練実施中)なお、VTC訓練施設及び軍職業訓練施設では労働市場のニーズに応えるとともに、貧困や失業率の減少をめざし、年間12,000人の求職者に対する職業訓練の実施を目標としています。(by K)

観光スポットの入場料

現地新聞でジョルダン各地の観光スポットの入場料の改定が発表されました。各スポットの入場料は以下の通りです(以下、ジョルダン人/外国人)。考古学博物館(アンマン):150F/2JD、アンマン城(150F/2JD )、コスチューム博物館(アンマン)(150F/1JD)、ローマン劇場(アンマン)(150F/1JD)、マダバ博物館・マダバ教会(250F/2JD)、ウムカイス(無料/1JD)、アジュルーン城(250F/1JD)、ジェラシュ(500F/5JD)、カラク城(150F/1JD)、フセイン博物館(マアン)(150F/1JD)、アカバ城(150F/1JD)、ペトラ(1JD/21JD)、以上です。結局、一部値上げされたようですが、観光客の出足が回復したので強気の措置に出たのでしょうか? (by K)

家族手帳

ジョルダン内務省が発給する "家族手帳" を見せてもらいました。色はブルーですが、形やサイズなどはパスポートそっくりです。男子が結婚すると新たに発給されるそうで、まず夫のページがあり、続いて妻、子供のページがあります。夫と妻のページには顔写真も入っています。どんな時に手帳を使うのかとたずねると、子供のパスポート申請や遺産分与の時という返答でしたが、その人はまだ実際に使ったことはないそうです。ちなみに、以前の手帳には妻のページが4人分あったそうですが、今回見たものは1人分しかありませんでした。相当懐に余裕がないと複数の妻帯は難しいですし、昨今は社会的にも4人妻に対する批判がよく聞かれますので、そのあたりの事情を考慮して、妻のページ数が減ったのかもしれません。(by I)

モザイク職人

モーゼが息絶えた場所として有名なネボ山から、マダバ市内に降りていく途中にモザイク工芸品の土産店があります。そこには工房があり、何人かの若いモザイク職人が制作に励んでいました。店のオーナーに「彼らはどんな学校を卒業したのか?」と聞いたところ、マダバ市内の「モザイクスクール(4年制)」の卒業生だということでした。今のところ、昔から伝わる伝統的な手法を身につけるので精一杯かもしれませんが、将来は、彼らの新しい感覚を活かして、外国に輸出できるようなジョルダン独特のモザイク工芸品を創り出していってもらいたいものです。(by K)

息子との約束

今年の大学入学資格試験(TAWJIHI)の期間は6月16日(日)から7月8日(月)までの約3週間にわたります。職場の同僚の息子さんも今年受験だそうですが、TAWJIHIに合格して見事ジョルダン大学(国立の有名大学)に入学できたら車を買ってあげる、という約束をしたそうです。教育省では、TAWJIHI制度が受験生の心理的負担にならないように、年2回受験できるなどの改善を試みているようですが、学歴社会のジョルダンでは受験生やその親たちにとって、当分その重みは変わらないようです。なんとか息子さんが大学に入学して、職場の同僚に甘いケーキが配られることを期待したいと思います。(by K)

お祝い事

今日出勤すると、一人の指導員が各部屋を回りながら職員にショートケーキを配っていました。何事かと聞いたところ、「女の子が生まれたんだ。」とうれしそうに言っていました。こちらでは、自宅でお祝い事があると職場の同僚に甘いものを配る習慣があります。当学院には40名の職員がいますが、それだけの数のケーキを揃えるのも結構大変なことだろうと思います。ちなみに、アラビア語では、甘い、美しい、かわいい、天気が良い、などは「ヘロー(女性:ヘロエ)」と言いますが、ケーキの甘さに負けないくらいかわいい赤ちゃんだったのでしょうね。「マブルーク(おめでとう)」。(by K)

職業訓練展示会

5月5日(日)から5日間にわたり、ジョルダン各地のVTC(職業訓練公社)訓練施設で作られた製品の展示即売会をかねた「職業訓練展示会」が開催されました。展示会場には木工科から家具や食器棚、溶接科からブランコや遊具、また調理科で作られたお菓子などが展示されたほか、女性職業訓練校からは、ウェディングドレスをはじめとして各種衣類、彫金による指輪やネックレスなどの力作が展示されていました。VTCでは、今後各地に訓練施設を増設する計画もあるようですが、これら訓練施設の卒業生が、ジョルダンの製造業発展を担う人材として育っていくことを期待したいと思います。(by K)

最近のアカバと死海

5月上旬はメーデーを含んでジョルダンでも連休となりました。その間、ジョルダンで唯一、海(紅海)に面したアカバでは久しぶりにホテルが満杯になったそうです。しかし、そのほとんどは特別経済区となったアカバで安い電化製品や食料品を購入しようとするジョルダン人観光客であり、外国人観光客の出足は今ひとつといったところのようです。一方、死海(Dead Sea)のホテルでは、観光というよりも、地球上で最も低い位置にある死海の泥を利用したエステや温泉治療を目的としたヨーロッパからの長期宿泊者が多かったようです。今後しばらくは、極端に減少した欧米諸国からの観光客の代わりに、近隣アラブ諸国からの観光客を呼び込む動きが活発になりそうです。(by K)

フレキシブル

今年1月30日水曜日は国王の誕生日でした。通常この日は休日ですが、数日前になって休日を31日木曜日にシフトするという発表があり、これで木・金・土の三連休ということになりました。同じように5月1日水曜日のメーデーの休日も、数日前になって2日木曜日にシフトするという発表がありました。三連休になってうれしいことはうれしいのですが、せめて1ヶ月前くらいには発表できないものかと思います。ちなみにあと3週間ほどで全国の学校は期末試験に入ります。ただ、今年は昨年より少し早く、6月10日までには全試験を終わらせる方針だそうです。聞くところによると、サッカーワールドカップの上位決戦が始まるともう試験どころではなくなるとの読みから、試験日程繰り上げを決めたそうです。なんとも柔軟な対応ですね。(by I)

名誉

バルカ地区警察は昨日、"Honour Crime (一族の名誉を守るための犯罪)" により、24歳のマルヤムという女性が殺されたことを発表しました。加害者はマルヤムの兄です。兄の申し立てによれば、マルヤムは夫が仕事のため毎週何日か家を空ける際、妹に男性との情事の場として部屋を使わせていたそうです。妹の妊娠によって家族がこの事実に気がつき、"Family Honour (家族の名誉)" のため、兄がマルヤムを殺害するに至りました。妹は現在女性刑務所に収監されていますが、これも彼女の身を守るためだそうです。同種の犯罪では、今年になってジョルダンで4人目の犠牲者が出てしまいました。加害者側の刑罰については、昨年11月のコラム (女性の人権:2) をご覧ください。(by I)

マンドラゴラ (2)

サハム村で見つけたマンドラゴラですが、いろいろと調べていくうちに、意外にも中東には縁の深い植物だということがわかりました。それは "恋茄子" の名前で旧約聖書にも登場しているという事実です。母リベカと一計を案じ、アブラハムから祝福を受けたヤコブは、一時、伯父ラバンの下に身を隠します。そこで7年間の労働の報酬として従妹のラケルと結婚できることになりましたが、婚姻の夜、従姉のレアがラケルにすり替わり、そのまま結婚してしまいました。さらに7年間の労働の後、ヤコブはようやく本命のラケルと結婚しました。ある日レアの息子ルベンが "恋茄子" を見つけて持ち帰ります。子供の出来なかったラケルは、夫ヤコブを一晩レアにゆだねる条件で恋茄子を手に入れ、その後みごとに子供を身ごもりました。ラケルの没後、墓の周りには恋茄子が群生したといいます。マンドラゴラはとても歴史のある植物だったのですね。(by I)

アルファベット

アラビア語のアルファベットは28文字です。このうち15番目の音 "ダード" は、口の中でDの音をこもらせて発する特殊な音で、これを正確に発音できるのはネイティブのアラブ人だけであると言われています。そのため、アラビア語(ロガ・アラビーヤ)のことを別名 "ダードの言語(ロガ・ダード)" と言ったり、アラブ人のことを "ダードを発音する人々(ナーティクーン・ビッダード)" などと言う表現が生まれました。アルファベットの起源は前13世紀のフェニキア文字です。当時、地中海貿易の商業用語として広まり、やがてヘブライ文字、古代ギリシャ文字、古代ローマ字へと変遷していったそうです。フェニキア文字の最初の2文字は "アレフ、ベート" です。だから "アルファベット" なのですね。ちなみにアラビア語の最初の3文字は "アリフ、バー、ター" です。文字の形は異なりますが、基本は同じようです。(by I)

ハラームとハラール

宗教的に禁止されていることを "ハラーム"、許容されていることを "ハラール" と言います。食べ物についてもハラームハラールがあり、良く知られたところでは豚肉やお酒はハラームです。しかしビーフやチキンであっても、イスラム方式に則って準備されたものでなければ、それはハラームとなってしまいます。スーパーマーケットで東南アジアなどからの輸入食料品を見ると、パッケージにハラールと記されたものがたくさんあります。サッカーワールドカップが始まればイスラム教徒の来日も爆発的に増えるでしょうが、彼らに食べられるものはあるのでしょうか。基本的に国内で出回っている肉類は、すべてハラームです。なぜならイスラム教徒が神の名を唱え、頸動脈を素早く切って屠殺したものではないからです。すると魚ですが、調味料にミリンやお酒を使っていれば当然ハラームです。カップ麺もほとんどにポークエキスやラードが入っています。これでまた日本が閉鎖的な国だと責められなければ良いのですが。(by I)

ゼロ

15世紀末に西欧が大航海時代をむかえるまで、世界の交易を支配していたのはシルクロードを行き交ったイスラム商人でした。彼らは中国やインドなどから物を運んだだけではありません。当時最先端の医学や科学をも東から西に伝えたのです。その代表的なものに "ゼロ" があります。私たちが日常使っている数字(算用数字)は、11世紀頃アラブ人がインドからヨーロッパに伝えたものだと言われ、そのため "アラビア数字" と呼ばれています。ヨーロッパ語のなかでゼロを表す単語はアラビア語の "スィフル" に由来すると言われ、例えば英語の "Cipher (暗号)" やフランス語の "Chiffre (数字)" などがそうであるとされています。12世紀には地理学者イドリーシーが、ヘレニズム時代のプトレマイオスの地図を基本として、イスラム商人の交易によって得られた世界各地の情報を加味し、メッカ中心の世界地図を作りました。当時は西よりも東の国々の方が、科学が発達していたようですね。(by I)

国際結婚

こちらでは、国際結婚は新しい世代を生むという良いイメージがあるそうです。もちろん、ジョルダンを含めこの地域に国境が策定されたのは20世紀に入ってからなので、国際結婚というよりも "できるだけ遠い地域から"、といった感覚だと思います。その昔は部族の結束や財産を守るといった意味合いがあったのでしょう、イスラムではいとこ同士の結婚が奨励されています。現在においてもいとこ婚の占める割合は大きいと言われますが、この慣習を長い間繰り返したためか、サウジアラビアなどでは色弱が多いとも聞きます。やはり時には外部の血を入れることが必要なのだと、経験的にわかっているのかもしれません。"日本人とジョルダン人が結婚したら良い子供が生まれるな"、と言われたので、"そうだね、日本人の頭脳とジョルダン人のえ〜と、え〜と、そう、ハートだ!"、と答えたらあきれ顔をされてしまいました。普段からジョルダン人の良いところを即答できるように考えておかないと・・・。(by I)

アイデア商品

最近、ユニークなティッシュケースを見つけました。「ハッタ」という頭にかぶる布で作ったものです。金額は10JD(約1,800円)ですが、身近な人へのお土産にはちょうどよいかもしれません。ただ、使っているときにティッシュペーパーを引き抜くと、次のティッシュが出てきてしまい(…当然のことですが)、せっかくのいい顔が見えなくなってしまうのが難点です。それよりも、こちらの人にこんなセンスがあったことに驚いてしまいました(失礼かな?)。いつぞや工業デザインに関する調査団が、今後ジョルダン製品を外国に売り込むためにはニッチ産業をねらうべきだ…と言っていたのを、ふと思い出しました。(by K)

ジョルダン川の魚?

ウムカイスからイスラエルとの国境沿いに南へ1時間ほど南へ下がったところに、ペラ:Pella(アラビア語ではTabakat Fahel)という町があり、そこにはローマ時代の小さな遺跡がありますが、その高台にあるレストランではジョルダン川で取れたという魚を食べさせてくれます。川魚なのでどうかな?と思ったのですが、実にカラッと揚げてあり適度に塩もきいているので、ほとんど臭いは気になりませんでした。そのほか、野菜サラダやババガヌーシュもなかなかの味でした。そのレストランにはメニューはなく、「魚かチキンか?」とだけ聞かれます。ツアー客も多いようなので、もしかしたら隠れた名所なのかもしれません。(by K)

カメ

ジョルダンと聞くと、死海、ペトラ、砂漠などと、まずあまり生物の存在しない世界を想像してしまいます。ところが、北部にはその昔ローマの穀倉地帯と呼ばれた豊かな畑が広がり、日本と同じようにいろいろな生物も見られます。サハム村のオリーブの古木の根元で、"いい所だなぁ" としみじみしていると、何やら前方に動くものを発見しました。近づいてみると、それはカメでした。こんな畑の真ん中に、と驚きましたが、日本人がイメージする畑とは違って雑草や花が生い茂っていますから、確かに食べ物と隠れ家には困らないのかもしれません。もっとも、普段はあまり人の来ないところでしょうから、カメも随分あせったことでしょう。せっかくですから、記念写真を撮ってきました。(by I)

樹齢3千年のオリーブ再訪

先週、STIMIのスタッフに連れられて、樹齢3千年とも伝えられるオリーブの古木を見に行きました。実際にその木を目にしたとき、予想をはるかに超えた大きさに、いたく感動したものです。その時は、おそらく村で一番大きな木を見せてくれたのだろうと思っていました。ところが、この週末にドライブがてら再びサハム村を訪れると、まぁ、あるわあるわ。先週見た木のまわりを10分も歩いていると、同じ大きさかそれ以上のものが、すぐに10本ほど見つかりました。幹の胴回りにして7〜8メートルの木も数本あります。古木の根元に腰を下ろすと、しばらくは空を眺めながらしみじみとしてしまいました。(by I)

お香

職場で丁子入りのタバコを吹かしていたとき、1人のスタッフが部屋に入って来るなり、"誰かバホール(お香)を焚いているのか"、と心配そうに聞いてきました。ジョルダンでもお香は一般的ですが、何か悪いことがあった時、おそらくその原因であろう他人のねたみや嫉妬を追い払うという意味でお香を焚くことが多いため、どちらかといえば縁起の良いものではないのだそうです。そこで部屋に入ってきた彼も、私かあるいは隣のスタッフの身辺に何か悪いことが起きているのではないかと気遣ってくれたようなのです。"このタバコの匂いだよ" と言うと、"毎日それを吸っていれば悪いことも起きないだろう"、というありがたい(?)言葉を頂戴しました。イスラム教の成立によって、それ以前の迷信・俗信は根本的に否定されましたが、やはりなくならないものですね。(by I)

国境警備の理由

ジョルダンの外交の基本は、平たく言えば "敵を作らない" ということです。資源も人材も乏しく、外国の援助がなければ国の存続すらおぼつきません。したがって、欧米であれ、イラクであれ、イスラエルであれ、けっして敵に回してはならないのです。湾岸戦争のとき、ジョルダンはパレスチナとともにイラクを支持しました。イラクはジョルダンにとって最大の援助国であり、また国民の過半数はパレスチナ系という複雑な事情もあって、イラクを支持せざるを得なかったのです。そのため、湾岸産油国から反発をくらい、援助を停止されるなど国内経済は相当なダメージを受けました。今、なぜサハム村では軍人が国境警備をしているのでしょう。実は、ジョルダン人が越境してイスラエルにテロを仕掛けることがないよう、自国人を見張っているのだそうです。イスラエルを怒らせる要因となるものは、やはり抑止しなければなりません。国民の間には、対イスラエル外交が弱腰だという不満が募っているようです。(by I)

国境の鉄道

サハムはジョルダン最北に位置する国境の村です。ヤルムーク川を国境線として、対岸にはイスラエル領ゴラン高原が広がっています。国境というとものものしい感じがしますが、そこは川の浸食によって数百メートルの渓谷となっており、すばらしい眺めから多くの家族連れでにぎわう行楽地となっています。ただし、警備の軍人が目を光らせており、基本的にイスラエル側の写真も撮影禁止です。しかし一緒に行ったジョルダン人がその見張り役にしばらく話しかけているとすぐにうち解け、一番眺めの良い場所まで案内してくれたばかりか、写真まで許可してくれました。そして撮ったのがこの鉄橋の写真です。オリエントエクスプレスだと言っていましたが、むしろアラビアのロレンスが爆破したというヒジャーズ鉄道ではないでしょうか。誰かおわかりの方はいませんか? (by I)

細かいことは気にしない

ガソリンスタンドに行くと、支払いのとき中途半端なお釣りはいつもそのままあげています。250 Fils (45円) までなら、向こうも最初からお釣りを返そうともしません。赴任当初からずっとそうだったので、そういう社会のルールがあるのだと思っていました。ところが先日、少し田舎の方に行ってガソリンを入れると、きっちりお釣りを返してきます。こちらが 250 Fils 渡すと、逆に怪訝な顔をされてしまいました。その時です。"次は絶対にお釣りを全部もらうぞ"、と決意したのは。それから数日後、注文してなかなか出来上がらない写真を取りにいき、3度目の空振りを喫しました。"明後日は必ず出来ているから"、という店員の言葉を背中で聞きながら、弱々しい足取りで写真屋を出ました。そこからガソリンスタンドに行き、満タンにすると値段は15.09JD でした。20JD渡すと、店員は5JDを返し、細かいのをくれと言います。こちらも他になかったので仕方なく0.5JDを渡すと、店員は少し考え、"いいよ、まけとくよ"、と言ってその0.5JDを返してくれました。人生、長い目で見ればトントンということでしょうか。なんだか少し元気が出ました。(by I)