●博覧会の様子はこちらから
会場全体の構成は非常に良く出来ていると感じました。
北と西の2つのゲートと会場全体を回遊する歩行者のためのグローバルループ→グローバルコモン→各パビリオンというシンプルな構成は、決して目新しい手法ではないと思いますが、利に適っており、さらに空中のゴンドラと地上のIMTSと階層の異なる移動体系も明快でした。グローバルループは単なる動線という機能だけでなく、パビリオンから溢れた人を受け止める空間であり、会場全体を見渡す視点場であり、休憩、飲食、非常時の対応等の様々な機能が散りばめられた背骨のような場所だと感じました。バリアフリー、安全対策などからの視点から見ても良く出来ていると感じました。
但しこの博覧会が『環境博』でなかったなら。
今回の博覧会は『自然の叡智』をテーマとした『環境博』で、かつてこの会場がある場所には素晴らしい生態系を有する自然の森があり、それらを出来るだけ活かし(生かし)ながら、まさに『自然の叡智』を学び、人間のちっぽけさを体感しよう(記憶が曖昧ですが)という博覧会であったはずです(当初の理念は)。それにしては造り込み過ぎなんです。出来過ぎているんです。
結局のところ人間は自然を上から見るし、テクノロジーを通じて自然に触れているんだなぁと感じました。だからリサイクルや環境に配慮した素材の展示場(結構この印象って強いです)のようになってしまったり、会場建設のために破壊した自然の上に、また街路樹を植えたり最新の技術で緑化したりしてしまうんでしょう。また会場へ向かうリニモの窓から見える、アスファルトで舗装された巨大な駐車場を見ると、ここには元は緑があったんだろうなぁとか、会期が終わってグローバルループを撤去する際の大量の鉄骨はどうなるんだろうなぁとか・・・。
というような事を帰りの電車で妻と話していたのですが、行き着いた結論は『私達夫婦は結構特殊な部類で、たぶん会場に訪れる人々はもっと違う思いで訪れている』ということでした。
前のエントリでも書いていますが、博覧会の楽しみの一つとしてミニ世界一周旅行や物見遊山的な趣向もありますし、年に数回の家族旅行や親孝行、家族サービスの場でもあると思いますし、子供達にとっては最新のテクノロジーやアトラクションに触れるいい機会かもしれません。所詮は箱庭ですが海外のパビリオンを見て異国の文化に思いを馳せるきっかけになるかもしれない。
そうこう考えていくと、杓子定規の堅苦しい視点でしか見られない私達は、博覧会を半分も楽しんでいないかもしれない。偏見から結局日本の企業パビリオンには1件も入らなかったし・・・一面でそういう風にも感じました。
一方では1時間半も並んでタパス・バーに入ってワインとタパスを堪能したりしてるんですけどね。
ただ、変に職業的な視点からではなく、もっと素直に純粋な目で見ることができたらなぁと。娘を一緒に連れて来ていたら少しは違っていたのかな?(逆に安全対策、安全対策ばっかりになるかも)