books :: センセイの鞄(川上弘美著・文春文庫) 


 谷崎潤一郎賞受賞作で、かなり前に小泉今日子主演で映画化されていたことでも知られている作品を、ようやく読むことができました。高校時代の国語の先生と、駅前の居酒屋で偶然再会してから始まる不思議な関係が、ゆったり、淡々としていながら、漫才のような絶妙な掛け合いによって紡がれていくところが心地よい物語でした。 

センセイの鞄

私にとっては、主人公が40歳を目前にした女性であり、仕事帰りにふらりと一人で駅前の居酒屋に立ち寄って、まったりと一人の時間を過ごしているというのも、独身時代の自分の過ごし方にも似ているため、かなり共感が持てました。

作品には、心癒すような美しい言葉がたくさんちりばめられているので、映像よりも文字を辿っていく方が味わい深いことと思います。それぞれの章が短編作品のように完結していることもあり、いつも手の届くところにおいて、どこからでも読み返して楽しめるところもお勧めの一冊です。


文責:ちえママ
 
Posted: 2005年07月20日 (水) at 23:16 

※1年前の今日、こんなことを書いていました。

※2年前の今日、こんなことを書いていました。