LIFE :: 長い長い保育所にまつわるお話し 


 わが家は私の産後仕事復帰のために、わが子が満1歳を迎えた頃から保育所にお世話になっています。妊娠中から産後仕事復帰を予定していたため、大阪市認可保育所の利用に向けて区役所のレクチャー等も受けていたのですが、満1歳時といえば、保育所の学年にすると「0歳児枠」となり、非常に競争が厳しいのだとか。そこで駅前に最も近く、サービスも充実している某認可保育所(私立)には、園児家族の紹介入園※というシステムを設けていることを知り、早速手続きしての入園となったわけです。( ※これは後に、役所用語では「園の自由契約枠」と呼ぶと知る) 

こうして7月より0歳児クラスに子供を預け、園規定の保育料50,000円と延長保育料と園経営協力費をセットで毎月初めに園から渡される袋に入れて、園に支払っていたのです。

入園契約段階より園からは、毎年の保育料表というものを渡されており、0歳児は50,000円からスタートするが、成長に従って手がかからなくなるので毎年5,000円ずつ軽減されるしくみである事も知り、最終5歳児クラス(幼稚園年長に該当)には25,000円の支払い+延長・協力金であろうという展望のもとに継続入所させてきたわけです。

ところが、保育園生活もあと1年だけという時期に入って、いきなり園から「来年度も園を利用するのであれば区役所窓口を通して手続きして欲しい」との案内文がきて、その後、区役所・保育園双方にそうなった理由等を問いながらも明確なこたえを得られないまま、区役所に保育申請を出し、かなりショックを受けるようなことを言われた面接も済ませ、夫婦それぞれの昨年度の源泉徴収票を提出し、「あとは役所からのお沙汰を待て」的なことを言われつつ不安を抱えながら区役所からの入園決定の通知を待ちました。結果的に3月初旬に「○○保育園への入園が決定しました」との通知が届き、その時点では今年度の保育料がいくらになるのか知らされないままに馴染みの保育園に進級となったわけです。

それから1週間ほどして、区役所から届いた封書には、「大阪市保育料金体系表」という保育料が18段階に分けられてあるという説明がなされた資料と、「保育料の銀行口座引き落とし手続き申請書」「保育料の支払いには便利な口座引き落としをお勧めします」という紙が入っていただけで、肝心のわが家の払うべき保育料が知らされていないのでした。

これに私は気分を害してしまい、「金額も知らせずに引き落としなんてするものか!毎回区役所窓口(区役所内に専門の銀行がある)まで支払いに行ってやる!」と息巻いていたのでした。一応、保育所にも尋ねてみると、「今後保育料の支払いについては、すべて区役所を通して各世帯で処理していただくことになります。但し、今までのように月初に延長料&協力費は現金で保育園にお支払い頂きます」とのことで、区役所からの請求が届くまで再びイライラと待つことになったのでした。(この間に、世帯事情調査なるものが自宅宛に郵送され、返送先もなく、保育所に持って行けば「うちとは違う」と言われ、会社を遅刻して区役所に持って行った等の出来事があった)

そしてようやく4月末になって、「28,900円の保育料請求書(支払期限は確か5/7頃だったと記憶)」が届いたのでした。そこで以前に入手していた18段階の料金体系表と見比べると、何と一番高いところから遡って3つ前のランクになっているではありませんか!まさか、わが家が高額所得者レベルに見なされているとは、露にも思わずでした。

もちろん生活保護世帯は無料、一番安いところで6,700円(但し、市内のどこの保育園か幼稚園でも構わず別に通わせている子供のいる世帯なら3,350円)、そこから13ランク上がったところの料金帯に属するのがわが家のようでした。

確かに保育というのは教育ではなく福祉の範疇に入り、「相互扶助」という思想で運営されるべきものだということは重々承知の上のことですが、あまりにも上下の差がかけ離れすぎていること(仮に5歳児保育料最高額32,300円からみれば、最低額3,350円の世帯の10倍近くを負担していることになる)はちょっと理解しがたい。たまたまこれまでにも園の送り迎え等で、保育所に子供を預けて無職の母親同士がパチンコに繰り出す相談話をしているのを目撃したり、「生活保護をもらって、子供を預けて夫婦でパチンコで稼いでいる」という父兄の会話を耳にしたりしていたこともあって、理不尽な思いが倍増してしまったこともあります。(これも根拠に乏しい話ですが、大阪市の若い世代の生活保護世帯率はかなり高めとのデータもあるらしい)

夫が連休中も出張していたこともあり、5/11日の夜中に夫婦で請求書と大系表を見比べながら、「どう思う?」と話し合っていました。「今年から25,000円になると思っていたら見当違いやったわ。でもランク表みたら、うちよりもっと多く払っている家庭があるって、気の毒やな」「各ランク毎の世帯数実態を見たいものや。もしかしたら、うちのランクが最高で1~2世帯だけやった、ということも無きにしもあらずや」といった会話のあと、結果的に「請求書に添えられた紙に、“受領から10日間程度の期間において、決定された保育料等に異議申し立てが可能”という一文があったことから、料金体系の根拠に関する説明を受けてからその場で支払おう」という判断をし、夫婦共に遅延出社が可能な5/13に出かけることにしました。

窓口で「4月分保育料の納付期限を過ぎてしまった理由」と「当方の疑問に対する説明を聞いてから本日支払う意向」を話し、本題に入ることに。

あれこれとやりとりがあったのですが、かいつまんで言えば、担当者はかなり困惑し、「議会審議を通して大阪市として決定したことですから」「あくまでも世帯から徴集する料金は全国標準レベルの範囲です※①」「税金と同じで、困っている世帯を保護するためには多く収入を得た世帯の負担が重くなるのは当然のこと」「仮に3,000円台の保育料にしても低所得世帯においては厳しい出費なのだから、家計における出費の厳しさは皆同じ」という返答ばかりだったのです。

結果的に疑問は解消しませんでしたが、最後に「現段階の保育料は前年度の収入で決定されているが、毎年収入が安定しない世帯の場合は減額措置があるのか?私は非正規雇用社員のため、いつ失業するかもわからない※②」と問うと、「前年度収入で決めるのが一番わかりやすい基準だから。収入が減った場合は減額措置はないが、分割支払いが可能」とのこと。これも納得できないままでしたが、早速、区役所内の銀行に行って支払いを済ませてきました。これが5/13のことです。

そして、5/28の夜、子供の保育園との連絡帳を開くと、そこに挟み込まれていたのは、「平成20年度保育料のお知らせ(18段階の料金体系表が再掲されたもの)」と、前回は自宅に送付された「5月分保育料請求書」でした。

お知らせを読むと、※②の失業等に関する保育料支払い問題については、どうやら「不測の事態が生じた場合は保育料が変更又は減免されることもあるので窓口に連絡を」と書かれていました。※①については、実はこのお知らせの中には、こう書かれてあったのです。『大阪市は、非常に厳しい財政状況にありますが、保育所運営に多額の市費を投入し、保育内容の充実に努めるとともに、国の定める基準より低い徴収金額を設定してきました』

この記載はまあよしとして、ただ、「うちの住所が宛先に書かれた請求封書が、ある月は自宅に、ある月は保育園に届けられるようなことは困るので、どちらかに統一して欲しい」という要望を伝えておこうと思い、本日5/30に銀行に保育料支払いに出かける前に区役所に電話を入れたのでした。

すると、「保育園宛に送付した請求書っていつの分のことですか?督促状かな?」と聞くではありませんか!!納付期限が遅れながらも支払いは遡ること17日前に済んでいますから、今の段階で督促とは、こちらは???です。もちろん区役所担当には、疑問があるので支払いが遅れた旨も伝えてきていたので、なおさらわけわからない状態でした。

当方の納付日を告げると、「確かにそのようですね。しかし督促状を送っております」と。ここから目眩するような怒りがわき起こってきたので、その理由を問いただすと、「大阪市としては財政状大変苦しい状態にあり、支払いに対してはかなりナーバスになっているからでしょう。請求書は区役所から送付しますが、督促状は本局(大阪市役所)から送付しますので、いかんともしがたいのです」と。 なおも食い下がって、「督促状はいつ発送されたのですか?」と問うと、「データでは5月30日になってます」と。(今日やないかい!!怒怒怒!!!)

「こちらが13日に支払い済みなのを確認しているのでしょ?それとも市役所は、保育料の督促状1枚をつくるために17日もしくはそれ以上の日数をかけているわけ?行き違いはあるにせよ、いつの時点の支払い確認によって督促状が発行される仕組みなの?とうに支払いの済んでいるものを、自宅ではなく保育所を通して督促状を渡される(しかも子供のお帳面に挟んで)人の気持ちを考えたことがあるのか?保育所に対して心証を悪くするのはこちらだ!なぜ過失もないのに不利益を被らなければならないのか、納得の行く説明をしてほしい!!」と矢継ぎ早に問いただしても、「それは本局のやることで、区役所ではわかりません」というばかり。

そこで、まだ電話したのが市役所が開所する9時少ししか経っていないことを思いつき、「いますぐあなたの責任で、本局に連絡をとって、わが家宛の督促状発送を差し止めせよ!こちらはどうなったかの連絡を待っているので、いますぐ対処するのが誠意ある対応じゃないか!」と言い放って電話を切りました。

それから5分後に、「いま送付物からお宅宛の督促状を抜き取らせました」との連絡を受けました。その足で区役所内の銀行に向かい5月分の保育料を払い、窓口の担当者に「今支払った情報を本局で確認するまでには何日かかるの?」と聞くと、「もう今から確認可能ですよ」とのこと。では、「5/13に支払いしたのに5/30付けで督促状が発送されることはあるのか?」と聞くと、「仮に支払いと督促発送に行き違いがあるとしても、それだけ日数があればありえないこと。区役所担当がまず確認するはず」との返答でした。「その区役所がうちではなく、本局がやることだからと言っている」と言うと、「それは、理屈に合わない、考えられないことだ」と。

責任はどこにあるのか?というのはもう問いたくもなく、本当に「役所というやつは、市民からしぼりとることしか考えず、満足に仕事すらできないやつらの集団だ」という評価がぴったりに思えてきました。あほらしくて大阪市民なんかやってられない!と心底愛想尽かししてしまいました。

確かに困窮した世帯を救うために多額の市費を投入しているのでしょうが、その市費は私達の税金によるものです。しかも非常に高い保育料負担をしているのは私達なのです。(しかも園の運営についてはかなり協力的。いわゆるモンスターペアレントなんかじゃ決してない!)

「マジメに頑張って働いて、税金や保育料を納めてくれてご苦労様」と言われるくらいでもいいほどなのに、「(払ってるのに)見せしめに保育園を通して督促状を送ったれ!」っちゅうのは、ちょっとあんまりではないかい?!市民をなめるのもいい加減にせよ!です。

そして、もうひとつ指摘したいのは、弱い世帯を庇うのは行政として当たり前の行為ですが、もう少し実態を見るべきではないのか?ということ。全国標準より徴収料を安くして保護に甘える世帯を増やすことにつながるほど手厚く、また審査の甘い制度では、余計に財政を逼迫させる原因となるはずです。「稼げる人に頑張ってもらおう」というバランスの悪い都市経営では、いずれ破綻してしまうことでしょう。そういうことも大事でしょうが、「困窮している世帯が、今の支援を得て、自力再生に向かう意欲を持つようにするために必要な助成とは何か?」をもっと真摯に考えるべきです。(こういうことを公言すると、弱者の立場を理解していないという批判が殺到するかもしれませんが、私にしても突然の失業から立ち直って、派遣会社の給料大幅ピンハネ問題や偽装派遣契約による数々の不利益、サービス残業を強いられる等の苦難の日々を乗り越えて、現在は非正規雇用ですが契約社員として頑張っているのです)

こういういやな現実を目の当たりにしていると、なんだか心が荒んでしまい、物事を素直な優しい気持ちでみることが難しくなっています。というわけで、「大阪脱出計画」実現に向けて、徐々に進めつつあるわが家でありました。


文責:chie
 
Posted: 2008年05月31日 (土) at 00:53 

※1年前の今日、こんなことを書いていました。

※2年前の今日、こんなことを書いていました。