久々の来日
この前の出張の末に、ボスの承諾を得てこれといって仕事もない日本にわざわざ寄らせてもらって、こっそり一週間ほどの有休をとらせてもらった。冗談なしに発狂しそうだった俺の一触即発な状態をボスがタイミングよく察知してくれて、承諾したというよりもむしろ命令してくれたの。頭の回路が切れたエンジニアが使い物にならんという事をよく解っているようだ。
最初の二日間は濃密な休養が必要だ判断して、いつも泊まっている銀座の吉水旅館に予約を入れた。上海から着いた夜はとにかく美味しいが食いたいという思いいっぱいで銀座から築地の方へと足を運んだ。寿司三昧という吉水の社員のお勧めの寿司やさんに入り、4000円分ぐらいの味覚のエクスタシーに浸った。一番美味しかったのはあぶりトロだった。
「東京に来とるばい!」といつもの友達への電話を入れず、初日は一人でぶらぶらして夜の散歩したり、喫茶店に入って何時間もねばって本を読んだりしてた。夜になったら吉水のお風呂に手足がしわくちゃになるまでゆっくりと入り、袴を身にまとい部屋で布団を敷いてまた読書。毎日こんなペースで暮らせたらいいのにと思いながら気が付かん内に深い眠りに落ちた。二日間ぐらいその調子で気ままに東京で過ごし、それから新幹線に乗って古都へと向かった。
京都では例のごとく太秦の○○家のところでお世話になりまくり、おかげで東京で勢いづいた快適さをそのまま維持できた。京都では用が一つあった。まあ用と呼べるほどの用ではなかったが、俺の将来の京町家購入計画の下調べだった。これぐらい出せばこんな家買えるという地価の相場の知識を身につけたかった。昔留学していたところに顔を出してこの話をしたら、実は知り合いが京町屋の保存会みたいなところで活動しているとのことだった。ママチャリに乗って当てずっぽうに走り回って、怪しい不動産屋さんで役に立たん相談に乗ってもらっているよりずっと力になりそうな縁だった。正しく渡りに船だった。その保存会(京町屋情報センター)に電話してアポをとって、翌日そこの担当の人に相談に乗ってもらった。大体の予算とか希望の場所などを聞かれ、それに釣り合っている物件の資料を用意してコピーをとってくれた。予想していた以上に効率の良いシステムだった(物件現場に行って半分以上が既に取り壊されたり購入済みだったりを発見するとちょっと考え直したが。。。)
俺の日本旅のそもそもの目的は冒険をするためだったので、いつまでも京都で楽しているわけにはいかなかった。またJRを利用して石川県の加賀市に冒険を求めに行った。銀座吉水は新企画で加賀市にある元国民宿舎を再生して感じの良い自然系の旅館にすることになっていた。まだオープン前というのに、「是非遊びにいらっしゃい!」と言ってくれた吉水の女将さんのお言葉に甘えることにした。場所が想像していたよりずっと大きくて、5人しか泊まっていないとお化け屋敷じみた感じになるのではないかと最初少し心配していたけれど、毎日熟睡していたせいか一回もお化けに邪魔されずに済んだのだ。朝起きてパンとコーヒーというシンプルな食事をすまし、昼まで草取りやらチャリの修理やら軽い労働を手伝って、午後を自由に過ごした。一日目は女将の息子兼吉水管理人の言一さんと二人で張り切って釣り具やさんに行って銛(もり)をゲットした。冒険がしたいなら銛で漁をするのに越したことない。さっそく近くの海岸まで行き、海パンと水中眼鏡で銛を握っているという凄まじい格好で二人で海に入った。日本海はそもそも汚い方でしかも台風の直後というのもあって水は多少濁っていたが、魚達を見つけて捕るにはそれほど苦労しなかった。そんな調子で三日間のんびり過ごした末にまたJRに乗って京都に戻った。
京都に戻ったらじたばたして旧友に会ったり町家チェックしたりしてる間に、間もなく帰国して仕事やらないといけなくなった。旅行行く前にボスに「必ず28日の朝に職場におる様にね」って忠告をされていたので、ぎりぎりまで京都に滞在して、SFの飛行場から直接出勤して10時間ぐらい勤務した。死ぬほど疲れたけどばれずに済んだから僕にとっては成功でした。
帰ってきてもう一ヶ月経とうとしていて、次にいつ日本に行って旅できるのかぁとばっかり考えている最近である。
Posted: 火 - 7月 6, 2004 at 12:59 åflëO