ごく一部の参加者から私があまり話をしなかったのが不満だという声が出た。私の弁明に興味のない人が多かろうが、とりあえずその不満に答えることにする。
後半の臨床例で私があまり口を挟まなかったのは、まさにそれが臨床例であったからだ。口を挟むとしたら聴衆に状況が分かりやすくなるように再確認するためだった。そこには非常に個人的なプライバシーに関わるような内容があった。かりにあれが人智学の教えることとの関連で提出されたなら、私は別のアプローチをとるように松本医師に求めたであろう。自分から何か説明を始めたかも知れない。もし臨床例で彼のやり方に異論を唱えるなら、彼のプロフェッショナルな行動を非難することにもつながるだろう。それが素人の私に許されると信じるほど私はナイーブではない。それは私の土俵ではないからだ。
前半に私が寡黙であったのは、ふたつの理由からだった。ひとつは、二元論でなく、天秤のように一点で支えて、両端に反対物をおく「3で考える」手法の有効性を信じるからだった。もうひとつ時間のなさだった。松本医師は参加者に自己紹介をさせたので、それで時間をくってしまって、3分節の実例を列挙するだけで、それがなぜ重要な手法なのかの検討はまったくなされなかった。これは私には誤算だった。だから、もっとゆっくり説明して欲しいという声も途中で出たのだが・・・私は2度ばかり補足したり訂正したりしただけだった。古典的エレメントと近代的元素の関係、硫黄ー水銀ー塩の錬金術的過程、そういうことを深めるなら、私の述べるべきことはもっとあっただろう。ただ、前半で2時間弱、テーマを深めないまま、過ぎてしまったのだ。(6月17日記)
蒸し暑い中、大勢の医療関係者を含む参加者がありました。ご来場ありがとうございます。
セイロンベンケイソウの株は持ってきていなかった。その代償か、参加者に「岩清水」ミネラルウォーターが配られた。参加者の自己紹介があり、3分節の実例、かれが実例と思うものが黒板にリストアップされた。そのひとつひとつを詳しく説明することはなかった。寿司屋のネタ表のように並んだのは、人智学の理念を「記憶術」と主張する彼らしいとも言えた。
後半のケーススタディは、特定の土地とその文化状況を鮮やかに描いたものもあった。私にはこれが一番印象深かったが。患者との生々しいやりとりも紹介されたが。ここに紹介するのは適当ではないだろう。
質疑応答もあり、参加者からの発表もあり、終了後、医者同士での交流風景があった。
彼らしい独特のやり方であり、好き嫌いがはっきりするのも仕方あるまい。ただ、たえず観察と働きかけを欠かさない彼の姿勢は誰の目にも明らかであったろう。また上京して、今度は4分節がテーマか? などとえらく高揚していた。(6月13日記)
6月に久しぶりに松本医師が上京して、フォーラムスリーで話をする。
テーマは「3分節」、錬金術の「塩、水銀、硫黄」から、火山の溶岩、雪の結晶まで、幅広く3分節を解き明かす。もちろん、臨床のケーススタディも紹介されます。聞き手は私。
興味のある方はご来場下さい。
さらに詳しい内容が分かりました。まず、「3分節」については、錬金術の概念の意義、溶岩や雪の結晶など、大自然の現象の解明を進め、それからシュタイナーの「3」に関するマントラが紹介されます。
人生を行く人間が精神のバランスを保つために必要な指針が紹介されます。そこから逸脱して病気になった臨床例が示されます。
ゲーテがメタモルフォーゼを実感するきっかけになったセイロンベンケイソウの株をいくつか岡山から持ってくるそうです。育ちやすい植物なので、参加者に分配されるのでしょう。
日時:6月12日(日曜日)14:00〜17:00(途中休憩有り)
会場:オープンフォーラム早稲田
参加費:3,000円
申込先:フォーラム・スリー
Tel.03-5287-4770 / Fax 4771
E-mail info@forum3.com