さとう研究室天体望遠鏡第5号(その3、改造編II)
前編(その2)でアイピースに関しては目途がつきました。 今度はファインダーです。 助手達が自在に操るためにはある意味もっとも重要なパーツのひとつです。 (その1)でも書いたように、ファインダーが無いというのは目標の導入には致命的です。 今回はファインダーについて工夫します。
さて、ファインダー。 いちばん簡単なのはQuick Finder(笠井トレーディング)を取り付けることです。 これは夜空に(無限遠、星とおなじピントで)赤い◎が現れるもので、この◎のまん中に目標を合わせるものです。

写真の望遠鏡の上についている小さな黒い箱がQuick Finderです。 はるさめサラダちゃんがこれを利用して星を導入しています。 左上の四角はQuick Finderで見たイメージ。
宇宙戦艦ヤマトをご覧になった世代に分かりやすい例としては、..... 波動砲を撃つときに古代くんが覗いていた照準器があったでしょう? あんな感じです。 他にも各社から同じようなファインダーが出ていますが、共通する欠点があります。 それは、コスモキッズの実態価格よりも数倍高価なことです。(定価ベースではコスモキッズのほうが高いんですけどね)
次に思い浮かぶのが通常のファインダー。 上の写真のように望遠鏡本体の上に載っている小さな望遠鏡です。 左下の円内は通常のファインダーで見たイメージです(星が上下逆さまに見える点に注意)。 これならば安いものでは1600円(口径24mm、ビクセンアウトレット)で売られています。 しかし、重量的にはどうでしょう? あまり重たいと重量バランスを崩し、あひるちゃん本体が勝手にお辞儀をしてしまいます。 また、上下逆さまになるのも子供にとって分かりづらい点です。 (一方で眼に見えない暗い星も見える、というアドバンテージがあります)
また、以前製作したコルキットKT-スピカにはファインダーとして紙管が付属していました。 高倍率での実用性は「?」ですが、すでにさとう研究室のコスモキッズは15倍?程度まで倍率が落ちています。 何とかなりそうです。 ではストローでも使って、.... と思っていたら塩屋天体観測所の掲示板でなかをさんから、長いまま一本よりも輪切りにして2つを離して配置したほうが良いとの事、さっそく試作します。

厚紙とストロー、夜光テープで製作。 試作だから手軽な材量が一番。
まずは地上の煙突を狙い、ファインダーの光軸と鏡筒の光軸をあわせます。 この時は明るい対象でしたのでストローの輪っかがよく見えました。 では夜空を.....。 暗くてストローの輪っかが見えません。 でも、土台である厚紙は見えるのでそれを目安に導入してみると少なくとも何も無いよりははるかに楽です。 まだまだ工夫が必要ですが、とりあえずこの方向性でいけそうです。
より大きなわっかを....。 そういえば、ドブマガジンで紹介されていた由良さんのKIRINJIに装着されていた「ヒートンファインダー」。 あれなんかよさそう。 さっそく物まねで作ってみました。 ヒートンを木切れに装着し、わっか部分に夜光塗料を塗ります。 助手2人も興味津々。 一応、ファインダーについて説明しましたが「?」顔。 今夜、月で試してみよう、と約束しました。

ガムテープによる固定が泣かせますね。使い物になるかどうか分からないのに、かわいいあひるちゃんに穴をあけるわけにはいかんのです。
最初は小ヒートンを手前に、大ヒートンを向こう側に配置しましたが、由良さんのヒートンファインダーを見比べると大小のヒートン(丸いわっか)の順序が逆。 「?」 改めて反対から覗くと.... なるほど、◎の形に見えて分かりやすい。 向きを逆にしました。 なお、ファインダーは角度を調整する必要がありますが、ラッカー塗装した木同士はくっついて動かなくなる恐れがあります。 試作品には塗装はしていませんが固着防止のための自作プラ製ワッシャ−をかませてあります。(白くて丸いもの)

夕食後、はるさめサラダちゃんとコスモキッズで月を見ました。 使い方を教えて後は任せると、あっけなく導入。

ベガ付近を観望。 お星様がいっぱいいる〜。
苦節6ヶ月、やっとコスモキッズも「子供にやさしい」望遠鏡へと成長しました。(改良を始めてからはまだ5日くらいですけど) その後、はるさめサラダちゃんが「綺麗な星を見せてあげる」、と自分であちらこちらの星を導入して私に見せてくれました。 お礼にアルビレオを導入して見せてあげると、.... 「きれい〜、きな粉もちみたい」...... 子供の感性というのは型破りですね。

携帯もらくらく。はるさめサラダちゃんも気に入りました。 もっとも、あすぱらサラダちゃんの望遠鏡なのですが.....。
冒頭で紹介したQuick Finderと比べると◎と星が同じピントにないなど、一歩劣ることは否めません。 しかし、コストを考えればそんなことは大きな問題ではありません。 あと、残るのはデザインです。 まぁ、最初はとってつけたような感じがしましたが、見慣れるとそんなに悪くないような気もします。 でも、やっぱり子供用ですから遊び心がないといけません。 もっと小さければリボンなり、はちまき風なりに出来るのですが..... 。 デザインの面でも塩屋天体観測所(の掲示板常連)の面々からアドバイスを受けました。 博士の考えてるデザイン案を下に紹介します。(下手なイラストで申し訳ありません)

デザイン案(A):現在試作しているものと同デザインです。シンプルで飽きのこない大人向きのデザインですが、遊び心が足りない?

デザイン案(B):あひるちゃんにシルクハットをかぶってもらいました。 ファインダーの架台兼フードです。 シルクハットに目を向けさせることでファインダーの印象を減らす効果を期待します。 当然、光学的な効果も期待できます。 ただし、あまり大きくなると携帯性に難点が.... 。

デザイン案(C):これが一番子供向けのデザインでしょうね。 イラストではペンギン型ということでピングーさんに登場願いましたが、アシカの鼻先にわっかを載せたり、アニメのキャラクターでもいいでしょう。 適当なフィギュアを探し出すことと、光軸合わせの機構に課題があります。 (小ペンギンをファインダーに、というアイディアはTerryさんからいただきました)
博士としてはデザイン案(B)にもっとも興味を覚えますが、製作に時間がかかりそうなので、とりあえずデザイン案(A)で進めようと思います。 あるいはなにかいいフィギュアを見つけてデザイン案(C)が一気に完成するかも知れません。
その1:ノーマル状態でのインプレッション
その2:アイピースの改良(kIKUTAさん天文仕様のアレンジ)
その3:ファインダー試作
その4:市販アイピースの適用(ポッチヘリコイド対応スリーブ自作)
その5:バローレンズの自作(試作)
その6:KUKUTA仕様アイピースの製作&試作バローレンズの見え味チェック
その7:ファインダー&バローレンズの本製作
その8:その後
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★はるさめサラダちゃんもコスモキッズが気に入ってしまいました。 えーい、仕方が無い。 ビクセンアウトレットに2台注文しました。 まだ在庫はあるようなので興味ある方はお早めに。
★最初から素直にQuick Finderを着けなかった理由は... ? 実はアイピース改良の時点でもう1台コスモキッズを買おうと決心してしまったのです。 かたっぽにQuick Finderを着けたらもう一方にもつけなきゃいけないでしょう? また、せっかくコスモキッズに興味を持っていただいた方に、「¥7800のQuick Finderも一緒に買わないと使い物になりませんよ」と言ったら一気に意気消沈させてしまう気がしたものですから。