さとう研究室天体望遠鏡第1号(その6) 〜 星見レポート
07.9.24公開
長らく曇り空が続きましたが(昼は晴れるくせに...)ようやく雲間から星空が顔をのぞかせてきました。 やっとスピカ-きりんさん架台の試用チャンスです。 まずはサラダちゃん達と西南の空に浮かぶ月と木星を見てみます。 しかし、はるさめサラダちゃんでも導入する事が出来ません。 Quick Finderやヒートンファインダーなら使いこなせるのですが、通常のファインダー(小型望遠鏡)は慣れないと難しいようです。 慣れるまで触らせておくのが良いのでしょうが雲がどんどん流れてくるので今回は諦めましょう。 博士が導入して、と。 付属のK12.5mmの方が倍率が高いのですが自分で追尾できないサラダちゃん達にはWF10Xの方が安心して覗く事が出来ます。 しかし、大型なはずの木星が「ちっちゃーい!」。 ガリレオ衛星とのコントラストの美しさには感動ものですけどね。 月は文句なしですね。 大口径・高倍率で見る「月面」も迫力があっていいのですが、スピカで覗く「月」も精密なミニチュアのような美しさがあります。 なお、月を覗く時は満月じゃアカンですよ。 欠ける間際の部分がクレーターなどに陰影がついて「精密」に見えるのですが満月ではどこものっぺりとして今ひとつです(好みにもよるかもしれませんが)。
サラダちゃん達が寝静まった真夜中、スピカの試用を続けます。 どんどこ流れてくる低層の雲やおそらく高層のうす雲の影響のためか、いわゆる星雲・星団は厳しいですね。 あっ、やっと「すばる」がのぼってきました。 付属のK12.5mmでは視野からはみ出てしまい何の事か良くわかりません。 WF10Xでも視野ぎりぎり。 ジャンク双眼鏡のアイピースでやっと「すばる」らしくなります。 さらに待てば「オリオン大星雲」を拝む事が出来ます。 これは付属のK12.5mmで楽しめますね。 ただ、博士はもっと大きな天体望遠鏡で見慣れているから「これだ」と分かるのですが、全く予備知識なしに見たときに「これが星雲だ」と認識出るかなぁ? 星の周りがちょっとにじんでいる程度と言えなくもありません。 逆に言えば「星雲とはこの様に見えるものだ」という練習に良いのかも。 さらに近辺の散開星団であるM35〜38あたりも見やすいと言えば見やすいです。 が、やはり暗いかなぁ。 150mmドブで見てもいつもよりも暗く感じるので薄雲のせいかもしれません。 ふたご座近辺と言えば火星を忘れていはいけませんね。 まだ最接近までには間があるので小さく、スピカ×付属K12.5mmではかろうじて点でなく丸であることが分かるくらい。 最接近は12/19。 この頃になると夜の9〜10時に見頃の高さになっているので再挑戦しましょう。
ともかく油断するとすぐに雲がやってくるので落ち着いて観望できず、3連休を全て使っても上のレポート程度の結果しかえられませんでした。 条件の良い夜に再チャレンジし、スピカの実力を見極めたいと思います。 その暁には上のレポートは全面的に書き換え「スピカでもこんなに楽しめる」と思えるようになる?かな?
...と思っていたら明けの明星(金星)がのぼってきました。 高度が低いので大気の影響が強くてユラユラしますが三日月型がはっきりと分かります。 明けの明星はともかく宵の明星を定期的にスケッチして形の変化を実感するのも面白いかもしれません。 木星、土星も安心して勧められます。 スピカは月・惑星向き?
ちなみに上の観望のうち前半はきりんさん架台で、後半は博士のメイン機である150mmドブに同架してみました。 なんと言ってもさとう研のスピカ専用きりんさん架台は幼稚園児に合わせて設計したので背が低く、大人の博士はもちろん、いまや小学生になったサラダちゃん達にとっても小さすぎます。 ファインダーで狙いをつけようにも首が痛くてそれどころじゃありません。 ...結局、せっかく完成したきりんさん架台をあえなく解体することに(涙)。 三脚部分はコスモキッズ専用台として再利用しましょう。

写真6-1. 150mmドブへの同架
スピカの150mmへの同架は自由雲台を介して行いました。 写真6-1であすぱらサラダちゃんが覗いているのはいつもの煙突です(光軸調整中)。 星見の実戦ではもっと高い高度を狙いますので楽な姿勢で覗く事が出来ます。 ...って言うか、こんな事をして150mmと比較してしまったのでスピカの星雲・星団観望に関して辛口になってしまったのだと思います。 念のために言っておきますが、入門機としてスピカは「おすすめ」ですよ。
ついでに前回テープ止めで試してみたジャンク双眼鏡流用アイピースの改造を紹介しましょう。 ツァイスサイズのドローチューブに差し込めるようにスリーブを自作する訳です。 今回は製作の簡素化のために顕微鏡のスリーブを流用しました。

写真6-2. 低倍率・広視野アイピースの準備
写真6-2(左)のごとくミニルーターでスリーブが入るまで削っていきます。 プラスチックだからあっという間ですね。 スリーブを差し込み、内面に植毛紙を張り込めば完成です。 写真6-2(右)はスリーブの金属光沢が高級感(?)を醸し出していますがこのままではドローチューブに対してスカスカなのでWF10Xと同じくテープを巻いて太らせてあります。
流用できるようなスリーブが無い場合は?(普通の家庭では顕微鏡の接眼レンズなんて転がっていません) ドローチューブを一部切って縦方向に切れ目を入れたものをアダプター(ジョイント)として利用すればよろしいかと思います。 どのみち天頂ミラーを常用するためはドローチューブの切断は避けて通れませんしね。
その1:製作記へ
その2:星見編へ
その3:改造記その1へ
その4:改造記その2へ
その5:ちょっぴりマニアックへ
その6:星見レポートへ
その7:さらに改造へ
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★同架に微動雲台を使えば光軸合わせも楽なんでしょうね。 自由雲台ではかなり大変です。 しかもすぐに狂うんだろうなぁ...。
★定番とはいえ星雲・星団をスピカで楽に導入できたのは使い慣れた150mmドブで導入しているからです。 スピカを作ったばかりの少年少女はそもそも星雲・星団というものがどの様に見えるのかも知らない訳で、そう言った意味ではやはり月・惑星向きなのかなぁ。
★ついでに150mmドブの主鏡のクリーニングもしました。 カバーをかけているといっても2年も経つとうっすらと曇っています。 ブロアーで吹いてホコリを落とし、さらに水道水でなるべくホコリを洗い落とします。 最後に洗剤の泡でそーっと洗うとピッカピカ。 さらにファインダーの対物レンズにカビを発見。 これもまだ軽度だったのでレンズクリーナーの一拭きで解決。 これでまた2年くらいは大丈夫でしょう。