ニコン顕微鏡(S型)の世界(その9)偏斜照明コンデンサー装着
(ニコン顕微鏡S型(SIN顕微鏡)の紹介)     08.9.5公開

 「その8」以来、Nikon(S)君はしばらく眠りにつきました。 なにしろ博士のメイン機であるOlympus(EH)君でさえいじる暇がなかったものですから。 およそ2年後、やっと出番が来ましたよ。 あすぱらサラダちゃんの「自由研究」の研究用器材として。 まさに本望と言えましょう。 しかし役目が終わったらまた永い眠りにつかねばなりません。 来年の「自由研究」で日の目を見れば良いのですが、....。 一方、他にもニコン製機器で不本意ながら予備役に甘んじている機器も有ります。 さとう研唯一の高級コンデンサーであるニコンアクロマートコンデンサー(偏斜照明機能付き)です。 こちらはメイン機に取り付ければ良い様なものですが、実はメーカー間の設計の差のせいかEH君ではケーラー照明が出来ないのです(視野絞りに焦点が合わない)。 アッベコンデンサーの色収差(特に視野絞りの縁が気になる!)を取り除いてくれると期待していたのですが、これでは本末転倒です。

 せっかくだからニコン同士組み合わせましょう。 当然2年前もそう思いました。 しかし、このアクロマートコンデンサーは何故かフィルターホルダーがついていません。 Nikon(S)君は白熱電球を照明源にしているので青フィルターが無いと夕暮れの世界になってしまうので、これまたアカンかった訳です。 でも...逆に言えば青フィルターさえ付けられれば良いのでしょう? フィルターなぞ特に光軸に敏感な部品でもないし、博士の様な素人細工でも何とかなるでしょう。 じーっと見るとコンデンサー裏の三つのネジが使えそうです。


【写真9-1. 自作青フィルターホルダーの部品】

 せめてプラスチック板で作った方が格好良いと思いますよ。 でも、結局いつもの紙工作にしました。 不都合だったら作り直せば良いし、なにしろこのページを見た少年少女が真似しやすいでしょう?(そんな人いるのかなぁ?) ともかく厚紙(お菓子の箱でもなんでも良いです)を切ってワッカを幾つか作りましょう。 リングBを重ねてリングAで挟んだ隙間にフィルターCを収める訳です。 博士はノギスを持っているので事前にリングBが何枚必要か計算できますが、無くても現物合わせで十分です。 特殊な工具は必要有りませんが物差しとコンパス(小学生以上なら必ず持っていますよね?)、カッターと木工用ボンドにドライバーだけは用意してください。

 あとは木工用ボンドで貼付け、ネジに対応する穴(写真9-2左の赤矢印)を開ければフィルターホルダーの完成です。 博士は仕上げにつや消し黒で塗装しましたが単に見栄えが良くなるだけで塗装なしでも実用上問題は無いと思います。 コンデンサー下部のネジは短いのでフィルター材料の厚みには注意しておきましょう。

 
【写真9-2. フィルターホルダー完成品とコンデンサーへの取り付け】

 さて、さっそくNikon(S)君に取り付けてその実力を堪能しましょう。 お題はやはり池のプランクトンです。 うーん、...地味ですね。 いやいや、見え味は良いですよ、もともとのアッベコンデンサー並みに。 そう、もともと眼視ではそこまで色収差は気にならなかったし、写真にしたところで対物レンズが色収差の残るアクロマートですから照明の色収差が無い事の有りがたみが今ひとつ感じられ無いでしょうね。 では偏斜照明を、と試してみても平べったい(厚みの薄い)プランクトンでは効果が今ひとつ。 植物の薄片のようなある程度厚みの有るもので試してみるかな。

 といいつつも導入当時のNikon(S)君から振り返るとずいぶん使いやすくなったものです。 あとはサラダちゃん達が活用する日が来るかどうかですね。

 
【写真9-3. Nikon(S)君の姿(左:現在の姿 右:導入当時)】

これまでにいじった所
導入状態の不満 改良 改良の結果
片目で見るので眼が疲れる 鏡筒の交換(単眼→双眼) 両目で見るので観察が楽
最低倍率での視界が狭く、目的物の探索が大変 接眼鏡の交換(付属品→WF10X)
対物レンズの交換(100X・40X・10X→40X・10X・4X)
最低倍率での視界が1.1mm→4mmへ拡大
照明が眩しすぎる 電圧調整器(ルーコン)の付加 明るさを調整できて眼に優しい
その他の機能の付加 コンデンサーの交換(アッベ→アクロマート) 偏斜照明や擬暗視野照明が楽しめる?



Nikon顕微鏡(S型)の世界(その1)導入編へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その2)見え味検証へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その3)改良編へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その4)照明LED化の試みへ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その5)照度の制御へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その6)あちの花観察へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その7)油浸レンズへ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その8)サラダちゃん仕様へ
Nikon顕微鏡(S型)の世界(その9)偏斜照明コンデンサー装着へ

Top Pageにもどる



★最近このニコンSIN顕微鏡やオリンパスEC型のような実習機がオークションで「ジャンク扱い」・「ノークレーム」といいつつ高値出品されています。 ジャンクならジャンクらしい値段にしてほしいし、逆にあの値段ならカビていたらクレーム扱いしてくれなくては困りますね。 いずれにしても小中高生には十分な性能を持っていますので是非手に取ってみていただきたいものです。