続 偏光顕微鏡の世界(その4)接眼部・対物レンズのクリーニング
(オリンパス偏光顕微鏡POM型のレストア、観察、改造)
07.12.2公開
光学系を続けましょう。 今回は接眼部と対物レンズ部です。 三眼鏡筒の分解は既に経験済みですね。 POM君の三眼鏡筒(光学系)は若干の汚れはあるもののかなりマシなレベル。 わざわざ分解クリーニングするまでもありません。 でも取り外し用のギザギザリングにびっしりついた手あかを落とす為に最低限の分解は必要です。 取り外したギザギザリングはいつものようにクリームクレンザー×古歯ブラシで磨けばピカピカです。

【図4-1. 三眼鏡筒】
こんな写真(4-1)を見せられてもさとう研常連さんには目新しくもありませんね。 しかし、同じオリンパスグレー顕微鏡の三眼鏡筒でもEH君(用に別途入手したもの)やMF君のものと微妙に仕様が異なりますね。 不親切にも並べてた写真を用意していないので分からないと思いますが、変角プリズム下のガラス柱のホルダーや変角プリズムスライドのためのレールなど。 外観は同じくせに頻繁にマイナーチェンジを繰り返す物なんですね。 なんでだろう? それと手書きの文字「32」。 ?? 何の意味?
さて、お次は対物レンズ+芯出し装置、写真4-2の赤点線以下のキラキラしたパーツです。 写真はクリーニングを終えた後、ピッカピカの状態ですね。 このギザギザ部分をつまみ、ひねることによりワンタッチで取り外し出来る訳です。

【図4-2. 対物レンズ+芯出し装置】
POM君や同時期の偏光顕微鏡の多くは対物レンズ+芯出し装置がセットになっていて、倍率を変更する時は同じ様に芯出し装置ごとワンタッチで取り替える訳です。 「ワンタッチ」と言っても通常のレボルバーのように一瞬で終わる訳でなく、結構煩わしい物です。 Fuji偏光顕微鏡では通常の3穴レボルバーにそれぞれ芯出し装置(※)をつけることによりそのような手間を無くしています。(※Fuji偏光顕微鏡レポート写真1-1でレボルバーについているワッカみたいなパーツ) どっちが良いのか? やっぱ、レボルバーでポンポンと倍率変更できた方が楽ですな。
オリンパス製も含めて現在の偏光顕微鏡ではレボルバーに芯出し装置を内蔵しており、きちんと芯を合わせた対物レンズをレボルバーでカチン、カチンと交換できて気持ちがいいものです。 ...ともあれこのPOM君は対物レンズ取り外し式。 しかもワンセット(10倍)しかついてこなかったので倍率を変える時は芯出し装置から対物レンズをネジ外し、別の対物レンズを取り付けてから芯出しをやり直しです。
さて、どうやって芯出しするのかというと? 写真4-3をご覧下さい。

【写真4-3. 対物レンズ芯出し装置】
これは丸形ステージの微動装置でおなじみの機構(※※)ですね。(※※千代田顕微鏡B型君レポート1の写真など) 対物レンズとネジで接合される左のパーツに対して赤●はバネ仕掛けで押す専用。 青●と黄●の押し具合で芯を調整する訳です。 天体望遠鏡のファインダーでは3つともネジが一般的。 顕微鏡ではこんな昔からバネを使って調整を簡単にしているんだから見習ってくれれば良いのに。
ちなみに対物レンズはMPO10倍。 Mは金属用、つまりノーカバー用ですね。 POは偏光観察用、これは特別な設計という訳ではなくて製造ばらつきがある中でひずみの少ない物を選んでいるそうです(本で読んだ知識なのですが、どんな本だったか失念)。 コーティングの状態も良好でしたが...。 残念な事に先玉に微小な傷を発見。 でも小さいせいか、あるいは外側にあるせいか?、ともかく博士のような素人には大きな影響は無いようです。
