続 偏光顕微鏡の世界(その2)コンデンサー/ポラライザーの分解掃除
(オリンパス偏光顕微鏡POM型のレストア、観察、改造)       07.11.12公開

 まずはポラライザー(コンデンサー)から行きますか。 これさえちゃんと整備すれば残りは後回しでも別の鏡基に取り付けて使えますからね。 薄汚れていますが、機能的には問題無さそう。 メッキ部分を磨く為に最低限の分解に留めます。 いつものコンデンサーと比べて細かなギミックが多いので慎重に。 まぁ、パズルみたいなものですな。 製造する身になって考え、どのネジを外すべきかを想像します。 古いものですからネジを緩めても固着していたりしてすぐには外れません。 おそるおそる力を加えて外しますが、想像した通りにばらけてくれると「当たり!」。 ニヤリとする瞬間です。

 さて、改めて見ると通常のアッベ式コンデンサーに比べてレンズが小さいですね。 開口数が小さいのもその為なのでしょう。 レンズが大きいとトップレンズの「はね除け操作」が出来なくなるためかな、と思います。


【写真2-1. コンデンサー/ポラライザー分解の図】

 ポラライザーは偏光板ですね。 Fuji顕微鏡の様にニコルプリズムでないのは年式が新しい証拠でしょうか? ポラライザーはコンデンサーに内蔵されているくせにホコリだらけ。 開口絞りレバーの穴から大量のホコリが入り込んだのでしょう。 ブロアー、レンズクリーナーでやさしくクリーニングします。 ...と、ここで問題点を発見。 ポラライザーの一部が変色しています。 写真2-2で偏光板の中心よりやや下側に黄色いシミみたいなものが見えますか? あらら。 最悪の場合は元の偏光板を外していつもの偏光フィルムに差し替えれば済む事ですから深刻には考えない事にしましょう。 偏光フィルムを取り出してクロスニコルにしてみると黄色いシミの大部分は真っ暗になりますがほんの一部だけ光が透けています。 うーん、とりあえずこのまま組み直して様子を見ましょう。


【写真2-2. ポラライザーに欠陥発見】

 いつものごとくメッキのギザギザにたまった手あかはクリームクレンザー+歯ブラシでこすり落とします。 メーカーによってはメッキがすぐはげてしまう物もあるのでまずは目立たない場所で試してから行ってくださいね。 最後に錆び止めに薄く油を引いておきましょう。(手に油が付かなくなるまで布で良く拭き取ること)

 さぁ、組み立てましょう。 今回は1日のうちに分解〜再組み立てまでやったのですが、それでももうどうやってバラしたのか忘れてしまいました。 組み立てる順番を間違えるとまたバラし直し。 紙に書いておくのが一番確実ですが、パズルと思って楽しむのもまた良しです。

  
【写真2-3. コンデンサー/ポラライザー クリーニング終了】

 Fuji偏光顕微鏡の時には写真を撮り忘れたので今回ははね除け操作の写真を紹介しましょう。 低倍率時にはトップレンズを外せば良い、などと言いつつもわざわざコンデンサーを外すのは面倒くさいもの。 ハネノケコンデンサーがあればそんな時も指先ひとつでサクッと出来る訳です。

 さて、例の黄色いシミの影響はどれほどの物でしょうかね? POM君の光学系の手が届く所をクリーニングしてコンデンサーを装着。 接眼レンズを外して直接目で覗きながらクロスニコルにするとやはり一部光る点が見えます。 焦点位置でないので目立って見える訳ではないでしょうけど、全体的にクロスニコルのクセに明るくなってしまうはずです。 ...接眼レンズを付けて岩石標本を見てみましたが博士のような素人では気になりません。 むしろクロスニコル下での視野の暗さは、市販偏光フィルムを使ったこれまでのさとう研偏光顕微鏡と比べて相当深い。 やっぱ、メーカー物は違うなぁ...感心しました。


その1:オリンパス偏光顕微鏡POM型導入編へ
その2:コンデンサー/ポラライザーの分解掃除へ
その3:バルサム切れ接眼レンズのレストアへ
その4:接眼部・対物レンズのクリーニングへ


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★クロスニコル下の暗さは感動もの、といいつつも...。 アナライザーを光路に入れると微妙にピントがずれる気がするのは気のせいでしょうか? 偏光フィルム利用の自作アナライザーではそんなこと気がつかなかったのですが...。 どうもこの偏光板は保護ガラスで覆われているようです。 そのせいかな?