オリンパス MIC顕微鏡の世界(その2)
(ちょっと昔の顕微鏡のレストア、観察、改造)

 さて、さとう研のお約束、「ばらばら」です。 このMIC君もえらく汚れていたのですがバラバラにして中性洗剤で良く洗えばピカピカです。 古くはあるけどあまり使われていなかったのかな? 因に手あかだらけの場合は柔らかい布に少量のクリームクレンザーつけて泡立て、軽〜く、優し〜く磨けばこれまたピカピカになります。


【写真2-1. 分解の図】

 ところでMIC君で気になるのがダイヤル式の可変倍率機構です。 どんな原理なんだ? 対物レンズの回転部分は3つのネジを外せば簡単に抜き出す事が出来ます(写真2-2)。


【写真2-2. 対物レンズの分解】

 ダイヤル部分の中身です(写真2-3)。 回転部分は90°ごとにレンズ→筒抜け→レンズ→筒抜けとなっています。 つまり、筒抜け部分では150×、大きな凸レンズが上に来たら(逆に小さな凹レンズは下になります)75×、その逆が300×となります。 どうりで150×だけ2つ表示されている訳だ(筒抜け同士を180°回転、つまり上下入れ替えても筒抜けでしょう?)。 他の倍率は黒字なのに、赤字で40×と書いてあるのは鏡筒下のレンズを外せば40×と言う意味でしょう。 対物レンズ(システム全体)はこの回転部分の他に3枚のレンズが存在しています。 合計5枚のレンズを上手く利用して4種類の倍率を実現している訳です。 設計した人、良く考えたなぁ。



【写真2-3. 倍率可変機構】

 一方、もうひとつ興味のあった傾斜接眼部。 残念ながら分解できませんでした。 写真2-4上側の球状のカバーがかしめられていて外せないのです。 少なくとも三角形のプリズムが1個、という訳では無さそうです。 顕微鏡に採用されているケプラー式の光学系は倒立像(像が180°回転)となりますよね。 それをプリズムで反射すると裏像(さらに左右を逆転した鏡像)になるはずですが .... 。 でも、MIC君は倒立像のままです。 また、より大形の双眼式顕微鏡でも倒立像のままです。 どうせプリズムを通すのならば正立像にしてもよさそうなものなのに .... 。


【写真2-4. 傾斜接眼部】



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MIC顕微鏡の世界(その3):分解編へ
MIC顕微鏡の世界(その4):研摩前後の比較へ

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★それにしてもこの倍率可変機構、コンベンショナルなレボルバーによるレンズ交換式と比べてコスト的にどうなんでしょうね? 競合相手(その多くはコンベンショナルな方式)がいる以上、販売価格は合わせざるを得ないでしょう。 これだけのロングセラーなのですからコスト競争力が無い訳では無いんでしょうね。 それでいて小中学校の顕微鏡がMICだらけになる訳でも無いのだから圧倒的に有利、という訳でも無さそうです。 ただ破損しやすいレンズ(対物レンズの一番外側)が3穴レボルバー仕様の3つに比べて1つで済む訳ですから、メンテに関わる費用節減にはなるかもしれません。