双眼顕微鏡の世界(その4)光源部分のクリーニング
(オリンパス顕微鏡EHCr Bi-I型)のレストア、観察、改造)

 お次は光源部分のクリーニングです。 OLYMPUS(EH)君はケーラー照明内蔵型なのでそうでない型と比べると複雑な機構を有しています。 ? つまり、今までのさとう研顕微鏡ではコンデンサーから下は単なる鏡か、あるいは白熱電灯、LED照明があるだけでした。 ケーラー照明内蔵型では集光レンズ群と視野絞りが仕込まれているのです。 さとう研のOLYMPUS(EH)君ではカビのオマケ付きですけど。

 さっそく裏蓋を外しましょう(写真3-1)。 この裏蓋(鉄製)もかなり錆が進行しています。 そのあおりを受けて強いはずのベース(アルミ製)も一部腐食を受けています。 


【写真4-1. ベース裏側】

 写真4-1の解説をしましょう。 部品1にランプが装着されます。 光線は1から集光レンズ(2)へと進み、低倍率用のスリガラス(3、高倍率用のレンズ?と交換式)を経て視野絞り(4)へと至ります。 ここで試料を照らす光以外をカットするのです。 光線はさらに反射ミラー(5)で上部へと向きを変えます。 ちなみにこのミラーは通常の裏鏡ではなく、表鏡、つまりメッキ面が表面に来ていますので取扱いは要注意です。 ここにもカビが生えていましたが迂闊にこすると傷だらけになるので泡立てた中性洗剤で優しく洗うだけにしました。 他のレンズも多かれ少なかれカビが生えていましたが全て中性洗剤で洗う事により綺麗になりました。

 一番の難関は反射ミラーの上、上部集光レンズの下に有りました(写真4-3)。 これはカビとか、そう言う問題では有りません。 クリームクレンザーでごしごし磨いてやっと綺麗になりました。 いったい何故ここまで? このレンズが光源部分の「曇り」の主原因でした。 これをやっつけると、まさに霧がすーっと晴れたようにすっきりとした見え味になりました。


【写真4-3. 一番の難敵】

 いやー、磨きまくりました。 ほぼ全てのガラス面にカビが生えているというとんでもないコンディションでしたが、こと鏡基内部のガラス面は拭けば綺麗になってくれるので磨きがいが有りました。 今回のレストアで判明したOLYMPUS(EH)君の光学部品配置図を図4-1に示しました。 レンズ、プリズム、フィルターの類いがたくさん並んでいるのがお分かりになると思います。 参考までに図4-2にOLYMPUS(GC)君の光学部品配置図を示しました。 両者の差は歴然です。 言い方を変えれば顕微鏡の原形(OLYMPUS(GC)君やTIYODA(B型)君など)に「45°傾斜接眼部」、「双眼接眼部」、「ケーラー照明」という機能を加える為にはこれだけの光学部品が必要であった、ということです。


【図4-1. OLYMPUS(EH)君光学部品配置図(縮尺、形状などは大雑把)】


【図4-2. OLYMPUS(GC)君光学部品配置図(縮尺、形状などは大雑把)】
 

【写真4-4. 光学系のクリーニング終了】

 なにはともあれ、やっと光学系のクリーニングが終了しました。 あとは元に戻すだけ(写真4-4) ..... 。 ちょっと待って、まだ外装はくすんだままです。 次回は外装のクリーニングといきましょう。



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双眼顕微鏡の世界(その4)光源部分のクリーニングへ
双眼顕微鏡の世界(その5)外装のクリーニングへ
双眼顕微鏡の世界(その6)電源自作の試みへ
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★ケーラー照明が内蔵されているベース部分。 分解当初は「せっかくだからつや消し塗装を .... 」と思っていましたがさすがに根果てました。 とりあえずノーマルのまま組み直します。