身近なものの観察!シリーズ
岩石標本の作製&観察(その5)
2007.5.13公開
前回紹介した岩石標本セット。 よく見ると「溶岩」がありませんね。 溶岩って岩石か? 岩石でしょう? なんでそんな事を言い出したのかというと、たまたま高千穂峡に遊びにいったときに思いついたわけです。 高千穂峡って知っていますか?。 約10万年前の阿蘇山大噴火の溶岩流の名残が浸食されて峡谷になったものだそうです。

【写真5-1. 高千穂峡】
写真5-1でも分かるかと思いますが峡谷の岩壁は岩が板状にはがれ落ちたようになっています。 溶岩はすべからくそうなのか、高千穂の溶岩だからそうなったのかは良くわかりません。 そんなことをサラダちゃん達と話しながら思ったのが先の疑問です。 せっかくだから持ってかえって観察しましょう。 しかし国定公園の岩をかち割ってくる訳にもいきません。 遊歩道付近に落ちている石と、山肌からいままさに崩れ落ちようとしている石を拾ってきました。 よって、これらが本当に溶岩なのかどうか良くわかりません。

【写真5-2. 高千穂峡でひろった石(1):山肌に埋もれていたもの】

【写真5-3. 高千穂峡でひろった石(2):遊歩道の脇に落ちていたもの】
撮影の為にハンマー+ノミで割ってみたのですが、石(1)はボロボロ崩れてしまうのに対して石(2)はノミの刃に従って奇麗に割れてくれます。 種類が違うのかな?
実体顕微鏡で見ると石(1)の黒い部分はいかにもガラス質っぽく、且つ無数に穴が開いています。 ドロドロに溶けた溶岩にガスの泡が閉じ込められていた様子が想像されますね。 また、霜柱のような構造もあり、結晶粒の集合体とは異なった構造のようです。 といっても黒い部分以外は結晶粒らしきものが見えたりしています。 一方で石(2)は結晶粒の集合体に見えますね。 じゃあ、溶岩じゃないの? うーん、わかりませんね。 いずれにしても色と言い、すぱっと気持ちよく割れる所と言い、石(2)が渓谷のギザギザの岩肌の主成分のような気がします。
まぁ、ともかく薄片にしてみましょう。 ふむ、また普通の石と違う点を発見しました。 あっと言う間に水を吸い込むし、なかなか乾きませんね。 火山性ガスのため多孔質なのでしょう。 多孔質? まぁ、軽石ないしスポンジみたいなもんです。 実際、磨いても磨いてもいつものようにツルツル・ピカピカになりません。 というか、細かい穴が消えないんですね。 ある穴を消す為に削っていくとそれが消える代わりに別の穴が顔を出す...。 それと、そこそこ硬いくせに端っこがぼろぼろと崩れていきます(続く)
