偏光顕微鏡の世界(その2)ポラライザーレストア編
(Fuji偏光顕微鏡のレストア、観察、改造)       07.3.4公開

 いじりがいのあるFuji偏光顕微鏡、まずはポラライザーのレストアから始めましょう。 厚紙と偏光フィルムを使って簡易ポラライザーを自作したのは前回お話しした通りです。 と、いうわけで残るは分解クリーニングと給油ですね。


【写真2-1. ポラライザー(というか、コンデンサー受けというか...)分解の図】

 Fuji偏光顕微鏡ではコンデンサー受けにはねのけ式のトップレンズが組み込まれています。 「はねのけ式」? トップレンズを備えたアームがコンデンサーホルダーとの接点であるネジを軸にして首を振ることにより光路に入れたり出したりできるのです。 図2-3をじーっと見ればその仕組みが分かります(光路から外した写真も載せれば良かったのですが...)。 整備前はこのはねのけ操作がすごく重たく、てっきりグリスが固着している為だと思っていたのですがそれだけではありませんでした。 真鍮製のワッシャーがかましてあるのですがこれの片面にバリがあってグリスを付けても滑らないんですね。 多分新品のときから固かったと思いますよ。 バリをサンドペーパーで削り落とし、つるつるにした上でグリスアップして組み上げます。 まだ固いですがだいぶましになりました。

 さて、まともなコンデンサーがついていない訳ですが使い勝手は? 対物5倍ならトップレンズなしでいいし、対物10倍ならこのトップレンズだけで十分なようです。 今のところそれ以上の高倍率は望んでいないのでまぁ良し、としましょう。 ...とは言え絞りが無いのはいかがなものか? 無くても対物10倍までなら問題なさそうではありますがね。 でも学習顕微鏡で絞りのありがたみを実感していたのでやはり欲しいなぁ。


【写真2-2. 絞り装着の為に...】

 引き出しの中にころがっている部品をいろいろと試してました。 白羽の矢がたったのは協和顕微鏡のコンデンサー。 レンズを外して絞りだけにします。 これのネジ径がFuji偏光顕微鏡のコンデンサーホルダーにぎりぎり入らないくらい....「ニヤリ」。 ミニルーターを持ち出して1時間近くコンデンサーホルダーの内側を削りました。

 写真2-2で金ぴかになっているのが削った部分です。 後は力技で絞りをはめ込みます。 見事、絞りを実装することが出来ました。


【写真2-3. ポラライザー完成】

 組み上げると少なくとも外見は立派になりました。 あとは使えるかどうかです。 さっそく試してみましょう。

 まずはレンズなしでポラライザーとアナライザーをクロスニコルに調整する事から始めます。 ようは偏光フィルムを互いに直交させる訳です。 アナライザーは回転できないのでポラライザーを回転させる訳ですが、回転調整を考慮していなかったので外して回転、覗いてダメだったらさらに回転、と結構手間はかかりました。 もっとも稼働部分が無いので一度位置決めをしたら二度と調整の必要は無いでしょう。

 次に絞りを試します。 レンズを外して上から覗くと若干芯がずれているようです。 レンズを付けて覗くと...。 やはりずれていますね。 これまた力技で装着したので芯合わせ機構などありません。 トップレンズには芯合わせ機構があるのでこれを利用して出来るだけ芯を合わせましたがまだまだ不満は残ります。

   まだまだ工夫の余地ありですね。 (続く?)



その1:導入編へ
その2:ポラライザーレストア編へ
その3:レストア(とりあえず)終了

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★偏光顕微鏡の芯合わせはけっこう大変な話です。 鏡基の芯合わせとして回転ステージの芯合わせ、コンデンサーの芯合わせを行い、さらに各対物レンズの芯合わせと続きます。 そう言えばこのFuji偏光顕微鏡、回転ステージの芯合わせ機構が見当たらないなぁ。 うーん。