屈折率の測定

 皆さんは「屈折率」という概念は御存じですか? 水に突っ込んだ棒が曲がって見える、あの現象を数値化したものです。 何故曲がるのかはともかく、この屈折率は水とアルコールでも違うし、同じ水でも砂糖や塩を溶かした水の方が高いし、温度によっても変わります。 そんなわけで糖度計なんかに使われていたりもします。

 博士は学生実験でアッベ屈折率計を触りましたが今一つぱっとした思い出がありません。 最近では仕事で水溶液の溶質濃度を測定する為に使っていますがデジタル化されており、パッと見には原理も分らず怪し気な機械の一つになってしまっています。 原理も知らない機械を使い続けるのは精神衛生上あまりよろしくありません。 しかし、会社の機械をばらす訳にもいかず、マイ屈折率計の入手を狙っていました。 まぁ、いつものヤフオクですけどね。 何故かたまに「顕微鏡」コーナーに屈折率計が出品されるのです。 見た目が顕微鏡っぽいから? しかし、なかなか落札できません。 何故こんなものに張り合ってくるのか、いったい何に使うつもりなのか? ...... 相手も同じ思いでしょうね。 まさか本当に顕微鏡と間違えている訳ではありますまい。

 やっと手に入れたのは「血清蛋白計」。 もちろん血清中の蛋白を計って健康管理を狙っている訳ではありません。 そもそも血清を作る為には遠心分離器が必要ですし。 この外観から原理は「屈折率計」であると踏んだのです。


【血清蛋白計】

 思った通り、原理は屈折率計そのものです。 「血清蛋白」と「屈折率計」でWEBを検索してみると現在でも同じ原理の血清蛋白計が販売されています(株式会社アタゴ)。 なんでも1962年に1400人の被験者を調べて血清中の蛋白濃度の間の換算式を作ったそうです。 その頃と今の日本人では栄養状態も違うし、果たしてそんな古い換算式を使い続けて良いのか? まぁ、いいんでしょう。 医療の世界では絶対値が問題なのでは無く、相対的な傾向(一般人より低いか高いか、治療前後で差がでるか)が重要なんでしょうから。

 まぁともかく覗いてみましょう。 うっ、レティクル(目盛り)板が汚れまくっているなぁ。 綺麗な外観からは想像もつきません。 しかもスケールが蛋白質濃度(換算値)しか目盛られていません。 屈折率と併記してあるかと期待していたのですが ..... 残念。 汚れの方はなんとかしますよ。 ちょいちょいと分解してレティクルを取り外し、中性洗剤で洗ったらスッキリしました。


【とんでもない汚れのレティクル】

 問題はスケールですね。 それでも換算式でも作れば良いか、とまず水で基準点を調整します。 上の写真では全く見えませんが下の図のように見えます。 グレーと白の境界線のメモリを読む訳です。


【屈折率計の視野(イメージ図)】

次に手近にあったグリセリンを見ると .... 見えない。 エタノールをみると視野には入るもののスケールからはみ出てしまいました。 水の屈折率が1.333、エタノールの屈折率が1.3618です。 この程度の範囲しか見えないのか ..... 。 気を取り直して塩水やワイン、焼酎などを見てみるとちゃんと値が違ってきます。 ともかく工夫すれば使えそうです。

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★そもそもの目的は「屈折率計の原理を実感する」ことですから実際に屈折利が測定できなくても良いのかもしれません。 しかし、せっかくだし .... 。