金属溶融の実験(ミラクル合金実験キット)

今回取り上げたのは「ミラクル合金実験キット」です。 「お湯でとける液体になる金属」のキャッチフレーズの通り、78.8℃以上で融解するインジウム+スズ+ビスマス合金です。 博士の修論テーマはスズの超原子価化合物、研究室ではビスマスも対象にしていました。 じゃあわかるのか?というと金属学は(やっぱり)全くの素人。 易融合金としてはハンダが良く知られているけど、たかだか80℃くらいで融解する合金なんてものがあるんですね〜。 感心感心。
発売元は富士コスモサイエンス。 東急ハンズで学研などのキットと並んで売っていました。 対象年令は10才以上。 ですが、パッケージの写真でアクセサリーが作れると思った助手2号の希望で買ってみることにしました。
内容は上の写真の通り。 つぶつぶがミラクル合金、青い物が型取り用の小麦粘土、ミラクル合金と一緒に入っているのがブローチにする時に使う金具です。 各種金属の融解温度、易融合金が出来る原理、応用例などなかなか読みごたえのある解説つきです。 博士も感心。 恥ずかしながら博士だけの知識ではここまで的確に説明することはできないでしょう(もっともあすぱらサラダちゃんには「ふつうのてつはおゆじゃとけないんだよ これはおゆでもとけるとくべつなてつなんだよ」程度の説明しかしていません。)

説明書ではステンレスの計量スプーンにミラクル合金を入れて湯煎する写真がありますが、あすぱらサラダちゃんにそれをやらすのは心配。 プラスチックスプーンに棒をくくりつけてそれを使います。 写真は無いけど、型は貝殻からとりました。 貝殻と小麦粘土がくっつくので離型材(マーガリン等で十分?)を使った方がいいかも。

ガスレンジで湯煎を用意して加熱開始 でも、プラスチックでは熱伝導が悪く、えらく時間がかかります。 カップうどんの5分間が永遠のように長く感じるのと同じことでしょうが、ともかく時間がかかる。

スプーンの中で融解したミラクル合金を揺すって楽しむあすぱらサラダちゃん。 一度融解してしまえば余裕をもって観察することが出来ます。

ミラクル合金を型に流し込んだところです。

完成の図 流し込む時に突起が出来るのでやすりで削っておきましょう。 見ての通りちっちゃな貝殻の出来上がりです。
かわいい貝殻のアクセサリーが出来て助手1号はおお喜びですが、彼女の年令では「金属が湯煎程度で融解する」ことの驚きはありませんでした。 当たり前と言えば当たり前の話ですけど。 10才以上と言うのは安全面もさる事ながらこれくらいの年令にならないとこの実験の意義が理解できない、ということもある様です。 でも、博士は素直に感心しました。 これを御覧になった元少年少女も「子供のため」と言い訳しながらも自分自身で楽しめますよ。 なお、出来上がったアクセサリーはアスパラサラダちゃんが気に入って持ち歩いた末、現在行方不明になってしまいました。 本来は飽きたら何度でも融かして作り直すことが出来ます。 その際はスプーンに残った合金を捨てずにとっておく事が必要でしょう。
金属融解の実験(その1、キットの紹介&助手2号の実験)へ
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金属融解の実験(その3、始末記)へ
金属融解の実験(その4、アルミ鋳物)へ
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ところで..... 。 本文では固体の金属に熱をかけて液体にする事を「融解」と書きましたが「溶融」ともいいますよね。 辞書を調べるとどちらもmeltingなのですが、なんらかの使い分けがあるのでしょうか。 どなたか御存じの方、メールで教えてください。 (「博士のくせにそんな事も知らないのか!」 はい、知りません。 さとう博士はセルロースで学位をとりました。 セルロースは熱をかけても融けず、こげるだけです。 .....言い訳になるかな?) また、敢えて「融ける」と書きましたが、三省堂の辞書によれば「溶ける」でもいいそうです。 博士は前者はmelt、後者はdissolveと思っていましたが? 図書館に行ってもっと分厚い辞典で調べた方が良いな.....。