上皿天秤(3)  (2006.3.26公開)

 上皿天秤、そろそろバラしましょうか。 そう、「電子天秤」でないシンプル上皿天秤にした理由の半分は「分解して構造を理解する」ことにありましたからね(残り半分は「安い」からですけど)。

 この上皿天秤本体の下側はカバーで覆われています。 いかにも何かありそうでしょ? 天秤の精度を司る「ナイフエッジ」とやらもてっきりこの中にあると思っていたら .... ?


【上皿天秤土台の内部構造】

 あれれ? なにやらヒンジがあるだけです。 しかもこのヒンジ、比較的大きな穴に針金で留めてあるだけでかなりラフな、もとい自由度がある構造です。 想像していたような精密な部品はありませんね。


【上皿天秤の「腕」】

 実は「ナイフエッジ」は「腕」についていたのです。 天秤はテコの原理を利用しているし、その「テコ」は「腕」なのですから、よくよく考えると当たり前の配置ですね。 写真には3つのナイフエッジを赤矢印で示しています。

 これらナイフエッジはメスの型に乗って、あるいは乗せてスムースな動きを実現しています。 博士はもっとカミソリみたいな刃を想像していましたが結構ごついですね。 もっとも刃の先端で全重量(物体+分銅+腕+皿)を支え、しかも振動にも耐えなければならないのだからごつくて当然なのでしょう。


【ナイフエッジによる点接触】




上皿天秤(1)へ
上皿天秤(2)へ
上皿天秤(3)へ

Top Pageにもどる



★WEBで「上皿天秤」をキーワードに検索してみましょう。 上皿天秤の重要な原理として「ロバーバルの機構」が出てきますね(例えばここ)。 これを見ると上皿天秤の原理は「腕」を上辺とする平行四辺形にあります。 おそらく初期の上皿天秤はまさにそのような形をしていたのでしょう。 しかし、改良を重ねるにつれて平行四辺形の上辺3つのリンクはより精密さを追求してナイフエッジに、一方で比較的精度が要求されない下辺3つのリンクは製作上の利点からガタを持たせた構造になったと思われます。