上皿天秤(2)  (2006.3.24公開)

 上皿天秤、思ったよりも使えそうです。 でも、分銅に欠品があるのではちゃんとした能力が出ません。 まず考えたのが何かの代用。 道具箱に入っていたワッシャーを試してみると、約0.7gのものがありました。 これ幸いと同型のワッシャー10個くらいの重さをはかってみると0.6990gと0.6998gのものがありました。 ちょっとイレギュラーだけど、0.7gの分銅の出来上がりです。 でも、奇跡はここまで。 そうそうぴったりサイズのワッシャー(ボルト、ナットもですけど)はありません。

 うーん。 結局アルミ板を切り出す事にしました。 適当な大きさに切り出し、あとは天秤で重量をはかりながら少しずつ切り落としていきます。 金切りハサミで切るだけでも結構精度よく切れるものです。 0.20g、0.10g、0.10gの分銅を作る事が出来ました。 下の写真の手前左3つが自作分銅です。


【磨いた分銅と自作分銅】

 では、錆付いた(錆を落とした)分銅や自作分銅がどれくらいの精度を持っているのか? 職場の電子天秤を借用してはかってみました。 電子天秤1は粗秤量に使っているもの、電子天秤2は精密秤量に使っているものです。 電子天秤2は表示桁数は多いのですが100g±5mgの標準分銅で校正しているので絶対値として間違い無いのは小数点以下二桁までです。

             表. 分銅の重量

分銅

電子天秤1

電子天秤2

電子天秤2で校正誤差を考慮

50g

49.99

49.9983

50.00

20g

19.99

19.9929

20.00

10g

9.99

9.9951

10.00

10g

9.99

9.9959

10.00

5g(錆だらけ)

5.00

4.9954

5.00

2g(錆だあり)

2.00

1.9996

2.00

2g(錆びだらけ)

2.00

1.9989

2.00

0.7g(ワッシャー)

0.70

0.6990

0.70

0.7g(ワッシャー)

0.70

0.6998

0.70

500mg(錆びあり)

0.50

0.4993

0.50

200mg(錆びあり)

0.20

0.2005

0.20

0.2g(自作)

0.20

0.2000

0.20

0.1g(自作)

0.10

0.1003

0.10

0.1g(自作)

0.10

0.1002

0.10

 思った以上に精度が高いですね。 分銅が下二桁まで信用できると言う事は? 使用上限である100gをはかりとる時、分銅=50g + 20g + 10g + 10g + 5g + 2g + 2g+ 1gなので分銅は8個。 誤差最大のケースでは全ての分銅が0.004gずつ重い(または軽い)訳ですが、合計誤差は0.004g×8個=0.032g。 ここで保証精度=0.1gなわけですから下二桁を四捨五入して、誤差=0.0g! なるほど、看板に偽りなしですね。

 さて、結局1gの分銅は入手できませんでしたが、自作分銅も合わせてこれだけあれば0.1〜100gまで0.1g単位で測定する事が出来ます。 せっかくだから何か実験してみたいですね。


【みかんの房の質量測定】

 適度な重さのものは .... 。 見回した結果、はっさくみかんに白羽の矢をたてました。 みかんの房に大きさのばらつきがあることは誰でも気が付く事です。 どのくらい差があるんでしょうね? ひとつひとつはかっていくと? 19.3, 18.5, 15.9, 20.8, 20.0, 23.4, 20.3, 15.9, 12.0, 6.2, 17.2, 28.6, 15.2gでした。 けっこうばらつきがありますね。 一番小さなものと大きなものでは4倍以上の差があります。 せっかくだからグラフにしてみましょう。


【はっさくみかんの房の重さ分布】

 ちゃんと正規分布になりましたね。 よかった、よかった。 それにしてもこんなグラフだったら0.1gの精度は必要ありませんけどね。


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★見た目に錆びた分銅でも精度には殆ど影響ないみたいです。 ということは「指の油がついて重さが変わるから触るな!」というのはかなりオーバーな表現なんでしょうね。
★自作のアルミ分銅を本来の分銅をくらべると厚み・面積がふた周りくらい大きくなっています。 アルミの比重の小ささが実感できました。