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私のマンマーク

ルーベン・オマール・ロマノ

モレリア監督 (文章を書いた時点ではテコスの監督でした)



「クールな姿で@$#!」(2001年夏期リーグ)

彼はテコスのプレーヤーではありません。テコスの監督であらせられます。いつも、ぴたっとしたジーンズに、灰色か黒のドレスシャツ、黒のネクタイという、クールないでたちでスタジアムにいらっしゃいます。たばこを片手にくゆらせながらコーチングエリアに立つ姿は、すごみすら感じられます。

クールな姿とは裏腹に、その内側には熱いものがたぎっていらっしゃるのは間違いありません。ピッチの中のプレーと関係なく、ふと試合が止まる折、それはほぼ間違いなく、このお方が関わってらっしゃいます。テレビで観ている限りでは、どういった言葉を発せられているのかわかりませんが、そういった折りは、ほぼ間違いなく主審は頬を紅潮させ、両者の目と目の間には火花がばちばちと散っているシーンが写し出されます。

昨シーズン、私が観ていただけでも3回はコーチングエリアからピッチの外へと居場所を移されていらっしゃいました。監督様なき後のフォローまで考えないといけないコーチの方々にとっては、携帯電話やトランシーバーが毎試合必携の道具となっている様です。


「さようならロマノ監督」(2001年冬期リーグ)

遠くない日にそういうニュースが届いてくることはわかっていました。今シーズンのテコスは全くもってぱっとしない状態が続いていましたから。2001年夏期リーグが終わった時点で、テコスはキープレーヤーとも呼べる外国人選手を軒並み放出しました。ペルー代表のパラシオス選手、コスタリカ代表のソト選手、パルクス選手、ユーゴスラビアのムフ選手。残った外国人選手はチリ代表のナヴィア選手だけでした。そして、続いて聞こえて来たニュースは「大形補強をする」というものでした。しかし、そうやって外国人選手を整理してもその「大型補強」はいつまでも実現しませんでした。ベンチにいたアドルフォ・バウティスタ選手がブレイクするという予想外のメリットはあったものの、チームの中心軸を形成していた選手達を放出してしまった穴は埋まることはなかったのです。

しかし、ロマノ監督解任のニュースに続いて聞こえて来たのは、思ってもみなかった理由でした。ロマノ前監督によれば、フロントが副会長の息子を試合に出すように監督にプレッシャーをかけ、監督がそれを聞き入れなかったという結果だというのです。もちろんクラブ側から発表された監督更迭の理由は「成績不振」でした。

「クラブの経営陣はサッカー選手じゃない。彼等にはテクニカルなことはわからないのに、テクニカルなことを強要していた。」と胸のうちを語ったロマノ監督は、「補強の失敗が成績に響いたことは否めない。しかし在籍中の選手達はみんながんばっていた。」と締めくくった様です。

にこりともせず、テクニカルエリアにまさに仁王立ちになって、声の限り90分指示を出していたロマノ監督。指の間にはほとんど常にたばこが挟まれていました。たばこのせいか、指示のせいか、試合後のインタビューに答えるロマノ監督の声はかすれていました。選手がミスをしたりすると「あとで監督にこっぴどく叱られるんだろうなぁ」とちょっと気の毒になったりしたこともありましたが、今考えると選手のことに対して本当に責任をもって指導にあたっていたんだなぁと思えます。そして、経営陣におもねったりしなかった熱血漢だったのだなぁと思いました。解任の影にあった(であろう)内幕を吐露できたのは、ロマノ監督がアルゼンチン人で、メキシコリーグと関わらないと決めたら関わらなくていい立場にいたからかも知れません。もうロマノ監督が仁王立ちになっている姿をテコスにみることは出来ませんが、たばこのすい過ぎに注意してアルゼンチンで活躍していただきたいと思います。