文藝春秋 三月特別号



文藝春秋の三月特別号は、芥川賞受賞二作全文掲載とあって、飛ぶような売れ行きだったそうです。発売されてしばらく経った後に本屋で探してみたら、時すでに遅く、売り切れ状態。ハードカバー版は二作品とも山積みで売っていましたが、なぜか自分の中で「文藝春秋が売ってたらそっちを買おう」という規律ができていたので、スルーしていました。それから更にしばらく経って普通に生活していたら、TVで「三月特別号を増刷した」とのニュースをやっていたので、本屋を軽くチェックしたら、見事に売っていました。せっかくの機会なのでゲットしてみました。

というわけで、金原ひとみ「蛇にピアス」、綿谷りさ「蹴りたい背中」の二作品を読んでみました。

「蛇にピアス」は「主人公ビール飲み過ぎ!」と思うほどに、退廃生活をしているときの閉塞感が良くでています。村上龍の「限りなく透明に近いブルー」現代版?との説もあります。「蹴りたい背中」は、シュールな少女漫画のような雰囲気で風景の描写がきめ細かい。コミカルな描写が笑える。

若手女流作家ということも含めて、二作品ともオッサンが好きそうなシチュエーションであることは否めない、と読みながら思ったんですがどうでしょうか?「我こそオッサンの中のオッサンなり!」というキングオブオッサンにオススメです。

二作品を通して、自分や他人を冷徹に観察する視線の存在を感じました。ドラゴンボールの後半で物語に絡んでいくにはスーパーサイヤ人でなければならなかったように、小説家であるためには、この冷徹観察眼が必須スキルなのでしょうか?ただスーパーサイヤ人にも(多分)強弱があるように、この観察眼にも人それぞれの特徴、強弱みたいなものがあります。その特徴や強弱について語れるほど自分の読書量は多くないんですな、これがまた。

もっと色々な人の小説を読まねば!

Posted: 日 - 3月 7, 2004 at 04:07 午後        


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