アンドリュー・J・サター「ユダヤ人の頭のなか」
ユダヤ人の著者が日本人のために書き下ろした本。洋書の翻訳ではないところがミソ。あとがきに本書を執筆した動機について書かれていて、「日本で出版されているユダヤ本について、大きな懸念を持ったため」だそう。カバラの秘術とか、そんなものはないですから!ということらしいです。ユダヤ人ときくと、パッとナチスドイツを思い出すぐらいしか知識が無かった自分としては、序盤のユダヤの歴史についての解説は、勉強になった。「なんとか人」といった場合、「なんとか」という国があって、そこで生活してる人を「なんとか人」と呼ぶ、みたいなイメージだけど、ユダヤ人の場合、ちょっと違う。ユダヤという国は無い。強いて言えばイスラエルがそれに該当するのだろうけど、イスラエルに住むユダヤ人が542万人、アメリカに住むユダヤ人が620万人、アメリカに住むユダヤ人人口の方が多い。つまり、世界中にちらばっているユダヤ人の方がイスラエルに住むユダヤ人より人口が多い。ちなみにアメリカの総人口は2億8212万人。(2002年のデータ)こんな状況からして、島国に住む日本人とは、かなり事情が異なっている。この本には、「イディシェ・コップ(ユダヤ人の頭、の意)」という精神、考え方が書かれていて、それがメインテーマとなっている。常にマイノリティ側の存在だったユダヤ人が、世の中を生き抜いていくために培った知恵?ノウハウ?について書かれている。日本人でいうと「禅」の精神みたいなものだとか。これもユダヤの歴史とあわせて考えてみると、なるほど、という感じ。理解するのは簡単。実行するのが難しい。アンドリュー・J・サター「ユダヤ人の頭のなか」
Posted: 日 - 1月 15, 2006 at 08:36 午後