司馬遼太郎「燃えよ剣」
新選組副長、土方歳三が主人公。
まず何がよいって、タイトルがよい。よほどの思い入れが無ければ、こんな強烈なタイトルを自分の小説に付けられないですよ。
「竜馬がゆく」と同時期に書かれた小説で、どちらも幕末の物語。倒幕側の「竜馬がゆく」は紆余曲折ありつつもイケイケの物語だった。それに対して幕府側の「燃えよ剣」は、中盤で物語が暗転し、最終局面に進むにつれ悲壮感が増していく。
下巻の半ばで司馬遼太郎自身が「まあ、小説に書くしか仕様がないか」と書いてしまっている。まさにその通りで、小説に書くしか仕様がないものを大雑把なあらすじ紹介で済ますのは勿体ないことだ。ゴッホの「ひまわり」を見て、「ひまわりの絵です」という感想を書くようなものだ。だけど、大雑把なあらすじを書いたり、小説のいろんな箇所を引用したりして、いちいち「ココがスゴい!」と紹介したくなる本だ。
あらゆるところで絶賛されているので、あえてここに自分が書く事もないのだけど、でも、みんなと同じく感動しましたよ、ということだけはここに書いておきたい。この小説はスゲエですよ。
Posted: 月 - 4月 11, 2005 at 11:22 午後