司馬遼太郎「新選組血風録」
15編の短編集。1編につき新選組隊士が1人か2人づつ、かわりがわり主人公になっている。「燃えよ剣」の後に読むといい、とアマゾンの書評に書いてあったので、素直に従ってみた。「血風録」という名前だけあって、血が風で吹き飛ぶぞ、みたいな。一話、一話、必ず誰かが誰かを斬った斬られた、という話になる。その理由は、悲喜こもごも。平和が長く続き、ノホホンとした江戸時代。幕末に結成された新選組の隊則は、土方歳三が新選組を最強にするために編み出した、泣く子も切腹するような、むちゃくちゃな内容である。相手と斬り合って死ね。敵前逃亡は切腹。敵を逃しても切腹。背後から斬られても切腹(=敵に背を向けた)。隊を脱走したら断首。裏切ろうとする奴は暗殺。新選組に入ったが最後、あのー、どうやったら生き残れるんでしょうか?という感じだ。昨今、年功序列だ、成果主義だ、とか話題になったりする。外資系は、すぐに人をクビにするらしいよ、とかね。どうやら考えが甘過ぎたようだ。やっぱりコレだ。切腹主義。「だめだったら切腹」という社則にしてしまえばいいんだ、とか思うのは危険思想ですか、そうですか。波田陽区。司馬遼太郎の書くお話は、シンプルで熱い。現代の少年マンガまで脈々と続く、日本人が燃えるシチュエーションが列挙されてる。日本人の感性、について考えさせられる。司馬遼太郎「新選組血風録」(Amazon.co.jp)
Posted: 金 - 7月 1, 2005 at 03:57 午前