青山七恵「ひとり日和」



テンプスタッフという会社のCMでテンプりんちゃんというキャラが出てくる。

このテンプりんちゃんのCMが、自分は嫌いである。なぜなら、CMの中でのテンプりんちゃんが、ことごとくヒドい目にあっているのだが、ぜんぜん救いがないのである。見ていると、イラッとする。たぶんテンプりんちゃんの不幸には、日本の社会が持つ根深い問題が関わっている。CM最後の決め台詞「おしえてテンプ」って、仕事変えて良くなるレベルじゃねーぞ!と毎回TVに毒づくのであります。

もう少し言うなら、テンプスタッフにとって、このテンプりんちゃんは、自分たちのお客様をデフォルメして、可愛くしてみました!ということであろう。その、あるいみ神様でもあるテンプりんちゃんにCMでヒドい目にあわすって、どういう神経してんの?と思う。「どーせおまえら毎日苦労してんだろ?テンプスタッフさまが救ってやるよ?ワッハッハ」という声が聞こえる、、、、のは自分だけなんですかね?ともかく、CMとしてみた場合に、自分の感覚とちょっと違うのは確かであります。

前置きが長くなりましたが、この「ひとり日和」は、主人公が20才を超えたあたりのフリーターの女性で、親戚の婆ちゃんと同居して生活していく、という設定である。ある意味、状況はテンプりんちゃんに近いと思うのだけど、描かれ方はちょっと違う。現代人が持つ漠然とした不安感、というとありきたりなのかもしれないが、結局のところ、それに対してどうすればいいのか?まだ誰も答えを持ち合わせていない。エレファントカシマシが暑中見舞 で歌っているのと通じる。そろそろ、この「けだるさ」こそが最大の敵だと現代人は認識しなければならない、というようなことを、この小説を読んで感じました。おわり。

青山七恵「ひとり日和」

Posted: 木 - 7月 26, 2007 at 05:54 午後        


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