三本指の男@片岡知恵蔵


私の記憶ではゲテモノ的に紹介されていたのだが、それなりにまともな映画でした

横溝正史が戦後本格ミステリ作家として再デビューした記念碑的な名作「本陣殺人事件」を映画化したもの。

調べてみると、小説が雑誌宝石に連載されたのが1946年4月〜12月で、翌年の1947年12月に映画が公開されている。

主役の金田一耕助には片岡知恵蔵、旧家の当主糸子刀自に杉村春子、磯川警部に宮口精二、ヒロインに原節子という多分豪華なメンバー。監督は松田定次。

本陣殺人事件が「三本指の男」として映画化されたということは知っていたが、実際に観るのは初めて。
驚いたこと、

・犯人が原作の小説とは違う。これは普通のことだったのかどうか。善意に解釈すれば小説を読んだ人が観てももう一回楽しめる。
・金田一耕助は颯爽としたスーツ姿で、フケなんかを掻いたりしない。
・金田一と原節子扮する白木静子との一筋縄で行かない恋模様(?)が描かれている。
・何と上映時間が72分くらいの短さ!

あの角川映画の石坂浩二版金田一がスタンダードになってしまった今では考えられないような金田一だけれど、これはこれでありかもしれない。

途中に出てくる三本指の男の正体はすぐ分かりました。えっ、誰だって分かる?
子供の頃に変装の名人「七つの顔の男」をリアルタイムで観ているからなあ。

最後に、事件が解決して金田一と白木静子が列車で東京に戻るシーン。汽笛が鳴って列車の窓を閉めようと金田一と白木静子が同時に手を伸ばす。二人の手が合わさり、見つめあう。音楽が高鳴り、列車がトンネルに入っていき映画が終わる。

あれ、これって「北北西に進路を取れ」と同じだ。あっちは、ケイリー・グラントとエヴァ・マリー・セイント
そうかやはりラストは二人の今後を暗示しているのか。

Posted: 2007年10月18日 (木) at 22:17    |   |