最近の皇室報道

 といえば、雅子さんの「ご懐妊の兆候」である。 なんと言っても飽くなき商魂は、新聞社系週刊誌である。表紙に雅子さんの写真を持ってきて、グラビアトップに特集を組んでいる。これが売れると見たのであろう。でも、実際、売れたんだろうか?

 「幸せの予兆」「一人感じる幸せ」と幸せムードを演出している。後者はなんのことかわかるだろうか。園遊会に一人で参加した皇太子の写真に添えられたキャッチだ。  『週刊朝日』『サンデー毎日』はなぜかそろって昨年5月の全国赤十字大会に出席された時の雅子さんのカラー写真を、表紙やグラビアトップに選んだ。おそらく、「勲章を下げたお姿」が「皇室の慶事」にふさわしいという編集者は考えたのだろう。昨年12月の流産に至る経緯でえげつなさを発揮した『週刊朝日』は、今度は「ファッションチェック」のページまで設けて別の形ではしゃいでいる。ほんと、朝日新聞社は、皇室好きをおめずおくさず表し続けている。

 新聞社系週刊誌が自主規制により「慶事」を盛り上げるだけなのに対し、女性週刊誌はひとひねりしている。『女性自身』は、現在の主治医が不妊治療の専門医であり、3年前から「関与できたらこのうえないことだ」と発言していたという「秘話スクープ」を取りあげ、不妊治療の可能性を強く示唆している。しかし、「雅子さまを『お守りする』殿下のお背中」などという記事も載せ、祝賀ムードを盛り上げることは忘れていない。

 いまや女性誌の読者は、「皇室慶事」だけでは買ってくれない。「宮中イジメに耐えた」「こうして癒された」などという雅子さんのガンバリズムに焦点をあてているのは、「苦労を乗り越えた」という点で読者のアイデンティティに訴える方針である。やっぱりというべきだが、新聞社より女性週刊誌のほうが、売ることを考えている分、読者ニーズに敏感だ。

 新聞の方はというと、「よかった」「朗報」「こんなにうれしいことはない」と手を取り合って喜ぶ街の声ばかり取りあげ、「騒がず、見守って」という声でメディアの自主規制を正当化している。不妊治療や女帝論議などちょっとの突出も許さないというのは、単に優等生なのか、それとも真に皇室をお守りしようとしているかどっちだろうか。


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